地上で夜が明け始めた頃…ツミは目を覚ました。
立ち上がって伸びをしてマップを開くと、新たな駅へ向かって進み始めた。
ツミが次に進んだのは「ザーギン・デーシ州駅」で、ミッション内容は時間内に全員倒す事
バレルスピナーを手にツミは改札を出て駆け出し階段を上っていくと、目の前に大量のタコプターが現れた!
ツミ「敵がこんなに…!」
イイダ『数は多いですが、落ち着いて!』
ツミ「分かった…!」
ツミはチャージしてからの攻撃や、スペシャルのハイパープレッサーを駆使して倒し続け…
イイダ『残り半分です!』
アタリメ『敵さんも必死じゃのう!』
やっとの思いで大量のタコプターを退けたツミだったが…次に出てきたのはボムタコプター!
ヒメ『やべっ…離れろ!』
ツミ「くっ…!」
ヒメの声で間一髪の所でボムの爆発を避け、落ち着いてチャージをしつつ攻撃を当てていく…
そして最後に現れたのは、2体のタコスナイパー!
アタリメ『敵機確認!攻撃開始!』
攻撃をかわしつつ落ち着いてチャージして手前のタコスナイパーを倒して乗っていたUFOに乗り、奥のタコスナイパーも退けた!
クリアして「アロメ」のネリメモリーを入手したツミは電車に戻り、次の駅を選択しようとしたその時…チャットが更新されている事に気づいた。
今度はどんな話をしていたんだろう…そう思ったツミが開いて読んでいくと…
ヒメやイイダの写真が貼ってあり、こんな容姿なんだと思うと同時に…
イイダの姿に既視感が……この姿…明らかに……
ツミがさらに読んでいくと、そこに書かれていたのは…
ヒメが語っていたのは「背が高くてメカにすごく詳しい」「この前も自作メカで巨大な岩が浮いたバトルステージを作り上げた事」
アタリメ司令が語っていたのは「岩が浮く…それはオクタリアンの技術」「司令の持つオクタリアン秘密ファイルで調べた内容」だった
そこに載っていた写真は…タコゾネススコープで顔を隠した褐色のデラタコゾネス…
名前は『イイダ=マリネ』
第83期タコゾネス工兵の一員であり、現在行方不明
6歳でツケネ訓練所初等科課程に入学した後、9歳で飛び級の成績を繰り返し高等科を卒業…10歳にして全自動おそうじ兵器・タコドーザーの設計に携わる
13歳の時にツケネ研究所に所属、戦略タコツボ兵器の改造に着手した後… 16歳の時にDJタコワサ将軍の山葵補給部隊に配属転換
同年にNew!カラストンビ部隊のシオカラ節を聴き、「ワタシの魂にイカのグルーヴが宿りました」という言葉を残してそのまま消息不明に…
ツミ「これは…!」
そう呟いた直後、ツミの頭の中にたくさんの映像が流れた…
痛みは無いもののたくさんの映像が止めどなく流れ…ツミは頭を抱えてその場にしゃがみ込んだ。
アタリメ「8号、また記憶を思い出したのか!?」
ヒメ『大丈夫かハチ!?』
イイダ『8号さん…!?』
ツミ『私…私の…名前…そうだ…私の名前は…。』
アタリメ「自分の名前を思い出したのか!」
ツミ「あぁ…私の名前はツミ…。」
ヒメ『ハチの名前はツミっていうのかーいい名前じゃねーか、なぁイイダ!』
イイダ「…はい…とても素敵な名前ですね。」
ツミ「………………。」
アタリメ「ん、どうしたんじゃ8号?」
ツミ「…いや、大丈夫…次の駅に向かう。」
記憶を少し思い出したツミ…同時に、イイダの事も少しだけ思い出したのだ…
2年前に失踪した彼女の与えた影響は大きかった…地上の世界に憧れて、密かにイカの世界の雑誌を読む者もいたくらいに…
ツミは次の駅「メガモリス・イー津駅」に向かった。
ここのミッションは「奴を倒せ」というもの…一体誰だろうか?不思議に思うツミがジェットスイーパーを手に改札を出ると…
そこに居たのは大きなパン焼き器の様なボス「タコツボベーカリー 80%増量」という敵だった!
ヒメ『あのオーブン、ウチのと同じタイプのやつだ!』
イイダ『このパンは、固くて食べられなさそうです…。』
そんな会話を聞きながら焦げ臭いパンの匂い…上に居座るタコスナイパーを攻撃しつつ、ツミは長期戦の末に倒した。
シオカラーズの「ホタル」のネリメモリーを手に入れて電車に戻った時…チャットが更新されている事に気づいた。
チャットに一通り目を通した後…ツミは口を開いた。
ツミ「私は…オクタリアンの戦闘部隊だった…。」
ヒメ『ハチ…?』
ツミ「チャットルームを見ていて思い出したんだ…やはり貴女だったんだな…。」
イイダ『はい…初めて見た時から気づいてました、8号…ツミさんはワタシと同じで「魂にシオカラ節のグルーヴを宿す者」だと…。』
その時…ツミの頭に新たな映像が流れた…
ツミ「うっ…!」
イイダ『8号さん…!』
頭の中に流れて来るのは…最近の記憶…
緑髪の…ターコイズブルーの瞳のイカの若者…
激闘の末に敗れ…足下から沈んで行ったあの時…
遠くから走って来て…私に手を伸ばしたタコボーイ…
ツミ「あの時…そうだ…黄色のアフロ頭のタコボーイが…何かを叫びながら…私に手を伸ばしてた…。」
頭を抱えていたツミだが、ゆっくりと立ち上がり…自分の両手を見つめた。
アタリメ「何か思い出したんじゃな?」
ツミ「あぁ…思い出した…ヒーロー3号の事も…私を助けようとしていた人がいた事も思いだした…。」
あの時…彼が私に向かって叫んでいた…
『ツミさん、私の手を取って下さい!』と…
…ずっと孤独だと思っていた…
…私の事など誰も気にも止めていないと思っていた…
けど彼は違った…私の名前を呼び…救いの手を差し伸べてくれた…
名前も知らないタコボーイ…彼は無事でいるだろうか…
様々な記憶に思いを馳せて、ツミは次の目的地へ向かうのだった…。
To be continued…