小説「巡る虹色四季模様(希望編)」~それでも共に~

想いが通じ合ったツネとざくろはまめみ達の家に寄り、報告を受けたタキとまめみは心から祝福し、2人も自分達の気持ちを後押ししてくれた彼女に深く感謝したのだった。

その後4人で食事を済ませてから家に戻り、プッチンに晩ご飯を食べさせてからざくろの部屋で寝かせ…リビングで寛いでた2人

ざくろ「ふふっ…まだ夢みたい。」

ツネ「夢じゃないよ、ちゃんと現実だ。」

ざくろ「うん。」

穏やかな笑みを浮かべながら話すツネに、ざくろも頬を赤く染めつつも穏やかな笑顔になる

ツネ「明日、地下へ戻ってお爺様にも報告しよう。」

ざくろ「ふふっ、将軍どんな反応するかな。」

ツネ「お爺様はきっと驚きつつも喜んでくれるよ。」

タコワサの反応を想像しながらツネとざくろは優しく笑い合い、再びキスをした

しかし、ツネの唇は離れる事は無く…ゆっくりと自身の唇を割って舌が入ってきて…

ざくろ「んっ…ふぅ…!」

自分の口内を舐め回し、深く口づけるとツネは漸くキスを止めた。

ツネ「ざくろ…君がいいのなら、僕は君と熱く深い夜を過ごしたい。」

ざくろ「ツネ…。」

ツネ「無理強いはしないよ。」

ざくろ「…正直、怖いのはあるの…でも…でもそれ以上に…あたしもツネともっと深く愛し合いたい。」

ツネ「…本当にいいのかい?」

ざくろ「うん。」

ツネ「ざくろ…愛してるよ。」

そう言うとツネは優しくキスをして、ざくろを抱き上げると自身の寝室へ向かった。

ざくろ「ツネ…あったかい。」

ツネ「ざくろもあったかいよ。」

トクン…トクン…お互いの鼓動を聞きながら安心感に包まれて、ツネはざくろの頬にキスをするとゆっくりと優しくベッドに押し倒し、首筋に唇を這わせながら彼女の服を脱がしていく

ざくろ「んっ…ツ…ネ…。」

裸になったざくろの体はとても綺麗で、はぁ…と感嘆のため息を吐いたツネは自身も裸になるとざくろと抱き合って肌の感触を確かめ合い…

ツネ「綺麗だ…。」

耳元で熱を帯びた声で囁くツネに、ざくろの体は気持ち良さと恥ずかしさの両方でピクンと反応した

ざくろ「恥ず…かしい…。」

ツネ「そんな所も可愛くて愛おしい…。」

頬を真っ赤に染めているざくろに対し、溢れてくる愛情をそのまま口にするツネ…そのまま彼女の胸に顔を埋め、手で優しく揉んでいくと…

ざくろ「んっ…ふぅ…うぅん…ツ…ネぇ…!」

恥ずかしくも気持ちよさそうにもぞもぞするざくろの反応…相変わらず頬を赤く染めたまま、どうしたらいいのか分からない故の戸惑いも秘めた赤い瞳を潤ませながら自分を見上げるその姿に、ツネの全身を快楽と言う名の強い電流が走り…

満足そうに口角を上げつつも、その顔を他の男に向けないで欲しいという嫉妬も込み上げてきて…

ツネ「その顔は、他の男には絶対に見せないで欲しい…僕だけの前でその表情を見せてくれ…ざくろ。」

興奮して息が荒くなってきているツネの吐息がざくろの頬にかかり、ざくろは少し身じろぎしつつも頷いて…

ざくろ「ツネにしか見せたくない…貴方だけにあたしの全てを見せていたいから…。」

ツネ「ありがとうざくろ、僕も君だけに全てを見せよう…僕の心は君の物だ。」

優しく笑い合っておでこをコツンと当てた2人、ツネの黄色い瞳とざくろの赤い瞳には幸せそうに笑うお互いの姿が映っていて…

お互いに指を絡め合うと、一晩かけてじっくりと熱く甘い一時を過ごした

翌朝、目を覚ましたツネの腕の中ではざくろが安心しきった表情で眠っていて…

太陽の光を浴びている彼女の寝顔はキラキラしていて、ツネは目を細めると優しく頬を撫でて…おはようのキスをすると、ざくろはもぞもぞと動いてゆっくりと目を覚ました。

ざくろ「んっ…。」

ツネ「おはよう。」

ざくろ「おはよう、ツネ。」

ツネ「ざくろ…っ…好きだよ。」

ぎゅっと抱きしめるツネを抱きしめ返したざくろだが、下半身に当たる硬くて熱い感触に頬を真っ赤に染めて…

ざくろ「ツネ…こんな朝から…!?」

ツネ「はぁ…ざくろがあまりにも魅力的なんだよ…僕をここまで虜にするから…。」

ざくろ「えぇ…!」

ツネ「もう…我慢出来ない…。」

ざくろ「昨夜あんなにシたのに……んっ…ツネ…ぇ…!!」

彼女の抵抗も空しく、朝一でツネに美味しく頂かれてしまい…

その日はいつもよりちょっと遅い朝食となったのだった。

その後…支度をして地下へ戻り、タコワサに報告をした

タコワサ『そうであったか、まめみとの件はお前の中でしっかり結論が出たのだな。』

ツネ『うん。』

タコワサ『ならばよかった。ざくろよ、ツネを頼んだ…お前が良ければいつでもお爺ちゃんと呼んで良いのだぞ。』

ツネ『お爺様…。』

ざくろ『あはは…。』

そう言って嬉しそうにムフーッとするタコワサにツネとざくろの2人は苦笑いしつつも内心は喜んでいた。

しかし、そんな和やかなムードは一変して…タコワサは真剣な表情になって…

ツネ『どうしたの、お爺様?』

気になったツネは率直に質問をぶつけると、タコワサは神妙な面持ちで口を開いた。

タコワサ『お前達2人が結ばれたのは大変喜ばしいが、実はウト族の事に関する書物でとある記述を見つけてな……ワシはそれがお前達にとってつらい結果になりかねないと気がかりなのだ…。』

ツネ『ウト族の記述…つらい結果になりかねない…?』

ざくろ『それは一体…何なんですか…?』

不安を隠せない2人…ツネはざくろをぎゅっと抱きしめ、彼の腕の中でざくろも不安な表情を浮かべていて…

タコワサ『…記述にあったのはこれだ。』

そう言うと、タコワサはウト族に関する記述を2人に見せた

ツネ『これは…!』

ざくろ『そんな…!』

タコワサ『…お前達はそれでも、共に生きていく覚悟はあるか?』

驚きを隠せない2人だったが、お互いに顔を見合わせると強く頷き…

ツネ『例えそうなったとしても、僕はざくろが居てくれればそれでいい。』

ざくろ『あたしも同じ…ツネが居ればいい。』

タコワサ『分かった…それを聞いてワシも安心したぞ。』

ツネ『お爺様、この書物を借りて良いかな…まめみ達にもちゃんと話さないとね。』

タコワサ『そうだな、持って行って構わんぞ。』

ツネ『ありがとう、お爺様。』

ざくろ『ツネ。』

ツネ『大丈夫、共に行こうざくろ。』

ざくろ『うん。』

そう言って優しく差し伸べられたツネの手をざくろは取り、2人は地上へ向かった。

To be continued…