小説「夢結ぶ星りんご」(ロボボ編)~敵の本拠地へ!~

アクシスアークスに乗り込む前に、カービィとバンワドは焚き火をしながら休息を取っていた。

カービィ「アクシスアークス…あそこにアイシェが居るんだね、きっとメタナイトも。」

バンワド「もっと改良が必要って言ってたから、またボスとして出てくるのかもしれないね。」

カービィ「今度こそ元に戻さないと!」

バンワド「…カービィ、その事なんだけど…スージーが言ってた事を覚えてる?」

カービィ「マザーコンピューターっていう話の事だよね?」

バンワド「うん、それがどういう物なのか全然分からないけど…きっとそれがメタナイトをあんな風にした原因なんじゃないかって思うんだ。」

カービィ「という事は、それさえ壊せば…?」

そんな話をしていると、焚き火で照らされた地面に大きな影が3つ出現して…

2人がバッと戦闘態勢に入って見上げると、そこに居たのは…

マホロア「カービィ、バンワド!」

カービィ「マホロア、マルク、タランザ!」

バンワド「アイシェを助けに行く準備が出来たの?」

マルク「お前らが各エリアの拠点を破壊してくれたおかげで、アクシスアークスへの道が開けたのサ。」

タランザ「ここから先はボク達も参戦するの、一緒に乗り込むのね。」

カービィ「ありがとう、3人が一緒に戦ってくれるなら心強いよ!」

嬉しそうに満面の笑みで感謝するカービィに、3人も穏やかな笑みを浮かべる

マホロア「まずハ、乗り込む前に情報ヲ共有したいんダ。」

そう言って、マホロアはこれまでに調べた事を伝えた。

カービィ「様々なデータを採取してクローンを…だからデデデのクローンが居たんだね。」

マホロア「大王のクローンと戦ったノ!?」

バンワド「うん、動き自体は大王様そのものだったよ…とはいえ、あの強さは大王様以上だった…そしてマホロア、その時にスージーが言ってた事なんだけど…」

今度はバンワドがマザーコンピューターの事を伝えると、マホロアはマフラーに手を当てて考え出した。

マホロア「マザーコンピューター…もしかしタラ、ハルトマンはソレを使って機械化プロジェクトを進めているのカ…?」

マルク「話を聞いた感じだと、そのマザーコンピューターっていう奴はスージー自身も何か思う所がある感じだな。」

タランザ「マホロア、スージーはアイシェにだけは手厚い待遇をしてるの…もしかしたらハルトマンに知らせずに…?」

マホロア「ココまでの話を纏めると、可能性は高いネ…恐らくスージー自身がハルトマンに隠して独断で動いて何かシテル。というコトは…逆に考えればボク達が乗り込んでどれダケ暴れた所デ、アイシェに危害が及ぶ可能性は極めて低いってコトダネ。」

マルク「じゃあ、思いっきり攻撃してもいいのサ?」

マホロア「最初ダケは慎重に進モウ、玄関口さえ突破しちゃえバ、後はどれダケ暴れてもイイと思うヨ。後は敵を惑わす為にコノ作戦デ行きたいナ。」

そう言うとマホロアは作戦を伝え…

カービィ「決まりだね。」

バンワド「ボク達はいつでも行けるよ。」

マホロア「ボク達も準備バッチリダヨ。」

こうして…5人はワープスターに乗り、ついに敵の本拠地であるアクシスアークスへと乗り込んだ!

入った直後に扉は閉まり、侵入者を知らせるサイレンが鳴り響く…

カービィ「逃げ道は完全に塞がれたね。」

マルク「元よりそんなつもりは無いのサ!」

マホロア「存分に暴れテ、ブッ壊してヤルヨ!」

事前に相談した作戦通り、侵入前にマホロア達は姿を消して、侵入したのはカービィとバンワドだと機械に勘違いをさせた。

玄関口はレッドカーペットが敷かれ、至る所にハルトマンの大きな肖像画や石像が飾られている

そして本拠地という事もあり、社員達も総動員で襲いかかって来る!

インベードアーマーを操作していた「ハルトワーカーズ」という戦闘員が自ら戦ったり、奥には「セキュリティサービス」という敵が待ち構えて居て…

カービィ「ハルカンドラに居たメタルジェネラルみたいな敵だ…!」

マホロア「コレもハルカンドラからデータを採取したんダロウネ…ホント恐ろしい企業ダヨ…!」

動きを見極めながらセキュリティサービスを撃破し、玄関口の突破に成功した!

バンワド「玄関口を抜けたから、いよいよここからだね!」

マホロア「クックック、ココからはモウ姿を隠す必要は無いヨォ!」

マルク「おっほっほっほっほ、思いっきり暴れ回ってやるのサ!」

タランザ「クフフフフッ、楽しみなのねっ!」

3人は楽しげに笑いながら姿を現し、辺りを見渡した

マホロア「カービィ達はこのまま進んデ、ボク達はこのルートからアイシェの場所を探しテ助け出すカラ。」

カービィ「分かった、気をつけてね!」

マホロア「アリガトウ、カービィ達も気をつけテ!」

カービィ達とマホロア達は二手に分かて、それぞれ内部へと侵入を進めた

カービィ達は電池を運んだり、リモコロイドと呼ばれるリモコンから遠くのロボットを操作して道を切り開いたり、社員達がサイバークラッカーと呼んでいた奥から現れる描かれた地形を時には足場として利用し、何度も立ち塞がるセキュリティサービスを倒しながらロボボアーマーに乗り込んでひたすらに進んだ。

一方のマホロア達は…大きな広場の様なエリアで大勢のロボット兵や戦闘員のハルトワーカーズに囲まれていた。

兵士「無駄ナ抵抗ハ止メテ、大人シク駆除サレロ。」

タランザ「クフフ、駆除だって…可笑しな事を言うのね。」

マホロア「舐められちゃ困るんダヨネェ~。」

マルク「ここまで派手に乗り込んだから、もう後は何も手加減する必要は無いのサ?」

余裕な表情の3人は笑っていて…

マホロア「アァ、存分に暴れてイイヨ…ボクも手加減は一切しないカラネェ!!」

ブワッ…!!

そう呟いた直後に、マホロアの真下から巨大な魔法陣が出現し…彼の周りを邪悪なオーラが漂う

兵士「突撃ー!」

ロボット兵やハルトワーカーズが一斉に襲いかかって来たが、3人は軽々とかわし…

マルク「どこを狙ってるのサ?」

ニタァ~と笑うマルクの口からは鋭い牙が覗き…次の瞬間!

メキィ…!!

翼の鉤爪がロボットの装甲を握り潰し、そのまま他のロボットに投げつけてシューターカッターで斬り裂いた!

タランザ「クフフ…操りの術を見せてあげるのね。」

不敵に笑うタランザ、するとロボット同士が濃いピンクの光る糸で繋がれていて…

ガンッ!!

ロボット同士が激しくぶつかり合って装甲が剥がれ…そのままぶん投げられて壁に衝突して壊れた!

マホロア「ソノ装甲ごと溶かしてヤルヨ。」

そう言うとマホロアは両手を前に出して呪文を詠唱して…強力なレボリューションフレイムを放った

ゴオォォォ!!

ロボットは装甲ごと燃えて、ドロドロと溶けていく…

その様子にハルトワーカーズが後ずさりしたが…

マルク「キシシ、逃げ腰なのサ?」

マホロア「ソッチカラ喧嘩売って来たのに情けないネェ~。」

タランザ「今更後悔しても遅いんだよねぇ。」

そう話す3人の笑みは狂気に満ちていて、ハルトワーカーズ達は更に後ずさりした…。

一方のカービィ達は、再び立ちはだかったホログラフ達が生み出したホロ・ローパーズ達を蹴散らし…奥で待ち構えて居た「鉄巨兵ギガヴォルト2」と対峙していた!

カービィ「これは、あの時のロボット!?」

バンワド「前のより強そうだよ、気をつけてカービィ!」

カービィ「うん!」

バンワドの言う通り、以前戦った時よりも強く激しい攻撃をしてきたが、落ち着いて対処しながら装甲を壊してネジを外し…左右の腕を落として最後は頭のネジを外すと…

ドカアァァァン!!

大きな爆発と共に粉々になり、撃破に成功した!

その頃マホロア達は…

マホロア「タランザ、ここは一旦ボク達に任せテ欲しいナ。」

タランザ「それはいいけど、どうしたのね?」

マホロア「キミにアイシェの居場所を探して欲しいんダ。」

タランザ「分かったのね。」

そう言うとタランザはエリアを出て行き…

マホロア「サテ…楽しい時間の始まりダヨォ!」

弓形になった黄色い瞳は狂気に満ちていて…広げた両手からはバチバチと強い魔力のエネルギーが溢れていた。

To be continued…