マホロアEXが目の前に来て、その大きさと邪悪な笑みは全身を恐怖で包み込む。
マホロアEX「ボクの正体を知りたいカナ?」
突然そんな事を言うものだから、アイシェは怯えつつも驚いた表情を見せる
アイシェ「貴方の…正体…。」
マホロアEX「ボクは『マホロア』ダヨ、尤もキミは既に勘づいたみたいダケドネ。」
アイシェ「という事は…別の世界線の…マホロア?」
マホロアEX「そういうコトになるネェ…クックックッ…。」
右手から魔力球を出してクルクルと回しながら、アイシェを見て笑うマホロアEX…その魔力球をぶつけられたら…そう思うと更に恐怖が襲う。
しかしマホロアEXは、魔力球を消すと更に近づいて…アイシェの顔を両手で優しく掴んで覗き込んだ
アイシェ「っ………!!」
その紫の瞳には、怯えるアイシェの青い瞳が映っていて…そんな様子をうっとりした表情で眺めると口を開いた。
マホロアEX「違う世界のボクは、キミを溺愛してるみたいダネェ……ククク…その気持ち、分かる気がするヨォ。」
アイシェ「どういう…事…?」
震える声で尋ねるアイシェに、マホロアEXの瞳は弓形に細められ…
マホロアEX「こういうコトダヨォ。」
そう言った直後、アイシェの足下に魔法陣が現れたと同時に光に包まれて…
次に目を覚ますと、さっきまでと見えている高さが違う事に気がついた。
自分の手を見ると大きな手になり身長も伸びていて、近くに置いてある鏡を見ると…そこには体が大きくなった自分の姿が見えた
アイシェ「これは…!?」
驚くアイシェに、マホロアEXは満足そうに笑みを浮かべて再び口を開いた。
マホロアEX「キミをボクのモノにしてアゲル、ククッ…ご主人様であるボクを楽しませてネェ?」
ベッドの上で後ずさりするアイシェにマホロアEXはゆっくりと近づき、壁に押しつけると顔を近づけてきて…
アイシェ「やめ…て…嫌っ…!」
抵抗するアイシェだが、体は魔法陣で拘束されて身動きが取れない
マホロアEX「ご主人様にソンナ口聞いちゃダメダロォ…ボクの大きな体に耐えられる様に、キミの姿も大きくしたんだダカラ。」
そう言いながら、マホロアEXの手がアイシェの美しい銀髪を手櫛で梳かし…抱き上げると再びベッドに押し倒した。
拘束していた魔法陣が消え、マホロアEXの大きな手が首元のリボンに伸びると守護の魔術が発動したが、それを一瞬で掻き消してそのまま解かれ…首筋に顔を埋められるとアイシェの体は恐怖で震える。
アイシェ「やだ…助けてマホロアぁ…!!」
マホロアEX「クククッ…ボクもマホロアダヨォ?」
意地悪をしながらもマホロアEXの手はアイシェの体に伸びて、ベストのベルトを引き千切った!
アイシェ「ひっ…!!」
ベルトの切れ端がシーツに散乱し、恐怖で青ざめたアイシェの表情と怯える瞳はマホロアEXの全身をゾクゾクとした快感で満たした。
マホロアEX「その顔ゾクゾクするヨォ…堪らないネェ。」
そのまま今度はワンピース越しにアイシェの右胸を掴み、ふにふにと揉んでいく
ゾクッ…アイシェの体は嫌悪感という名の悪寒が駆け巡った
相手はマホロアだが違う世界線の彼であって、自分の愛するマホロアでは無い…
アイシェ「やだ…ぁ…!」
彼の手は容赦無くスカートの中にも入ってきて、恐怖で震えつつも体を揺らし、足をバタバタと動かして精一杯抵抗すると…
マホロアEX「ククッ、言うコト聞かない悪い子にハ…お仕置きが必要になるネェ。」
そう言って、マホロアEXはアイシェの両手首を左手で掴んで拘束すると右手から魔法陣で出来た鎖を生み出し、首に巻きつけてギュッと引っ張った!
アイシェ「うっ…あぁぁ……!!」
痛みと苦しさでアイシェの表情は歪み、抵抗する事も叶わない両手がビクンと動く…
その様子を、マホロアEXは恍惚の表情を浮かべて見ている。
マホロアEX「ハァ…イイ顔ダヨォ…。」
アイシェ「マホ…ロア…マホロア…助けてぇ…!!」
目をぎゅっと閉じて、涙を流しながら消え入る声で助けを求めるアイシェ
そんな様子を楽しそうに見つつ鎖を消すと、マホロアEXの唇が胸元を這っていく…
マホロアEX「柔らかい体に甘い香りダネェ…キミの恐怖に染まる声…ボクの欲ヲ掻き立てるヨォ…!」
深紅の衣装越しから太ももに感じる熱が、アイシェを更なる恐怖と絶望に追い込む…
マホロア『もし幻に惑わされテモ、ボクを信じてアイシェ…必ず助けるカラ。』
アイシェ「マホロア…!!」
涙が零れ落ちてシーツに消える…それでもアイシェはあの時のマホロアの言葉を信じて名前を呼んだ…次の瞬間!
マホロア「アイ…シェ…アイシェ…!」
微かにだが、マホロアの声が聞こえた
アイシェ「マホ…ロア…?」
驚いて目を開け、唯一自由に動く首を動かしながら辺りを見渡す
マホロアEX「ククッ…ご主人様っテ呼んでヨォ。」
何も気がついていないマホロアEXは、邪悪な笑みを浮かべてアイシェを見下ろしているが…アイシェは目を閉じて耳を澄ませた。
空耳なんかじゃない…間違い無く聞こえた最愛の人の声
すると…
マホロア「アイシェ…アイシェーーーーー!!」
今度はより近くで、はっきりとマホロアの声が聞こえた!
アイシェ「マホロア…マホロアぁーーーー!!」
間違い無い、マホロアが自分を探して近くに居る!そう確信したアイシェは、震えながらも力を振り絞って声を上げた。
マホロアEX「ボクは目の前に居るジャン、それより今からチョー楽しい時間の始まりダヨォ。」
そう言いながらアイシェのスカートを捲り上げようとしたその時!
マホロア「アイシェから離れろヨ!!」
叫び声と共に強力なレボリューションボウルが飛んで来て、マホロアEXの体に命中した!
マホロアEX「グッ…!!」
衝撃でマホロアEXはアイシェから離れ、その影響で拘束していた魔法陣が消えて、開放されたアイシェは再び光に包まれ元の姿に戻った。
アイシェ「マホロア!」
マホロア「アイシェ、遅くなってゴメンネ!」
ベッドから降りて走ってきたアイシェを、マホロアは強く抱きしめた。
アイシェ「ううん、マホロア…来てくれてありがとう…!」
ずっと求めていた愛する人の温もりに、お互いに安心していたが…
マホロア「アイシェ、その姿はどうしたノ!?ソレに首元も酷い怪我ヲ!」
アイシェ「さっき襲われかけて…その時に引き千切られたの…首はさっき抵抗したら魔法陣の鎖で締め付けられて…!」
マホロア「何てコトを…無事でヨカッタ!」
そう言ってマホロアはアイシェの首の傷を魔法で治し、より強く抱きしめた。
To be continued…