2人が歩いていると、目の前に2つの小さな影が現れて…
カービィ「Trick or Treat!」
バンワド「お菓子をくれないと、イタズラしちゃうよ!」
アイシェ「カービィ、バンワドくん!」
マホロア「ブラボー、2人共よく似合ってるヨォ~!」
魔法使いの格好をしたカービィとゾンビの格好をしたバンワドは可愛らしく、2人からは笑みが零れる。
アイシェ「はい、お菓子をどうぞ。」
カービィ「わーい、ありがとうアイシェ!」
バンワド「後で一緒に食べようよ、カービィ!」
カービィ「うん!」
しばらく話した後に2人と別れ、今度はデデデ城へ向かうと…
マホロア「Trick or Treat!お菓子をくれないとイタズラしちゃうヨォ~?」
デデデ「お、可愛らしいイタズラっ子達が現れたな!」
豪快に笑いながらデデデはいつもの様にアイシェとマホロアの頭を撫でた。
マホロア「チョッ…大王…くすぐったいヨォ!」
アイシェ「えへへ、大王さまにイタズラしちゃうんだから!」
デデデ「そりゃ大変だ、これを持ってけ!」
そう言うと、デデデは大きなチョコパイの入った袋をくれた。
マホロア「ワァ~大きいネェ!」
アイシェ「美味しそう、ありがとう大王さま!私達からもお菓子をどうぞ!」
お礼を言うと、アイシェは大きなバスケットから一口サイズのアップルパイとクッキーの入った袋を手渡した。
デデデ「おっ、ありがとな!」
満面の笑みで見送ってくれたデデデに手を振りながら城を後にして、次に向かったのは戦艦ハルバード
アイシェ「Trick or Treat!」
バル艦長「おぉ、アイシェ嬢とマホロア君ではないか。」
マホロア「イタズラされたく無かっタラ、お菓子をチョーダイ?」
バル艦長「だそうですぞ、メタナイト様。」
そう言うと、奥からメタナイトが姿を現した。
メタナイト「ははっ、其方達の為に用意しておいた物を渡そう。」
そう言って、メタナイトはお気に入りのお菓子の詰め合わせが入った袋を渡してくれて…2人は目を輝かせた。
アイシェ「ありがとうメタさん!」
マホロア「ローアに帰っタラゆっくり食べるヨォ~!」
アイシェ「私達からもどうぞ、みんなで食べてね。」
メタナイトから貰ったお菓子に大喜びしつつ、アイシェは全員分のお菓子を手渡した。
バル艦長「これは美味しそうですな!」
メタナイト「ありがとう、早速頂くとしよう!」
バル艦長とメタナイトに手を振りながら戦艦ハルバードを後にして、今度はワールドツリーに向かうと…
タランザ「アイシェ、マホロア!」
アイシェ「タランザ!」
マホロア「アレ、キミも衣装を変えたんダネ。」
蜘蛛の巣模様のいつものマントは黒く、後ろは燕尾服の様になっていて中は紫、赤いスカーフも今日は白いジャポになっている
真っ白な手袋はカフスとヒラヒラしたレース付きの物で、青い宝石が付いている
ツノにも飾りのリングを装着していて、お洒落な彼によく似合っていた。
タランザ「せっかくのハロウィンだからね。」
アイシェ「すごく素敵だよ、タランザ!」
タランザ「クフフ、ありがとうなのねアイシェ!」
青い瞳を輝かせて褒めるアイシェに、タランザも頬を少し赤く染めて嬉しそうに笑う。
マホロア「早速ダケド…Trick or Treat!」
タランザ「キミはその言葉が無くてもイタズラばかりしてるけどねぇ…。」
マホロア「ヤダナァ~そんなコトはナイヨォ?」
タランザ「虚言の魔術師が出てるのね…はい、どうぞ。」
マホロアの言葉に若干呆れつつも、タランザはマントの中から色とりどりのお花のクッキーが入った袋を取りだしてアイシェに手渡した。
アイシェ「ありがとうタランザ!」
タランザ「どういたしましてなの、さて…ボクからもTrick or Treat!なのね!」
アイシェ「ふふっ、どうぞ!」
優しく笑いながら、アイシェもお菓子を手渡すと…タランザはとても嬉しそうに笑った。
タランザ「ありがとうなのね、後でありがたく頂くのね!」
その後タランザと別れてしばらく歩き、近くの大きな木に座って休憩していると…上空ではギャスパーやフラッパー、マンビーズ、Mr.ピー・アンプキンが飛んで行くのが見えた。
すると、不気味な笑い声が響き…ブーラーとキャパーが姿を現した!
ブーラー「キャハハハハハハッ!」
キャパー「Trick or Treat!」
そう言いつつも、キャパーはアイシェの首元からスルリとリボンを咥えて解いてしまった。
マホロア「アッ、何するんダヨォ!」
アイシェ「ふふっ、お菓子あげるからイタズラしないでね。」
そう言うと、アイシェはたくさんのお菓子を差し出した。
ブーラー「ギヒヒッ、ありがとう!」
キャパー「キャハハッ、またね!」
嬉しそうに笑うと、キャパーはアイシェにリボンを返し…お菓子を持ってクルクルと飛び回りながら空に浮かび上がって消えた。
マホロア「もしかしテ、プププ祭で不気味の森に行った時のオバケ達カイ?」
アイシェ「うん。」
マホロア「全ク…とんだイタズラ者ダネェ…。」
そう言ってふぅ…と溜息を吐きつつもアイシェの方をチラリと見ると…
リボンを再び首元に結び直しているアイシェだが、今は胸元が大きく見えていて…膨らみもよりはっきりと見えてしまった。
アイシェ「これで大丈夫……あれ、マホロアどうしたの?」
頬を真っ赤に染めているマホロアに、アイシェはキョトンとしているが…
マホロア「ン…月明かりで照らされたアイシェがいつにも増しテ綺麗ダナァ~って思っタノ。」
手をヒラヒラと振りながらそう言うマホロアだが、内心はドキドキしていて…何なら欲情と言う名の興奮に襲われていた。
アイシェ「ふふっ、ありがとう。」
頬を赤く染めてにっこりするアイシェに、マホロアの心臓はドキンと跳ね…
マホロア「アイシェ…。」
マフラーを下げると、そっとアイシェの頬に右手を添えて…触れるだけのキスをした。
アイシェ「マホロア…?」
マホロア「大好きダヨ、アイシェ…。」
若干呼吸の荒いマホロアは、今度は少しだけ激しいキスを始め…アイシェを木の幹に優しく押しつけつつ、角度を変えて何度も何度も口づけた。
アイシェ「ん…マホ…ロア…。」
トロンとした青い瞳は興奮するマホロアの黄色い瞳を映していて…それを見たマホロアの全身をゾクゾクと興奮の波が駆け巡る
マホロア「ハァ…アイシェ…アイシェ…。」
もう一度キスをしようとしたマホロアだが…
キラキラ…2人の周りを小さなガラス片の様な物が落ちてきて…
それを見た直後、2人の意識は途絶えた。
To be continued…