小説「夢結ぶ星りんご」~雪遊び~

朝、目が覚めたアイシェは、隣で眠るマホロアを起こさない様にそっとベッドから出て、窓の外を見てみると一面に銀世界が広がっていた。

アイシェ「わぁ…!」

嬉しそうに窓の外を見つめていると、マホロアが目を覚ました

マホロア「ンッ…おはようアイシェ。」

アイシェ「おはようマホロア。」

マホロア「フアァ…外はどうダイ?」

アイシェ「すごく積もってるよ。」

眠い目を擦りつつ、マホロアも起き上がって窓を見た。

マホロア「ワァ、ホントダァ…コレならたくさん雪遊び出来そうダネェ!」

アイシェ「ふふっ、マホロア嬉しそう。」

そう言ってはしゃぐマホロアは、まるで子供みたいで…アイシェも優しい笑みを浮かべる

マホロア「ボクはアイシェと出会うマデ、雪を見たコトも無かったカラネ。」

アイシェ「マホロア…。」

ポツリ…とそう呟いたマホロアに、アイシェは寂しげな表情を浮かべた。

するとマホロアがアイシェを抱きしめ、じっと見つめてきて…

マホロア「そんな顔しないデ…アイシェに出会えたカラ、ボクは雪遊びの楽しさを知ったんダ。」

アイシェ「そうなの…?」

マホロア「ウン、ダカラ今のボクはとっても幸せなんダヨォ。」

そう言うとマホロアは、そのままアイシェを抱き上げた。

アイシェ「きゃあっ!」

驚くアイシェの反応を楽しみつつ、マホロアはそのままベッドに戻り…そのままゆっくりと押し倒した。

マホロア「ボクの体はネ…アイシェをこうシテ愛でる為にあるんダヨォ?」

そう言いながら、マホロアはアイシェの頬を優しく撫でていく

アイシェ「マホ…ロア…。」

頬を真っ赤に染めるアイシェを見て、マホロアは穏やかな笑みを浮かべ…

マホロア「この口も…キミとこうシテ熱いキスをする為にあるんダ。」

そう囁くと、アイシェの唇に少し噛みつく様なキスをした。

アイシェ「ん…ふぅ…。」

ちゅっとリップ音を立てて口を離せば…アイシェの目はトロンとしていて、マホロアの口角は上がる。

マホロア「フフッ…そんな可愛い顔されタラ、我慢出来なくなっチャウ。」

頬にちゅっとキスをすると、マホロアはそのまま毛布を掛けて横になり、アイシェをぎゅっと抱きしめた。

アイシェ「ふふっ…温かい。」

マホロア「アイシェも温かいヨォ。」

アイシェ「マホロア…大好き。」

マホロア「フフッ、ボクも大好きダヨ。」

ふかふかの毛布の中で2人はお互いの温もりを感じていて、しばらくそのまま過ごした後、着替えてから朝ご飯を食べてから温かい格好にして外に出た。

アイシェ「ね、雪だるま作ろうよ。」

マホロア「フフッ、アノ時みたいに大きいの作っチャウヨォ!」

2人は楽しそうに笑い、雪玉を作って転がし始めた。

小さな雪玉を少しずつ転がし…大きくなってからは2人で一緒に転がして…最初の大きな雪玉が完成した。

アイシェ「大きいのが出来たね。」

マホロア「ウン、ケドたくさん動いたカラ暑いヨォ…。」

そう言ってマホロアはマフラーを外し、フードも脱いで耳をパタパタさせている

アイシェ「ちょっと休憩する?」

マホロア「ウウン、せっかくダカラこのまま作りたいナァ。」

アイシェ「分かった、それじゃあ今度はこっちを…。」

そう言って雪玉を転がし始めると、どんどん大きくなっていく

マホロア「サテ…ボクも再開しないトネ。」

フードを再び被るとアイシェと一緒に転がし、どんどん大きくなった雪玉を最後は魔法で上に乗せれば…とても大きな雪だるまが完成した。

アイシェ「わぁ…あの時よりも大きいのが出来たね!」

マホロア「こんなに大きいの、きっとボク達が作った雪だるまダケダヨォ!」

完成した雪だるまの前で大喜びする2人…すると、遠くからカービィ達の声が聞こえて来た。

カービィ「行くよー!」

小さな雪玉を持ったカービィが掛け声と共に投げると…

バンワド「わっ!」

デデデ「ぶふっ!」

バンワドは器用に避け、雪玉はデデデの顔に直撃した!

カービィ「バンワドには避けられちゃったかぁ~。」

デデデ「カ~~ビィ~~~!よくもやったな!」

バンワド「大王様、それは大き過ぎますよ!」

デデデ「喰らえ、カービィ!」

デデデは大きな雪玉を片手で担ぐと、そのままカービィに向かってぶつけた!

カービィ「わぁっ!?」

ボフッ!カービィは雪の中に埋もれてしまったが、すぐにポンッと出てきた。

カービィ「やるねーデデデ!」

デデデ「ふんっ、お前には負けねぇぞ!」

カービィ「ボクからも行くよー!」

そう言うと、カービィはたくさんの雪玉をポイポイと投げていく

バンワド「わわっ…ぶっ!」

カービィ「やったーバンワドに当たった!」

デデデ「バンワドの仇は俺様が取ってやるぜ!」

カービィ「わぶっ!」

デデデ「がっはっはっ!仇は取っ…ぶふっ!」

バンワド「も~大王様も当たってるじゃないですか、それにボクは死んでませんよ!」

カービィとバンワド、デデデの3人が雪合戦をしていて…2人がゆっくり近づくと気づいて手を振ってきた。

カービィ「マホロア、アイシェー!」

バンワド「こっちこっちー!」

デデデ「お前達も一緒にやろうぜ!」

マホロア「アイシェ…ミンナは何をしてるノ?」

キョトンとした表情のマホロアに、アイシェは優しい笑みを浮かべて…

アイシェ「あれは雪合戦だよ、みんなで雪玉を投げて相手にぶつけるの。」

マホロア「ソンナ遊びもあるんだネェ。」

アイシェ「一緒に行こう、マホロア!」

マホロア「ワッ、アイシェ!?」

彼の手を取って走り出したアイシェに、マホロアは少し驚いてしまったが…みんなの楽しそうな表情に自然と笑顔になり、雪合戦に参加したのだった。

To be continued…