人数調整の為、最初はマホロアがカービィと同じチームになって、アイシェは観戦する事にした。
マホロア「こんな感じでイイのカナ?」
カービィ「うん、バッチリだよ!」
デデデ「行くぞバンワド!」
バンワド「はい、大王様!」
小さな雪玉を投げてきたデデデとバンワドだが、カービィとマホロアは上手にかわした!
カービィ「行くよマホロア!」
マホロア「ウン!」
顔を見合わせて頷くと、カービィとマホロアも雪玉を手にデデデとバンワドに向かって投げた!
デデデ「ぶふーっ!」
バンワド「わにゃっ!」
アイシェ「すごい、2人共」
カービィ「やった!」
マホロア「ボクとカービィのコンビには敵無しダヨォ!」
大喜びでハイタッチをするカービィとマホロアに、デデデとバンワドも嬉しそうで…
デデデ「マホロアの奴、いい顔する様になったな。」
バンワド「そうですね、あの頃のマホロアは笑顔こそ見せてるものの、どこか寂しげでしたから。」
デデデ「よし、俺様達も負けてらんねぇぞ!」
バンワド「はい!」
デデデ達は再び雪玉を作って反撃を始め、カービィ達も雪玉を作っては投げてお互いに楽しんでいた。
すると、上空を飛んでいたマルクが気づいて降りて来た。
マルク「よっ、アイシェ。」
アイシェ「あ、マルク。」
マルク「雪合戦してるのサ?」
アイシェ「うん。」
マルク「ふーん、アイシェは遊ばないのサ?」
アイシェ「私も入ると片方が3人になっちゃうから、今は見てるの。」
マルク「ならボクも遊ぶのサ、それならアイシェも遊べるだろ?」
カービィ「ナイスだよ、マルク!」
マホロア「クククッ、負けテ恥かかない様にせいぜい頑張っテネェ?」
マルク「キシシ、このマルク様が負ける訳無いのサ。」
マホロア「フ~ン、言うジャン。」
チーム分けはカービィ、マホロア、アイシェとデデデ、バンワド、マルクになり…
デデデ「それじゃ行くぞー!」
アイシェ「えいっ!」
カービィ「やあっ!」
マホロア「受けて見ろヨォー!」
3人が投げた雪玉は飛んで行き…
バンワド「わにゃっ!」
アイシェの投げた雪玉がバンワドにヒットしたが、カービィとマホロアの雪玉は避けられてしまい…
デデデ「今度はこっちから行くぜ!」
そう言うと、デデデ達も投げてきた!
アイシェ「わっ!」
マホロア「オット、そうはさせないヨォ!」
アイシェの前に立つとリフバリアを出して雪玉を防いだマホロアだったが…
マルク「ボクも居るのサ!」
そう言うと、マルクは煌めきの翼の鉤爪で握り締めた雪玉を勢いよく投げてきて…
ボンッ!!雪玉はマホロアの顔にめり込んだ!
マホロア「グホォッ!?」
アイシェ「きゃあっ…マホロア!」
カービィ「マホロア大丈夫!?」
デデデ「おいおい、やり過ぎだろ…。」
バンワド「マルク、強すぎだよー!」
マルク「おっほっほっほっ、そのイカサマタマゴにはそれくらいがちょうどいいのサ。」
そう言って笑うマルクだが、マホロアはプルプルしていて…
マホロア「マルク…テメー覚悟しろヨォ!!」
そう言うと両手をかざし、たくさんの雪玉を浮かべてマルクに向かって投げ始めた!
デデデ「おい…俺様達にも飛んで来てるぞ!」
バンワド「ま…マホロア…わにゃっ!」
カービィ「マホロア落ち着いて!」
アイシェ「やめてマホロア…!」
マホロア「あのクソピエロ、今日という今日は許さないヨォ!」
マルク「キシシ、そんなの当たらないのサ!」
意地悪な笑みを浮かべ、ワープしながらかわすマルクだったが…
マホロア「正面ダケ見てテモ…ネェ?」
そう言ってマホロアが笑った…次の瞬間!
マルクの背後からディメンションホールが開いて…
ガンッ!!大きな雪玉がマルクを襲った!
マルク「ぎゃっ!!」
雪玉を受けたマルクはそのまま埋もれてしまったが…すぐにズボッと音を立てて顔を出した!
マホロア「アーハッハッハ、ザマーミロダヨォ!」
指を差しながら腹を抱えて笑うマホロアに、マルクはビキビキしていて…
マルク「このイカサマタマゴ、そっちがその気ならボクも容赦しないのサ!」
そう言って再び反撃を始め…
デデデ「何だか騒がしいが、俺様達もやるぞ!」
バンワド「はい!」
カービィ「負けないよー、行こうアイシェ!」
アイシェ「うん!」
お互いを狙ってヒートアップするマホロアとマルクをよそに、カービィ達は再び雪合戦を楽しんだ。
しばらくして…
デデデ「あ~いい汗かいたぜ。」
バンワド「ふー、暑い…。」
カービィ「あぁ~お腹ペコペコだよ…。」
アイシェ「ふふっ、カービィったら。」
一方でマホロアとマルクも…
マホロア「ゼェ…ゼェ…やるジャン…。」
マルク「はぁ…はぁ…今日は引き分けにしといて…やるのサ…。」
息を切らす両者を見て、デデデはニッと笑い…
デデデ「よーし、2人もいい勝負したし…みんな城で飯にすっぞ!」
カービィ「わーい!そうと決まったらみんな行こう!」
みんなでデデデ城へ向かい…その後はお昼ご飯を楽しみ、城の前でカービィ達と別れると、マホロアとアイシェもローアに戻った。
夕方…晩ご飯の材料を食物庫から持って来たマホロアだが、アイシェの姿が無い事に気がついた。
マホロア「アイシェ?」
部屋に行っても居なくて…心配したマホロアが外へ出ると、アイシェはローアの陰でしゃがんで何かしていて…近づくとアイシェは影で気がつき、ゆっくりと振り向くと優しい笑みを浮かべた。
アイシェ「マホロア。」
マホロア「どうしタノ、アイシェ?」
アイシェ「これを作ってたの。」
そう言ってアイシェが立ち上がると…そこにはカービィとマホロアの形をした、とても可愛らしい雪だるまが置かれていた。
マホロア「アイシェ…コレ…。」
アイシェ「ふふっ、可愛いでしょ?」
そう言って嬉しそうに笑うアイシェだが、その手は冷えて真っ赤になっていて…マホロアは嬉しさよりも心配の気持ちが大きかった。
マホロア「…ウン、すごく可愛いヨォ。デモ…アイシェの手が冷えて真っ赤になっテル…。」
アイシェ「これくらい大丈夫だよ。」
マホロアの心配もよそにアイシェは満足気だが、マフラーを下げると彼女の手をそっと包みこんで息をかけて温めた。
マホロア「ホラ、こんなに冷えてるヨォ…。」
アイシェ「ありがとうマホロア、温かいよ。」
夕暮れに照らされたアイシェはキラキラしていて、頬を赤く染めて嬉しそうに笑っているが、一瞬だけアイシェの姿が霞んで見えて…
マホロア「アイシェ!」
驚いたマホロアは、アイシェを強く抱きしめた。
アイシェ「きゃっ、マホロア…?」
マホロア「ッ………!!」
アイシェ「どうしたの…?」
マホロア「アイシェ…キミが消えてしまいそうデ…!」
アイシェ「大丈夫、私はずっとマホロアの傍に居るよ。」
震えているマホロアを、アイシェはそっと抱き返してくれて…徐々に落ち着きを取り戻した。
マホロア「ありがトウ、アイシェ。」
アイシェ「どういたしまして。」
マホロア「アイシェ…ボク達はずっと一緒ダヨ。」
アイシェ「うん。」
夕陽に照らされながら、2人はその場でキスをしてローアに戻るのだった。
To be continued…