草原や洞窟を進み、時には大量に集まったワドルディが塊となって転がって来るのを、鍵を持ちながら逃げたりしながらもカービィ達は順調に進んでいく。
すると…ウィスピーのいる森から不気味な気配を感じた
カービィ「この感じ…もしかしたらウィスピーも…。」
マホロア「ウン、不気味な光の影響を受けているのカモ…。」
バンワド「このままにはしておけないね、行こうカービィ。」
カービィ「うん。」
3人は気を引き締めて進み、フルーティフォレストの奥に居るウィスピーの元を訪ねると…
一見普段と変わらないが、カービィ達を見ると豹変してりんごを落として攻撃してきた!
バンワド「ウィスピー、やっぱり影響を受けて…!」
マホロア「気が引けるケド、戦うしか無さそうダネェ!」
ウィスピーを正気に戻す為、マホロアは魔力球やクアッドキルニードルで反撃した!
一方カービィも、マホロアによって強化されたメラーガソードによる回転切りや、切り上げスラッシュからメテオエンドのコンボに繋げたりと強力な攻撃をしていく
バンワドもワド百裂突きからの急所突きや、ウィスピーが蔦に繋いだ「バーストフルーツ」からの攻撃をワドコプターで防いだりと、2人を援護しつつ攻撃を加えていった。
ある程度ダメージを与えると、ウィスピーの様子が変わり…禍々しい紫のオーラを纏って大ジャンプをした!
カービィ「あわわわわ…危ない!」
ドシーーーーーン!!
大きな音と共にウィスピーがカービィ達の居た場所に落ちてきて、そのまま巨大化した事によってマホロアが反対側に取り残されてしまった!
バンワド「マホロア!」
カービィ「マホロア、大丈夫!?」
マホロア「ボクは大丈夫ダヨ、その様子だと2人モ大丈夫そうダネ?」
バンワド「うん。」
カービィ「攻撃が来るよ!」
次の攻撃に備えて構えるカービィ達、すると…
ウィスピーは体を大きく揺らし始め…大量のりんごが滝の様に落ちてきた!
マホロア「な…何ダヨ、コレェ!?」
バンワド「すごい数のりんごが襲ってくる!」
カービィ「痛たたた!」
次々と落ちてくるりんごにぶつかるカービィに、バンワドはワドコプターを出して必死に砕いていき、反対側に居るマホロアも…
マホロア「コンナの…吸い込んジャえばイイんダヨォ!」
そう言って頭上にブラックホールを出現させて、次々とりんごを吸い込んでいった!
攻撃が止むと紫色の「ダーク空気弾」やジャンププレスをしてきたが、それらをかわした隙にマホロアと合流して再び3人で一緒に反撃をしていき…
カービィ「ウィスピー、元に戻って!」
攻撃を受けて元の大きさに戻ったウィスピーの体から紫の禍々しいオーラを纏った闇のハートが飛び出してきて…その直後にカービィがフレンズハートを投げると、小さなハートが弾けて消えて…ウィスピーはハッとした顔で正気を取り戻した。
マホロア「ヨカッタ、元に戻ったみたいダネ。」
正気に戻ったウィスピーはカービィ達を見てにっこりと微笑むと、お礼にたくさんの食べ物を落としてくれた。
カービィ「わぁ…美味しそう!ありがとうウィスピー!」
お礼を言うカービィだったが…
バンワド「カービィ、あれを見て!」
ウィスピーから飛び出てきた闇のハートは、ゆっくりと浮かび上がると…禍々しい煙の様なオーラを出してそのまま飛んで行ってしまった…。
カービィ「あれは一体…?」
マホロア「カービィ、食べタラすぐに出発しヨウ…嫌な予感がするヨォ。」
カービィ「うん、そうだね。」
3人はウィスピーからのお礼の食べ物を平らげると、フルーティフォレストを後にして…ついにデデデ城へと辿り着いた。
同じ頃…アイシェはローアの中で3人の身を案じていた。
アイシェ「マホロア…カービィ…バンワドくん…。」
押し寄せる不安に押し潰されそうになりつつも、ぐっと堪えて3人の無事を祈り続けるアイシェ…
すると…
タランザ「アイシェ、居るのね?」
突然タランザの声が聞こえて、驚いたアイシェが操縦室へ向かうと…心配した様子の彼が立っていた。
アイシェ「タランザ…!」
タランザ「ワールドツリーの様子を見に来たんだけど、何だか様子がおかしくて心配で来たのね。」
アイシェ「タランザ、大変なの…!」
そう言うと、アイシェはこれまでの出来事をタランザに話した。
タランザ「そんな事が…!アイシェが予知夢を見ていないのも気になるのね、それにしてもこの禍々しい気配は一体…。」
アイシェ「マホロアが、カービィとバンワドくんの3人で大王さまの所へ向かったけど心配で…。」
タランザ「あの3人なら大丈夫、それよりもアイシェ、ローアと一緒とはいえよく頑張ったのね。」
そう言うと、タランザはぎゅっとアイシェを抱きしめてくれて…安心からアイシェの青い瞳からは涙がボロボロと零れ落ちた。
アイシェ「ぐすっ…ひっく…タランザ…!」
タランザ「もう大丈夫なの、マホロアが居ない間はボクがアイシェを傍で守るのね。」
アイシェ「うん…あり…がとう…。」
泣きながらも感謝するアイシェの頭を撫でるタランザだが、1つ気になる事があって…
タランザ「アイシェ、マルクはどうしたのね?」
アイシェ「マルクはお散歩の途中で会ったけど、他の星にお散歩に行くって言ってたから、まだ戻って来てないと思う…。」
タランザ「そうだったのね…マルクが帰ってきたら、この事を共有しないと。」
すると…アイシェの頭の中にローアからの声が聞こえて来た。
アイシェ「ローア?……えっ…うん、分かった。」
タランザ「ローアは何て言ってるのね?」
アイシェ「この近くに見た事の無い不思議な力を持つ神殿が現れて、今からそこに連れて行ってくれるって言ってるよ。」
タランザ「神殿…少なくともローアが危険だと判断してないなら、害は無さそうなのね。」
少しして…ローアは目的の場所に着いてゆっくりと降り、アイシェとタランザが外に出ると屋根の上と建物の左右に惑星の様なオブジェクトが付いた、神秘的な雰囲気の神殿があった。
アイシェがタランザと共に中に入ると…神殿の奥には小さな階段と祭壇の様な場所があり、そこにピンクのハートと小さな白い星が彩られた不思議な杖が浮かんでいた。
アイシェ「これは…?」
タランザ「怪しい気配は感じないけど、一体何なのね…?」
ゆっくりと近づくアイシェ…すると杖は優しい光を放ちながら、まるで意志を持っているかの様にアイシェの元へと移動してきた。
To be continued…