小説「星夢煌めくPomme d’amour」(スタアラ編)~禍々しい要塞~

分身したメタナイトは岩石を降らせたり、分身達と息の合った強力な攻撃をしてくるが…

マホロア「リフバリア!」

メタナイトからの一撃をマホロアが防ぎ、その隙にカービィとバンワドが一気に攻撃を叩き込む。

するとメタナイトが一度空に飛び上がって体勢を立て直し、そのままカービィに向かって来た!

カービィ「これで決める!」

地面を勢いよく蹴って飛び上がったカービィは、斬りつけて来たメタナイトのギャラクシアを剣で受け止めて鍔迫り合いとなり…

カキンッ!!

大きな音と共にメタナイトは大きく後退して体勢を崩した!

マホロア「カービィ、今ダヨ!」

バンワド「メタナイトを元に戻してあげて!」

カービィ「うん、メタナイト…元に戻って!」

そう言いながらカービィは最後の一撃をメタナイトに当てて…フレンズハートをぶつけた!

すると…闇のハートがメタナイトの体から出てきて…またもや紫の煙の様な物を放つと飛んで行ってしまった。

メタナイト「うっ…私は…一体…?」

マホロア「メタナイト、元に戻ったんダネ。」

バンワド「よかった。」

メタナイト「カービィ、バンワドにマホロアまで…どうしたのだ?私は確かここに来て、あの禍々しい光から住民達を守っていたのだが…。」

カービィ「あの光は…」

これまでの経緯をメタナイトに話すと、彼は納得した様子で頷いた。

メタナイト「そうだったのか…確かにあの闇のハートに触れた瞬間、とても邪悪な気配を感じて…それ以降の記憶が無い。」

マホロア「例のハートはまた飛んで行っちゃったシ、早く追いかけないト。」

メタナイト「そうだな…だがマホロア、アイシェはどうした?」

マホロア「アイシェは大王のトコに居るヨ。」

メタナイト「ここからの旅は私が同行しよう、其方はアイシェの元に居た方が良いのではないか?」

マホロア「ホントならそうしたいケド、星の危機に待ってるダケなんテ出来ないヨ…コレはアイシェと2人デ話し合って決めたコトなんダ。」

メタナイト「そうか…2人で決めた事ならそれ以上は口出ししない。この後も頼んだぞ、マホロア。」

マホロア「ウン、任せテ。」

バンワド「でも今日はもう夜だから、休んで明日にしようか。」

カービィ「そうだね、しっかり準備を整えてからの方が…」

そんな話をしていた直後…

ズゴゴゴゴゴゴゴゴ…!!

大きな音と共に、地面が揺れている!

バンワド「わわわわわっ…!」

マホロア「何が起きたノ!?」

メタナイト「これは一体…!?」

カービィ「わぁぁぁぁ!」

それはプププランドの方にも届いていて…

ガタガタガタガタ…

城は大きく揺れ、テーブルに置かれた果物の籠がひっくり帰って果物が床に散乱していく

アイシェ「きゃあぁぁぁ…!!」

デデデ「アイシェ!!」

怯えるアイシェをデデデが抱きしめ、タランザとマルクもデデデの傍で揺れに耐えている。

タランザ「一体何が起きてるのね!?」

マルク「このままじゃ崩れるのサ!!」

すると…徐々に揺れは小さくなり収まった。

デデデ「収まったみてぇだな。」

アイシェ「よかった…。」

タランザ「とりあえず無事で一安心なのね。」

マルク「すげー揺れだったのサ…。」

同じ頃、カービィ達の方も揺れが止まった事に安堵していた。

カービィ「止まったみたいだね。」

マホロア「今の揺れは何だったんダロ…?」

バンワド「何かが落ちてきたの…?」

メタナイト「カービィ、ワープスターで空に上がろう。」

カービィ「うん。」

その後カービィ達はワープスターに乗って空に飛び上がると…

バンワド「あれは何!?」

視線の先には、見た事の無い大きな何かが立っていて…どうやらドリルで突き刺した様だ。

メタナイト「あれは…どうやら要塞の様だな。」

マホロア「アノ場所カラ、禍々しい力を感じるヨ。」

バンワド「きっと敵の本拠地だね。」

カービィ「このまま行こう!」

そう言うと、カービィ達を乗せたワープスターは要塞に向かった。

高低差の激しい地形を進んで行くと、大きな門に辿り着き…そこには上まで続く長い階段と闇のハートが浮いていた。

マホロア「やっと追いついたネェ…覚悟しろヨォ!」

魔力球を投げたマホロアだが、闇のハートは浮かび上がるとすごい速さで門を通り…そのまま門は閉じてしまった!

バンワド「門が閉じちゃった!」

巨大な門は中央に不気味な赤い瞳が付いた禍々しい模様で…マホロアはその模様に見覚えがあった。

マホロア「(コノ模様…まるでアノ王冠みたいダ…。)」

そう思っていると、上から何かが降ってきて…

ドシン!大きな音と共に姿を現したのは…「狸のポン」と「狐のコン」

カービィ「ポンとコンだ!」

バンワド「どうしてここに?」

メタナイト「2匹共、様子が変だ。」

2匹は不気味な模様の付いた鎧を身につけていて…カービィ達に襲いかかって来た!

いつもの様に子供達を連れて走ってきたり、上から爆弾を落としてくるが…それらをかわして攻撃していくと2匹は吹っ飛び、お互いに頭をぶつけた瞬間に鎧は砕けた。

カービィ「元に戻してあげるね。」

そう言ってカービィがフレンズハートを投げると、2匹は正気に戻った。

メタナイト「これで先に進める…ぐっ!」

バンワド「メタナイト!」

マホロア「メタナイト、やっぱりボク達との戦いのダメージが残ってたんダネ…!」

メタナイト「これくらいは大丈夫だ…!」

カービィ「無理しないでメタナイト、もう夜も遅いから今夜はここで休もう。」

メタナイト「カービィ………すまない。」

その後…ポンとコンが住処に連れて行って食料を準備してくれて、カービィ達は食事をした後にゆっくりと眠りについたが…マホロアはそっと住処を抜け出すと、アイシェに連絡をした。

アイシェ『マホロア…。』

マホロア「アイシェ…きっとお城も揺れたヨネ?」

アイシェ『うん。』

マホロア「どうやら敵の要塞がポップスターに刺さったみたいなんダ、とりあえず門ハ突破したヨ。」

メタナイトを助けた事と、門番をさせられていたポンとコンの話をすると…アイシェは少しだけ安心した様子を見せた。

アイシェ「よかった。…あのね、マホロア…」

そう言うと、アイシェもドリーム神殿での事をマホロアに話した。

マホロア「ダークメタナイトとシャドーカービィ…ボクの知らない存在がまだ居たんダネ。デモ、力になってくれるナラ心強いヨ。明日の朝、カービィ達にも伝えておくネ。」

アイシェ「ありがとうマホロア…気をつけてね。」

マホロア「ウン、ありがトウ。」

その後も2人は少し話をした後に通信を終わり、眠りについた。

同じ頃、要塞では怪しげな影が…

???「あの方の為にも、ジャマハートの回収を急がねばな。」

???「操られてた奴等が次々と正気に戻ってるとか…ジャマッデム!」

???「フフフッ…そんな邪魔者は、ワタクシが氷漬けにして差し上げますわ。」

そう話す黒い衣装に身を包んだ3人の人物は、怪しげな笑みを浮かべていた…。

To be continued…