小説「星夢煌めくPomme d’amour」(スタアラ編)~金閣と銀閣~

予想通り惑星ミスティーンは海の星で、急な水流に時には流されつつも泳ぎながら奥へ進んで行き、バリアが解除された。

次に進んだ小惑星マリーンの奥にまたもやジャマハートがあったが、すぐに飛び去った直後…

ズドーン!!

重量感のある音を立てながら、金色のポンと銀色のコンが飛び降りてきた!

カービィ「ポンとコン……とは違う?」

デデデ「姿は似てるが、金属で出来てる感じだな。」

スージー「とはいえ、簡単に通してはくれなさそうね。」

マホロア「悪いケド、さっさと倒しテ通して貰うヨォ!」

メタナイト「来るぞ、気をつけろ!」

咆哮の後、2匹は襲いかかって来た!

動きや攻撃こそポン、コンと同じだが…金属で出来た体は重く力強くて、ダメージも中々通らない。

それでもカービィ達が攻撃を続けていくと…足場が増えて、中央に大きな柱が出現した!

その時にカービィとマホロアの2人、デデデとメタナイト、スージーの3人に分断されてしまったが、柱に刺さる木の柵を壊してすぐに合流出来た。

2匹は力を溜めてから猛ダッシュして来たりと攻撃も激しくなったが、カービィ達が攻撃を続けていき…

マホロア「行くヨ、大王!」

デデデ「おう、任せろ!」

ハンマーを掲げたデデデに、マホロアが魔力球を当てて「バリッカハンマー」に変化させた。

マホロア「ボクと大王の連携技、見せてヤルヨォ!」

デデデ「おりゃあぁぁぁぁーーーーー!!」

鬼殺しデデデハンマーを出すと、3つの円形の衝撃派が2匹を襲い…ビリビリと痺れた後に倒れた!

観念した2匹から話を聞くと、彼等は「ゴールドン」と「シルバックス」という名前でこの辺りを縄張りにしており、金銀を狙うトレジャーハンターを撃退していたという

たまには自分達も冒険に出たいとイカダも作った事があるらしいが、その金属の体が災いし…重くて沈んでしまう故に叶わないとの事だった。

とはいえここでの暮らしは満足している様で、バリアが消えた後に、カービィ達を見送ってくれた。

メタナイト「次はあの星だな。」

スージー「あそこは…惑星ポッカラという名前だそうよ。」

マホロア「アノ星…強い力をたくさん感じるヨ。」

デデデ「手強い奴等がたくさん居そうだな…行くぜ!」

カービィ「うん!」

一行がワープスターで惑星ポッカラに降り立つと…突然カービィが持っているドリームロッドが輝き出した!

マホロア「何が起きたノ!?」

カービィ「分からないけど…誰かが呼んでる…?」

ドリームロッドを持ち、上に掲げると…

パアァァァ…

眩い光が辺りを包み、次の瞬間…

マルク「ヘイヘイヘーイ、ボクを差し置いて、な~に計画してるのサ!」

タランザ「マルク、まだ本調子じゃないんだから無理しちゃダメなのね!」

バンワド「それはタランザも同じでしょ!」

カービィ「マルク、タランザ、バンワド!」

マホロア「………………!!」

メタナイト「もう大丈夫なのか?」

タランザ「完治まではしてないけど、十分戦えるのね。」

マルク「このマルク様に任せてちょーよ!」

デデデ「バンワド。」

バンワド「大王様、お待たせしました!ここからはボクも一緒に行きます。」

デデデ「よく来てくれた、頼りにしてるぜ。」

バンワド「はい!」

マホロア「…………………。」

マルク「……何でお前が居るのサ?」

そう話すマルクはじっと見るマホロアを無視して、スージーが居る事への疑問をぶつけた。

スージー「アタシはアイシェの声が聞こえて駆けつけたのよ。話はカービィ達から聞いたわ、だから一緒に同行してるの。」

マルク「ふーん…ま、せいぜい足を引っ張らない様に頑張ってちょーよ。」

スージー「失礼ね!少なくとも手負いの貴方よりは頼りになるわよ!」

マルク「はぁ~このボクに敵うとでも思ってるのサ?」

スージー「思ってるわよ!」

タランザ「止めるのね、今は喧嘩してる場合じゃないの。」

マルクは紫の瞳を鋭く、スージーは水色の瞳をつり上げてお互いにビキビキしながら言い争いをしていたが…タランザが間に入って止めた。

カービィ「3人が来てくれれば更に心強いよ、それじゃあ行こうか!」

メタナイト「待て、またドリームロッドが輝いているぞ。」

カービィ「え…あっ、本当だ!」

輝くドリームロッドを再び掲げると…

パアァァァ…

再び眩い光に包まれて…今度はグレーのハートと薄い水色のハートが降りて来た次の瞬間!

ドロッチェ「ここは……カービィ!」

ダーク「………………。」

そこにはダークメタナイト、そしてドロッチェの姿があった!

カービィ「ドロッチェ!ダークメタナイト!」

ドロッチェ「カービィ、これは一体どういう事なんだ…それにアイシェの姿が見えないが…?」

ダーク「……攫われたのか?」

メタナイト「あぁ…その為に今こうしてアイシェの元へと向かっている。」

ダーク「……そうか。」

ドロッチェ「何があったのか聞かせてくれ。」

カービィ「ポップスターが侵略されたんだ、それでアイシェが…」

そう言うと、カービィは事情を説明した。

ドロッチェ「そういう事か…オレ達は「銀河に黒きハートあり」という噂を聞いて、そのお宝を頂こうと動いていたんだが…アイシェの声が聞こえて気づいたらここに居たんだ。」

デデデ「黒きハート…ジャマハートの事だな。」

メタナイト「あれは闇の力で我々を操る物、手を出さぬ方が身の為だ。」

ドロッチェ「その様だな…とにかく、オレも一緒に行くぜ。前にアイシェに約束したからな『この先もし何か困った事があったら、オレは友としていつでも君の力になる。』と。」

スージー「そちらの黒い剣士様も…力を貸してくれるのかしら?」

ダークメタナイトをじっと見つめながらスージーが問うと、彼も頷いた。

カービィ「決まりだね、それじゃあ今度こそ行こ…」

マホロア「…待っテ、カービィ。」

カービィ「マホロア?」

行こうとしていたカービィを、ずっと黙っていたマホロアが止めた。

マホロア「これダケ人数が揃ったナラ、二手に分かれて行動した方が早いと思うんダ。」

メタナイト「確かに…今は10人集まっている、5人ずつに分かれてバリアを解除した方が効率も良いだろう。」

カービィ「分かった。」

こうして…カービィ、マホロア、デデデ、バンワド、ダークメタナイトが惑星を進み、マルク、タランザ、スージー、メタナイト、ドロッチェが小惑星を進んで行く事になった。

デデデ「気をつけてな。」

メタナイト「あぁ。」

スージー「全ての星のバリアを解除したら、また合流しましょう。」

マルク「すぐに片付けてくるから待ってるのサ!」

カービィ達が見送る中、メタナイト達は小惑星クードへと飛んで行った。

To be continued…