小説「星夢煌めくPomme d’amour」(スタアラ編)~災来する業火~

一方のカービィ達は「小惑星ガベル」に辿り着き、塔を登った後にジャマハートを見つけた。

ジャマハートは今まで通りに飛び去り、その直後に小さな雲が現れて…

それはモクモクと大きくなり、この星に住む「クラッコ」が現れた!

カービィ「クラッコ!」

デデデ「プププランドに住む奴とは別だが、コイツの攻撃はよく知ってるぜ!」

カービィ「ダークメタナイト!」

途中でアイスをコピーしてきたカービィは、ダークメタナイトの剣に氷の吐息を吹きかけて「ブリザソード」にした。

ダーク「……行くぞ!」

3連斬りからのダークスパイラル、エッジメテオでクラッコを攻撃すると一度は怯んだが、そのまま2つに分裂して…

ツインクラッコ」となって再び襲いかかって来た!

マホロア「クラッコが分裂したヨォ!?」

バンワド「待って…何かしてくる!」

ツインクラッコの動きで危険を察したバンワドが声を掛けると…

ザァァァァァァーーーーーーーーー!!

ツインクラッコによる集中豪雨がカービィ達を襲う!

カービィ「ゲホッゲホッ!」

デデデ「あーーー酷ぇ目に遭ったぜ…。」

バンワド「また来るよ!」

再び雨を降らせて来たツインクラッコだったが…

マホロア「二度も同じ手は食わネーヨ!」

そう言うとレボリューションボウルを当てた!

カービィ「行くよー!」

電気属性なので雨を伝い感電するツインクラッコに、今度はダークメタナイトとカービィが攻撃すると…水がみるみる凍っていき…ツインクラッコごと凍らせてしまった!

デデデ「最後は俺様達で決めるぞ、バンワド!」

バンワド「はい、大王様!」

最後はデデデとバンワドがそれぞれ爆裂デデデハンマーと天空突きで止めを刺し、ツインクラッコを撃退した!

マホロア「やったね、ミンナ!コレで残る星は1つダヨ。」

カービィ「うん、それに今頃マルク達も頑張ってるね。」

マホロア「………そうダネ。」

カービィ「マホロア…。」

マホロア「…ゴメン、行こうカービィ。」

マルクの名前を聞いた瞬間マホロアの表情が曇ったが、カービィの心配をよそに次の星へ向かう準備を整え始め、一行は次の星「新星ドムルアーツ」へと向かった

ドムルアーツは灼熱のマグマ地帯で、今までもマグマ地帯を経験したカービィ達でさえも苦しく感じる場所だった。

それだけでは無い…頭上からは忙しなく大きな隕石が降り注ぎ、足場を削っていくので一時たりとも気を抜けない…

デデデ「さっきの雨で濡れた服が乾いたと思ったら、汗でびしょ濡れになりそうだな…!」

バンワド「はぁ…はぁ…何て暑さなんだ…!」

汗を流しつつも進んで行く一行…最後は迫り上がる地面を急いで登りながら進んで行ったが…

カービィ「マホロア!!」

ガシッ!危うくマグマに落ちそうになったマホロアの手を、カービィがしっかりと握った!

マホロア「ありがトウ、カービィ…!」

カービィ「どういたしまして、無理せず進もうね。」

そう言ってニコッと笑うカービィはいつもの暖かさを持っていて…緊張で張り詰めていたマホロアの気持ちが和らいだ

その後…無事に頂上へ辿り着いたカービィ達は、バリアが消えたのを見届け…

マホロア「コレでボク達の分は全て解除されタネ、後はあっちが上手いコト行ってるといいケド…。」

カービィ「行こう、みんなと合流しなきゃ。」

ワープスターを呼び、一行は宇宙へ飛び立った!

同じ頃…メタナイト達は惑星メラーガを進んでいた。

隕石が真上から降り注ぐ中で鍵を運びながら扉を開け、急な坂を駆け上がり奥へ進むと…ジャマハートの姿があった!

ジャマハートはすぐに飛び去ったが…マルクは煌めきの翼を羽ばたかせると口を大きく開けてニヤリと笑う

マルク「そこに居るのは分かってるのサ。」

すると…炎を散らしながらフラン・ルージュが姿を現した!

ルージュ「アハハッ!ジャマハートを探してたら、ま~たアンタに会えるなんてね!きっと毎日神様にお祈りしてるご褒美だわ!」

タランザ「キミの願いを叶えてくれるなんて…碌な神様じゃないのね。」

ルージュ「アンタ達、性懲りも無くまたアタシにやられに来たのかしら?」

スージー「ちょっと貴女!アタシ達の可愛い可愛いアイシェを攫うなんて許せないわ、さっさと駆除されなさい!」

ルージュ「くぅ~っ、俄然燃えてきたわよぉ!ずんぐりピンクが居ない代わりに煩いピンク女が付いて来てるけどまぁいいわ、今度こそハイネス様の為、消し炭にしてあげるわっ!」

スージー「ピンク女って何よ、失礼しちゃうわね!!」

メタナイト「来るぞ!」

フラン・ルージュは手に持った剣から火の玉を飛ばして来るが、前に対峙した時よりも強力な熱を持っていて…避けても強い熱気が襲ってくる。

ドロッチェ「行くぞ、メタナイト!」

メタナイト「あぁ!」

スージー「アタシ達も行くわよ!」

タランザ「任せてなのね!」

ドロッチェがメタナイトに氷属性を付与してブリザソードに、そしてタランザがクィンズファントムで電気属性を付与して「バリッカスージー」となった!

ルージュ「どんどん行くわよーーーー!」

剣を何度も地面に突き刺して来たり、炎の柱を発生させてくるフラン・ルージュをかわし…

マルク「そんなの効かないのサ!」

茨攻撃に水属性を付与させた「スプラッシュシード」で攻撃をして、徐々に追い詰めていくマルク…

するとフラン・ルージュは、あの時の様に再び大きな大砲を取り出して導火線に火を付けた!

ルージュ「これで灰にしてあげる!」

あの時よりも早いスピードで導火線を伝う炎だが…

ドロッチェ「おっと、着火はさせないぜ!」

メタナイト「ハッ!」

ドロッチェは爪で、メタナイトがギャラクシアで導火線を斬り裂いた!

スージー「次はアタシよ!」

タランザ「行くのね、スージー!」

そう言うと、タランザは大きな蜘蛛の巣を張り…スージーはそれに乗って大きくジャンプをした!

そしてリモコンでリレインバーを呼び出して乗り込むと、ドライバーフォールを繰り出した!

ルージュ「くっ…!」

大砲を手放して、ギリギリかわしたフラン・ルージュだったが…

スージー「ウフフ…タランザの電気属性を得たリレインバーの攻撃は、これだけじゃないわよ?」

ニコッと笑ったスージー、その直後…リレインバーが着地したと同時に雷が発生してフラン・ルージュを襲った!

ルージュ「あぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーー!!」

雷を受けたルージュは地面に落ち…

マルク「さ~て……あの時のお返しをする時間なのサ。」

メキメキと鉤爪を鳴らしながら、マルクはゆっくりとフラン・ルージュに近づく…

ルージュ「くっ…アタシはまだ…!」

そう言って起き上がったが、マルクは煌めきの翼を広げて見ていて…

マルク「ボクはキミから受けた屈辱を忘れていないのサ………この道化の魔法使い、マルク様を本気で怒らせたんだからな?

そう話すマルクの紫の瞳は徐々に細長くギラギラと光り…口は裂けそうなくらいに大きく開き、そこから鋭い牙がギラリと覗く…

変化はそれだけでは無く…

ルージュ「なっ……!?」

気がついた時には、自分の周りを無数の茨が囲っていて…メキメキと不気味な音で地面を軋ませながら、次々と真っ赤な薔薇が咲いていく…

マルク「よそ見すんな。」

茨を見渡すフラン・ルージュの顔を鉤爪でやや手荒に掴み、顔を覗き込むマルクの瞳はその視線だけで貫かれてしまいそうな恐怖すら感じる

ルージュ「………………!!」

マルク「ボクはつまらねー事が大嫌いなのサ、キミから受けた攻撃で動けなくてほーんとつまらなかったぜ………だからその分を、今ここでしっかりと返してあげるのサ。」

ルージュ「なっ……!?」

舌舐めずりをしながらじっと見つめるマルクの口元からはギラリと光る鋭い牙が覗き、紫の瞳の奥ではドス黒い感情が渦巻いている…

マルク「覚悟するのサ?」

ニタァ~と狂気の笑みを浮かべるマルクは「悪魔そのもの」で…フラン・ルージュの背筋をゾクリと強い悪寒が駆け巡り、頭の中では「危険」の二文字が警鐘を鳴らす

ルージュ「や…やめ…」

マルク「おっほっほっほっほ。」

独特かつ不気味な笑い声が響いた直後、マルクの口が大きく伸び…これまでの屈辱や悔しさ、怒りの感情で魔力を増強させてきたマルク砲がフラン・ルージュを襲う!

ルージュ「あぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーー!!」

マルク砲を受けたフラン・ルージュは、恐怖混じりの悲鳴を上げながら彼方へと吹っ飛んでしまった。

To be continued…