小説「星夢煌めくPomme d’amour」(スタアラ編)~大魔星マジュハルガロア~

アイシェが連れて行かれた頃、カービィ達は敵の本拠地となる星へと降り立ったが…

マホロア「アイシェ…!?」

強い魔力を感知したマホロアは、それがアイシェからのものだと気づいた。

同時にタランザとマルクも気づいていて…

タランザ「マホロア、この魔力なのね!」

マルク「やっぱりアイシェ自身が、強い魔力を持ってるのサ!」

マホロア「ソンナ…今までアイシェから魔力を感じたコトなんて一度も無かったノニ…!」

ドロッチェ「どういう事だ、マホロア?」

マホロア「アイシェの気配を感じるんだ…ケドそれは強い魔力とシテ反応してるんダヨ…どうシテか分からないケド、アイシェ自身が強い魔力を宿しているんダ…!」

バンワド「まさか…アイシェが突然魔力に目覚めたの!?」

タランザ「理由は分からないけど、それしか考えられないのね!」

マルク「急ぐぞ、このままだと危険なのサ!」

マホロア「(アイシェ、無事でいテ!!)」

湧きあがる強い不安を抑えつつ、マホロアはカービィ達と共に進み始めた。

最初はエレベーターで地下深くへと運ばれて行き…その道中に描かれていた古代文字で、ここが「大魔星マジュハルガロア」と言う場所だと分かり、地下を進み始めると床が突然動き出して…たくさんの敵が出現した!

カービィ達は倒していくものの、次から次へと沸いてきてキリが無い…

デデデ「このままじゃ先に進めねぇ…!」

メタナイト「くっ…このままではアイシェが…!」

打開出来ずに苦戦するカービィ達だったが…突然ドリームロッドが輝き出した!

バンワド「カービィ、ドリームロッドが!」

カービィ「もしかしたら、また仲間が…?」

輝くドリームロッドを掲げると、たくさんの光が次々と降りて来て…そこにはアドレーヌとリボン、リック、クー、カイン、そしてグーイの姿があった!

アドレーヌ「お待たせ、あたし達も一緒に戦うよ!」

カービィ「アドレーヌ、リボンもどうして…?」

リボン「アイシェちゃんの声が聞こえたんです、この星が危ない事も。」

アドレーヌ「ここはあたし達に任せて、カーくん達はアイシェちゃんを助けに行って。」

デデデ「けどアドレーヌ、リボン…お前らだけでは…!」

ドロッチェ「オレも残ろう、素敵なレディ達を守らなければな。」

ダーク「………先に行け。」

メタナイト「カービィ、皆に任せて我々は行こう。」

カービィ「うん、みんな…気をつけてね!」

アドレーヌ達に後を任せて、カービィ達は先へと進み…

リボン「私はカービィ達に助けられました、今度は私が助ける番です!」

アドレーヌ「あたし達の攻撃、受けてみなさい!」

ドロッチェ「オレ達盗賊にとって闇はありがたい、だが光が無ければせっかくのお宝も輝きを失ってしまう…オレ達の大切な光である可愛い姫君を返して貰うぞ。」

アドレーヌの描いた絵による攻撃やリボンとの連携技、ドロッチェによる幹部3人やチューリン達の呼び出しからの攻撃、ダークメタナイトの鏡を駆使した攻撃が敵を蹴散らしていく

その途中で足止めして来た敵はリック達がその場に残って戦い…

リック「俺達の三位一体の攻撃を喰らえ!」

踏みつけからのリックファイアやクーカッター、カインアイスで纏めての攻撃は強力で、次々と敵を倒していく

ギリギリ避けた一部の敵は、先に進んだカービィ達を追いかけ始めたが…

グーイ「カービィ達の邪魔はさせないよ!」

敵の前に立ち塞がったグーイによるストーン攻撃や、ダークマターに似た姿に変化してからのダークレーザーが炸裂した。

一方、先に進んだカービィ達だが…またもや敵の集団が襲ってきた!

マルク「マホロア、ボクがタランザ、スージーと3人で足止めするからカービィ達と一緒に先に行くのサ。」

マホロア「マルク…!」

タランザ「アイシェはマホロアを待ってるの、早く行ってあげるのね。」

スージー「アイシェを助けて、いっぱい抱きしめてあげなさい。」

マホロア「タランザ、スージー…!」

カービィ「行こう、マホロア。」

バンワド「きっとこの奥にアイシェが居るよ。」

メタナイト「立ち止まっている暇は無いぞマホロア、アイシェには其方が必要なのだからな。」

デデデ「ほら、可愛いお姫様を待たせる訳にはいかねぇぞ。」

マホロア「ミンナ………ありがトウ、任せタヨ!」

マルク「キシシ、しっかりやるのサ!」

タランザ「ここが片付いたら、すぐに追いかけるのね!」

スージー「気をつけてね!」

マホロア「ウン、3人もネ!」

そう言い残し、マホロアはカービィ達と共に先へと進んだ。

マルク「おっほっほっほ、ショータイムの始まりなのサ!」

タランザ「クフフ、手加減は一切しないのね!」

スージー「ウフフ、1人残らず駆除して差し上げますわ!」

マルクのアローアローやブラックホール、タランザの拡散ウェブ飛ばしや繭ボンボン、スージーのレーザー攻撃やリレインバーによる強力な攻撃が敵を襲う!

一方でカービィ達はフレンズ転がりで先へと進んで行き、奥へ続く扉を見つけたが…

カービィ「あそこに誰か倒れてるよ!」

視線の先には傷だらけのジャハルビートが倒れていて…カービィ達が駆け寄るとゆっくりと目を開けた。

ビート「うっ…アイ…シェ…!」

バンワド「アイシェの事を知ってるの!?」

マホロア「オイ、アイシェはドコに居るんダ!!」

そう言って掴み掛かるマホロアだが、ビートは傷が酷くてまともに声を出す事も困難で…チッと舌打ちをしつつも呪文を詠唱して、傷を治した。

ビート「あ…傷が……ジャマ…カッシャ。」

マホロア「ジャマカッシャ?」

ビート「あ…我々の世界での感謝の言葉です…。」

マホロア「礼なんテ要らネーヨ。」

メタナイト「何者だ、アイシェがどこに居るのか知っているのか?」

ビート「私はビート、アイシェの世話係を任されていた者です。パルル様と共にアイシェを逃がそうとしたのですが、ハイネス様が部屋に訪れて…!」

そう言うと、ビートはこれまでの出来事を全て話してくれた。

マホロア「(やっぱりアイシェ自身が、何らかのキッカケで魔力に目覚めたんダ…!)」

デデデ「まずいな…急がねぇとアイシェが危ない!」

ビート「私が案内します!」

カービィ「うん、お願いビート!」

こうして…ビートの案内でカービィ達は奥へと続く道を走り始め…

途中で立ちはだかる敵も蹴散らし進んで行くと…禍々しい扉が姿を現した。

ビート「あれが祭壇の入り口です!」

カービィ「ありがとうビート!」

お礼を言って、カービィ達は扉を潜ろうとしたが…

ビート「カービィ…って言いましたよね、私の力を使って下さい。」

カービィ「えっ?」

ビート「アイシェを助ける手助けがしたいんです。私ではハイネス様には敵わない、けど貴方達になら……お願いです!」

そう言って、ビートは両手を広げて目を瞑った。

カービィ「分かった、一緒に戦おうビート!」

そう言うと、カービィはビートを吸い込み…スティックをコピーした。

バンワド「この先にアイシェと、魔神官ハイネスが居るんだね。」

メタナイト「我々は負けない。必ずアイシェを助け出して、ポップスターを守るぞ。」

デデデ「行くぞカービィ、ビートの分も頑張らねぇとな。」

カービィ「うん。」

マホロア「アイシェ…今、助けるカラネ!」

グッと手を握り締めたマホロアは、強い決意を胸に扉を潜った。

To be continued…