小説「星夢煌めくPomme d’amour」(スタアラ編)~戻った平和、そして…~

ポップスターに到着すると、目の前にティンクルスターアライズが現れ…フレンズハートが輝いた。

カービィ「そっか…行っちゃうんだね。」

名残惜しそうにしつつ、カービィはフレンズハートにそっと触れたが…ふと何かを思いついた様子で、スティックのコピーの元にしてフレンズハートにそっと当てた。

すると…光と共にコピーの元はビートに姿を変えた。

ビート「ん…ここ…は…?」

アイシェ「ビート!」

ビート「アイシェ…よかった、無事だったんですね!」

マホロア「無事ジャネーヨ!あれカラ大っ変だったんダカラ!」

ビート「えぇ…!?」

アイシェ「マホロア、落ち着いて…!」

怒り出すマホロアを宥めるアイシェ、そんな様子をポカンと見つめるビートに、カービィがポンと背中を優しく叩いた。

カービィ「ビート、ここはプププランド…キミさえよければこの星で暮らそうよ。」

ビート「カービィ…いいのですか?」

カービィ「もちろん!」

デデデ「お前が悪さをする気が無いなら、喜んで歓迎するぜ。」

ビート「ジャ…ジャマカッシャ!」

ポップスターに住む事を決めたビートと共に喜ぶカービィ達を見届けながら、ティンクルスターアライズとフレンズハートは空高く舞い上がり…優しい光と共に消滅した。

それからは少し大変で…魔力に目覚めたアイシェが、ニルの悲しみを包み込んで自分達を癒やす為に全ての魔力を解放した事…結果的にそれで命を落としてしまった事で皆は驚き、アイシェはマホロアとマルクからとても怒られてしまった…

彼女に対して普段は怒らないマルクだが、彼がアイシェに本気で怒ったのは初めてで…最初は驚きつつも、最後はぎゅっと抱きしめて来たマルクに、アイシェは安心と自分を大切にしてくれている故に怒ってくれた事に感謝した。

その後はデデデ城でみんなで一緒に食事をして…暫しの談笑をした後にダークメタナイトは鏡の国へ、ドロッチェもプリズムプレインズのアジトへ、アドレーヌは再び絵の勉強の為に旅立ち、リボンもリップルスターへ帰り…リック達もそれぞれの住処へと帰って行った。

スージー「また会いに来るわね、アイシェ。」

アイシェ「うん、待ってるよスージー。」

お互いに抱き合うと、スージーもリレインバーに乗って帰って行った。

そしてデデデ城を後にするとカービィ達とも別れ、アイシェはマホロアと共にローアに乗って元の場所へ帰ってきたが…

マホロアはアイシェを抱き上げて自分の部屋に連れて行き…ベッドにそっと下ろした。

マホロア「アイシェ…。」

優しく抱きしめつつ、耳元で囁くマホロアの吐息が少しくすぐったくて…アイシェは身じろぎする

アイシェ「マホロア…どうしたの?」

マホロア「大好き…愛してるヨ、アイシェ…。」

そう言うと、マホロアはアイシェにキスをして…そのまま舌を入れてきた。

アイシェ「んん…ふぅ…。」

キスをしたままゆっくりと押し倒し、角度を変えて何度もキスをするマホロアに、アイシェは足をもぞもぞさせて…

長いキスが終わると、頬を真っ赤に染めたアイシェが見上げていて…マホロアはゆっくりと顔を近づけて頬ずりをした。

マホロア「アイシェが生きテ目の前に…ボクの腕の中に居ル。」

アイシェ「うん、マホロア…温かい。」

マホロア「アイシェの香りがスル…安心するヨォ…。」

そう言うと、マホロアはアイシェの胸に顔を埋めてスリスリするが…その手は少し震えていて…アイシェはそっとマホロアの手を握った。

アイシェ「もう…マホロアの傍を離れない。」

マホロア「アイシェ…モウ二度と自分の命を引き換えに魔力を解放しないと約束シテ。」

アイシェ「うん、約束する。」

マホロア「モウ離れナイ…何が起きテモ…ずっとアイシェの傍に居ル。」

アイシェ「私も離れない…ずっとマホロアの傍に居たい。」

2人はもう一度約束のキスをして、お互いに強く抱きしめ合った。

トクン…トクン…お互いの鼓動が伝わってきて、目の前で生きている安心感を与えてくれる

マホロア「アイシェ…一緒にお風呂入ろうヨォ?」

アイシェ「えぇ…恥ずかしい…。」

マホロア「変なコトしないヨォ……怪我してないか、しっかり確認しないとダシ。」

アイシェ「約束してくれる…?」

マホロア「もちろんダヨ。」

その後、浴槽にお湯を溜めてじっくりと時間を掛けてお風呂の時間を満喫した2人は…心も体も癒やされた。

アイシェの濡れた髪はマホロアが丁寧に乾かしてくれて、その後は2人でアップルティーを飲みながらクッキーを食べたり、ソファで寄り添いながらのんびりと過ごした。

いつの間にか眠ってしまっていた様で…マホロアが目を覚まして目を擦ると、隣ではアイシェがぐっすりと眠っていて…マホロアはそっと彼女の頬を撫でると、ゆっくりと目を覚ました。

アイシェ「ん…寝ちゃってた…?」

マホロア「ウン、ボクも今起きたトコ。」

アイシェ「不思議な夢を見てたの…。」

マホロア「フフッ…どんな夢カナ?」

アイシェ「私が翼でマホロアやマルク、カービィ達と空を飛んでたの…楽しかったなぁ…。」

マホロア「アイシェ、明日になっタラ魔力を調べたいんダ。どれくらいの強さがあるノカ、そしテ翼についてモネ。」

アイシェ「うん…。」

まだ眠そうにしているアイシェの頭を撫でながら優しい笑みを浮かべたマホロアは、その唇にそっとキスをした。

しかし…翌日からアイシェの様子に変化が起き始めた。

マホロア「大丈夫カイ?」

アイシェ「ん…すごく…眠いの…。」

いつもならアップルパイを作ったりお花の世話をしたりするアイシェだが、この日は朝からずっと酷く眠そうにしていて…何度もお昼寝をしていた。

マホロア「今までノ疲れが溜まっチャッタカナ?魔力を調べるのは眠気が落ち着いてカラでイイヨ、今はゆっくり休んで回復していこうネ。」

アイシェ「う…ん…。」

今回の冒険の翌日だった事もあり、マホロアはさほど気にしていなかった

しかし…その翌日からもずっとアイシェの眠気が改善する事は無く、逆にどんどん眠る時間が増えていった。

タランザ「一体何が起きてるのね…?」

マホロア「原因が全ク分からないんダ、色んな本を調べてるケド手掛かりも無いシ…。」

タランザにも協力して貰い原因を探ろうとするマホロアだが、解決には至らず困り果てていた…。

解決策が見つからないまま数日が経過したある日、マホロアは1つの答えに辿り着いた。

To be continued…