カービィ「ただいま、異空のメタナイトを倒して来たよ。」
マホロア「お帰り、お疲れ様ダヨ。」
マルク「残るは1つ…異空のデデデ大王だけなのサ。」
カービィ「あれ、デデデとバンワドは?」
マホロア「ローアで休ませてるヨ。」
タランザ「かなり疲れてたからね、2人共よく眠ってるの。」
メタナイト「そうか、ならば安心した。」
カービィ「それじゃあ、最後のディメンションホールに入ろ…」
スージー「…………。」
メタナイト「待て、カービィ。」
そう言ったカービィだが、メタナイトが引き留めた。
カービィ「どうしたの、メタナイト?」
メタナイト「スージーの様子がおかしい…其方、もしやさっきの戦いで?」
スージー「えぇ…でも大丈夫よ…アイシェを助けないと…。」
アナザーメタナイトに捕まって締めつけられていた時のダメージが大きかった様で、スージーはお腹に手を当てつつゆっくりと起き上がったが…
フラッ…
メタナイト「スージー!」
意識を失ったスージーを、メタナイトが受け止めた。
カービィ「スージー、無理してたんだね…。」
ドロッチェ「メタナイト、君は残った方が良いんじゃないか?」
メタナイト「何故だ?」
ドロッチェ「君自身もダメージを負っている、それに…君を想うそのレディの傍に居てやった方が良いと思うぞ?」
そう言ってほんの少しだけ意地悪な笑みを浮かべてメタナイトを見ているが、その赤い瞳は彼の心を突いているかの様で…
メタナイト「…其方に隠し事は出来ないな。」
カービィ「ありがとうメタナイト、スージーと一緒にゆっくり休んでて。」
メタナイト「あぁ、ハイネスとの戦いは必ず一緒に向かう。」
カービィ「うん。」
マホロア「ネェ…さっきカラ気になってたケド、何で泥棒ネズミが居るんダヨォ!」
そう言ってマホロアはビシッとドロッチェを指差したが…
ドロッチェ「ドリームロッドの力で駆けつけたんだ、オレ達の可愛い姫君を救う為にな。」
マホロア「何が「オレ達」のダヨォ!ボクの可愛いアイシェに近づくナ!」
マルク「お前こんな時にも嫉妬かよ。」
マホロア「嫉妬じゃなくテ護衛ダヨォ!」
タランザ「完全に嫉妬なのね。」
マホロア「ウルセーヨ!」
ビキビキするマホロアだが、ドロッチェは相変わらず余裕の表情で…呆れるマルクとタランザだったが…
アイシェ「ん…。」
もぞもぞと動いて、アイシェがゆっくりと目を覚ました。
ドロッチェ「お目覚めかな、アイシェ?」
アイシェ「ドロッチェ…来てくれてありがとう…。」
ドロッチェ「どういたしまして、もう少しの辛抱だからな。」
アイシェ「うん…。」
優しい笑みを浮かべて手をそっと握るドロッチェに、アイシェも安心しきった様子で笑いながら、弱々しくも手を握り返し…再び眠りについた。
マホロア「アイシェ~コンナのに優しくしなくてイイヨォ…。」
そう言いながら眠るアイシェに頬ずりをするマホロアだが、ドロッチェはスッと立ち上がるとカービィの元に戻った。
ドロッチェ「行こう、カービィ。」
カービィ「うん、行って来るね。」
そう言い残して2人は最後のディメンションホールに吸い込まれて行った。
最初の扉はカッターで、潜った先には炎の鎖があった。
ドロッチェ「オレの出番の様だな、行くぞ!」
カービィ「うん!」
ドロッチェがステッキからアイスショットを打って「ブリザカッター」にすると、カービィはしっかりと軌道を見極めながら力を溜めてハイパーブーメランを放って切っていく。
その後も順調にフレンズハートを集めながら進んで行くと…次の扉にはマホロアが描かれていた
同じ頃…祭壇で待っているマホロアに異変が…
マホロア「(何ダロウ…胸が熱いヨォ…。)」
じんわりと熱くなる胸に戸惑いを隠せないマホロアだが…通信機から音が鳴ってハッとすると、そのままゆっくりと開いた。
カービィ『マホロア、次の扉は君なんだ。』
マホロア「ボクの扉…というコトは、カービィがボクに…?」
カービィ『うん、力を貸してマホロア。』
そう言われたマホロアは、この胸の熱さの原因を理解した
かつて己の野望の為に利用して対峙した相手は、様々な困難を乗り越えてかけがえの無い大切な友となった
また彼の力になれる…そう思うだけでマホロアの心はポカポカと暖かくなり、力が湧いてくる。
マホロア「ウン、ボクの力…存分に使っテ。」
カービィ『ありがとう、マホロア。』
マホロア「どういたしましテ……クククッ、ベストフレンズの力、見せツケテヤルヨォ!」
カービィ『あははっ…うん、頼りにしてるよ!』
通信を終えても、お互いに心はポカポカ暖かくて…強い信頼と絆で結ばれているのを感じながら、カービィはマホロアに姿を変えて扉を潜った。
足場の無い場所もふわふわと浮かび、敵も魔力球等で蹴散らしていく…強い魔力を滾らせながらマホロアの姿をしたカービィがドロッチェと共に進んで行くと…小さな部屋の様な場所に辿り着いて、たくさんの敵が出てきた
ドロッチェ「オレの勘だと、あの鍵の着いた扉の向こうにフレンズハートがある気がするぜ。」
カービィ「行こう、アイシェの為にも早く集めなきゃ。」
確実に敵を倒して行っていた2人だったが…扉の向こうから聞こえた音を、ドロッチェの大きな耳が捉えた。
ドロッチェ「カービィ、足場が崩れる様な音が聞こえる…急いだ方が良い!」
カービィ「分かった!」
2人はペースを上げて敵を倒し、最後に出現したミスター・フロスティも倒すと…開いた扉に急いで向かい…落ちそうなギリギリの所でフレンズハートをキャッチした。
ドロッチェ「ふぅ…危なかったな。」
カービィ「この先も気をつけて行こうね。」
気を取り直して2人は進み、天井が降りてくるエリアもドロッチェの勘で隠し部屋を見つけ、ジェムリンゴをうまく活用してフレンズハートを見つけた。
そして次の扉にはタランザが描かれていて…
タランザ『ボクの番が来たみたいなの、力を貸すのね。』
小さな光からタランザの声が聞こえて、カービィはタランザに変身した。
カービィ「ありがとう、タランザ。」
扉を潜った先のエリアでは、タランザの蜘蛛の糸や魔術を活用して鍵を運んだり爆弾ブロックを壊しながらフレンズハートを集め、導線のエリアでは…
ドロッチェ「電を使う属性攻撃…何かあるか?」
カービィ「……あ、もしかしたら?」
前にタランザが出していたあの技なら…そう思ったカービィは「クィンズファントム」を繰り出すと…
クィン・セクトニアの幻影から繰り出された黒い雷が予想通りに電力を送り、扉が開いて最後のフレンズハートを見つけた。
そして次の扉はスージーで…
スージー『アタシの出番の様ね…しっかりやりなさい。』
光と共に彼女の声が聞こえて来て、カービィの姿はスージーになった。
カービィ「ありがとうスージー、君の分まで頑張るよ。」
扉を潜り、少し進むと燃える丸太が下へ続く通路を塞いでいて…
ドロッチェ「もう一度行くぞ、カービィ。」
そう言うと、カービィはドロッチェから氷属性を付与されて「ブリザスージー」になり、レーザーガンから撃たれる氷塊で燃える丸太を壊しながら進んで行くと無事にフレンズハートを見つけ、バードンから風属性を貰うと「ウィンガスージー」になり、愛機リレインバーに乗って「ヘビーローテートダンス」を出しながら燃える鎖を切って進んだ
その後、足場の無いエリアで上から降ってくる小さなスイッチを手分けしながら押していき、突如出現したビビッティアの相手をしつつもスイッチを押し続けて倒し…全てのフレンズハートを集めた。
次の扉でカービィに戻り、ウィングのコピー能力になると扉を潜り…フレンズスターに乗ってフレンズハートを集めながら敵を倒して進むと折れた柱が並ぶ場所へ辿り着き…一緒に乗っていたフレンズヘルパーと別れた。
ドロッチェ「この先…恐らくここのボスだ。」
カービィ「異空のデデデが居るんだね。」
すると…ドリームステッキが光り出し…紫のハート、緑のハートと共にマルクとタランザが姿を現した!
マルク「キシシ…お前らだけ面白い事やるのはつまんねーから、ボクも来てやったのサ!」
タランザ「マルク、ボク達は遊びに来てるんじゃないのね!…とにかく、異空の大王様はボク達も一緒に戦うのね。」
カービィ「ありがとうマルク、タランザ!」
ドロッチェ「オレ達2人だけでは苦戦していただろうからな、助かる。」
マルク「おっほっほ、早速行くのサ!」
4人が扉を潜ると…今までの景色から一転してお城に居て、あの時の様に山積みの食べ物と共に姿を現した「アナザーデデデ」と対峙する。
カービィ「アイシェの為にも、ハイネスを捜す為にも負けないよ!」
マルク「キシシ、せいぜい楽しませてちょーよ!」
ドロッチェ「油断大敵だぜ、慎重かつ大胆に行くぞ。」
タランザ「こんな偽物の大王様は、さっさとやっつけるのね。」
雄叫びを上げるアナザーデデデに4人は戦闘態勢に入り…戦いの火蓋が切って落とされた!
アナザーデデデは動きが素早く吸い込みも強力で、ジャンプからの着地で衝撃派も放ってくるが、カービィ達は落ち着いてかわしつつもカービィはコンドルダイブで、マルクはシューターカッターで攻撃し、タランザもクィンズファントム、ドロッチェもドロッチェフレアボムで攻撃していき…ある程度ダメージを与えると、アナザーデデデはムキムキになった
マルク「うわ…デデデ大王はムキムキならない方がいいのサ…。」
タランザ「何とも奇妙な光景なのね…。」
ドロッチェ「2人共、本人が居ないからって……まぁ、オレも同意だがな…。」
カービィ「動きこそ速いけど、この姿は操られてた時のデデデとも戦ったから大丈夫!」
4人は息の合った連携で上手くかわしながら反撃していき…ついにアナザーデデデを倒した!
マルク「タフな相手だったのサ。」
タランザ「けど、これで全員倒したのね。」
ドロッチェ「後はアイシェがどうなるか…だな。」
カービィ「祭壇に戻ろう、何か起きるかもしれないし。」
そう話していると、強い光がカービィ達を包みこみ…祭壇に戻って来た。
マホロア「お帰り、コレデ全部のフレンズハートは集まったみたいダネ。」
カービィ「うん。マホロア、アイシェの様子は?」
マホロア「相変わらず眠ったままだケド…何だか強い力を感じるんダ。」
カービィ「アイシェから強い力が?」
マホロア「ソレが…アイシェもなんだケド、別の場所からも感じるんダヨ。」
そう話していると…上空に1つのディメンションホールが姿を現した!
To be continued…