戻って来たアイシェは、マホロアとタランザが用意してくれたホットミルクを飲んだ。
アイシェ「ありがとうマホロア、タランザ。」
タランザ「どういたしましてなのね。」
マホロア「少し落ち着いたカイ?」
アイシェ「うん。でも昨日のクッキーの事も含めて、一体何が起きてるのかな…。」
タランザ「昨日のクッキー?」
マホロア「アイシェがクッキーを焼いてくれたんダケド、マルクと一緒に食べたらしょっぱくテ…塩が入ってたんダ。」
タランザ「塩が?アイシェがそんなミスをするなんて今まで無かったのね。」
アイシェ「驚いて確認したら、何故か塩と砂糖の容器の中身が入れ替わってたの。」
タランザ「妙なのね…もしかしたらこのプレゼントの持ち主と、関係があるのかもしれないのね?」
マホロア「まさかアイシェを……もしかしタラ、ボク達の仲に嫉妬した誰かがわざとアイシェに嫌がらせシテ、引き裂こうとシテるんジャ!?」
アイシェ「えぇっ!?」
タランザ「それは無いと思…」
マホロア「塩入りのクッキーを食べさせテ、ボクがアイシェを嫌いになる様に仕向けたニ違いないヨォ!デモ安心シテ、ボクはアイシェを絶っ対に嫌いにならないし離さないカラネェ!」
タランザの言葉を遮りながらマホロアはアイシェをぎゅーっと抱きしめて、頬ずりしながらいつも通りの熱い愛情表現をしてくる。
アイシェ「ま、マホロアぁ…!」
頬を真っ赤にしてちょっとだけ困った様に笑いつつも、アイシェは嬉しそうにしていて…タランザは笑みを浮かべつつふぅ…と溜息を吐いた。
タランザ「さっき気配を探ってみたけど、怪しい気配は感じなかったの。とはいえ何者かがアイシェを狙ってる可能性はあるから、注意した方がいいのね。」
マホロア「そうダネ、もしアイシェの魔力が狙いダト大変ダシ…そうじゃなくてもチョー可愛いカラ、どこのクソヤロウが狙ってるか分からないカラネェ。」
タランザ「…まぁ、とにかく用心するのね。」
マホロアの発言に嫉妬が含まれている事に少し呆れつつも、タランザは頷き…念の為その日はローアに泊まっていく事になった。
夜…
アイシェ「ありがとう、タランザ。」
タランザ「フフッ、どういたしましてなのね。」
お風呂から上がったアイシェの髪を、タランザが乾かして丁寧に梳かしてくれたおかげで、今日も彼女の髪はサラサラしていた。
そんな様子を、マホロアは眉間に皺を寄せつつ頬杖を吐きながら見ていて…
マホロア「ボクがやってアゲルのニィ…。」
タランザ「いつもはキミがやってるんでしょ、たまにはやらせて欲しいのね。」
マホロア「ムウゥ…!」
呆れた様子で自分を見るタランザに、マホロアは頬を膨らませてやきもちを妬いていたが…
マルク「ヘイヘイヘーイ、夜の散歩に行くのサー!」
ローアの入り口が開いてマルクが入って来て、3人は目をぱちぱちさせている。
アイシェ「マルク、今日は約束してないよ?」
マルク「はぁ?そんなはずないのサ、お前が昼間ボクに誘いに来たのサ。」
アイシェ「えっ、私は今日マルクに会ってないよ。」
マホロア「アイシェはボクとタランザと一緒に居たヨ。」
タランザ「それに昼間もローアに居たのね。」
マルク「どういう事なのサ、それじゃあ昼間ボクが会ったアイシェは…?」
マホロア「まさか、ソレもアイシェを狙ってるカモしれない奴の仕業ナノカ…?」
アイシェ「やっぱり私の魔力が狙いなのかな…。」
タランザ「だとしたら、どうして昼間みたいにアイシェ自身じゃなくて周りを巻き込む様な事を…?」
マルク「昼間に何かあったのサ?」
アイシェ「昼間、プレゼントが届いてて…」
そう言うと、アイシェは昼間の出来事をマルクに話した。
すると、マルクは気まずそうな表情になり…
マルク「…そんな事があったのか…とにかく気をつけるのサ。じゃあボクは帰るのサ。」
アイシェ「えっ、せっかくだから見に行こうよ?」
マルク「いや、危険だから止めた方がいいのサ!」
若干焦りつつマルクはアイシェを止めると、そのままローアを飛び出して帰ってしまい…
アイシェ「行っちゃった…マルク、どうしたんだろう?」
マホロア「(あの馬鹿、何か隠してるナ。)」
タランザ「(マルクはこの件に関わってはいないけど、何か心当たりがありそうなのね。)」
彼の様子にアイシェは不思議そうに首を傾げていたが…マホロアとタランザは、マルクが今回の件で何か思い当たる事があるのだと確信していた。
それから数日後…事情を知ったカービィ達がローアに遊びに来てくれたり、マホロアや遊びに来るタランザが警戒しているのもあってか、奇妙な出来事は起きずに穏やかな日々が続いていた
アイシェ「ここ数日は、何も起きてないね。」
マホロア「まだ油断は禁物ダケド、とりあえず今のトコは大丈夫そうカナ。デモずっとローアの中に居るダケなのも退屈ダヨネェ…今日は天気もイイし、ボクとお散歩行こうカ?」
アイシェ「うん。」
ローアを出て、2人で手を繋ぎながら歩き始めれば…アイシェはご機嫌で星の夢を口ずさみ、マホロアはそんな彼女の様子を見て優しい笑みを浮かべる
すると、カービィがバンワドと共に歩いて来た。
カービィ「マホロア、アイシェ。」
アイシェ「カービィ、バンワドくん。」
バンワド「アイシェ、あれからどう?」
アイシェ「うん、今の所は何も起きてないよ。」
マホロア「このまま何モ起きなくなるとイイんダケドネ。」
バンワド「そうだね、アイシェがつらい思いをしちゃうのはボク達も嫌だもん。」
カービィ「そんな事が起きない様に、ボク達でしっかり守らなきゃ。」
バンワド「いつでも頼ってね、アイシェ。」
マホロア「もちろん、ボクも付いてるカラネ。」
アイシェ「ありがとう、みんな。」
3人の優しさに、アイシェは心から安心したと同時に感謝した。
カービィ「ところで…最近マルクを見ないね。」
アイシェ「この前の夜に来て以来、全然遊びに来ないの…どこかにお出かけしてるのかな?」
マホロア「(アイツ…一体何を隠シテるんダ?)」
そんな話をしていると、突然目の前に影がかかり…見上げると大きな星ブロックが降ってきた!
カービィ「わあぁぁぁー!」
バンダナ「わにゃあぁぁー!」
アイシェ「きゃあぁぁぁー!」
マホロア「ウワアァァー!」
ドシーンッ!
ブロックは大きな音を立てて4人の前に落ちて来て、砂煙が舞い上がる!
アイシェ「ケホッ…ケホッ…!」
マホロア「ゲホッ…何ダヨ今のブロック…!?」
カービィ「ゴホッゴホッ…みんな、そこに居る…!?」
バンワド「ゴホッ…うん、居るよ…!」
砂煙が徐々に収まり、視界が開けてきたが…4人の視線の先にはもう1人の影が…
影「ヘイヘイヘーイ!」
バンワド「マルク…!?」
そう言うバンワドだが、声は明らかに違って…徐々に明らかになってきたシルエットを見たカービィとアイシェは驚いた。
アイシェ「その帽子とホウキ…!」
カービィ「まさか…キミなの!?」
影に向かって呼びかけるカービィ、すると砂煙は完全に収まり…
グリル「久しぶり、カービィ!」
そこに立っていたのは、魔法使いの「グリル」だった!
To be continued…