アイシェがゆっくり降りて行くと、カービィが立っていた…どうやら無事の様だ。
カービィ「アイシェ!」
アイシェ「カービィ、大丈夫!?」
カービィ「うん、この植物がクッションになってくれたよ。」
アイシェ「よかった、今そっちに行…」
カービィの元へ向かおうとしたその時!
ズルッ!!
足を滑らせて、アイシェは落ちてしまった!
カービィ「アイシェ!!」
アイシェ「きゃあぁぁぁっ!!」
カービィ「ワープスター!!」
彼がそう叫ぶとワープスターが飛んできて、カービィは急いで飛び乗り落ちてきたアイシェを受け止めた。
アイシェ「ありがとうカービィ…!」
カービィ「どういたしまして、それにしてもこれは一体…。」
アイシェ「カービィ、あれ!」
そう言ってアイシェが指差した方向を見ると、デデデ城があって…どうやらカービィの家と同じく持ち上げられてしまった様だ。
カービィ「デデデ達が心配だから、すぐに行こう!」
アイシェ「うん!」
2人はワープスターで向かい、お城の前で降りたが…
ふわっ…2人の頭上に大きな影がかかり、見上げると見た事の無い謎の男がお城へと入っていく…
カービィ「誰だろう、ポップスターでは見た事の無い子だけど…。」
アイシェ「あの姿、夢で見た人に似てる…?」
カービィ「アイシェが言ってた、手がたくさんの男?」
アイシェ「うん…はっきりとは言えないけど、手がたくさんあって手袋をしてるし…マホロアと似てるけど違うのも…。」
カービィ「お城に何をしに来たんだろう、とにかく行ってみよう。」
アイシェ「うん。」
2人は謎の男を追ってお城へ入り、しばらく進んでいくとデデデの居る玉座の間に辿り着いたが…
槍を持った護衛のワドルディ達が道を塞ぎ、デデデを護っている。
デデデ「お前は何者だ、この植物もお前の仕業なのか?」
しかし、デデデの質問に答える事は無く…
???「邪魔なのね!」
そう言うと、その男はグググっと力を溜めて…次の瞬間!
バシッ!!
濃いピンク色の糸の様な衝撃波を出して、ワドルディ達を蹴散らした!
唯一残ったワドルディも、玉座の後ろに隠れて怯えている状態で…
デデデ「お、おい…しっかりしろ!」
倒れたワドルディ達を心配するデデデだったが…
???「貴方はボクと一緒に来るのねっ!」
謎の男は6つの手を集めて力を溜めると、今度はデデデに向かって攻撃をした!
バシッ!!
デデデ「ぐっ…がはぁっ…!」
カービィ「デデデ!」
アイシェ「大王さま!」
???「後は連れて行くだけなのね。」
驚く2人に見向きもせず、謎の男は濃いピンクの電流の様なものを出してデデデの体を持ち上げ…
ガシャーーン!!
そのまま天井のガラスを突き破って、連れ去ってしまった!
カービィ「待って、デデデを離してよーー!!」
アイシェ「行っちゃった…どうして大王さまを!?」
驚く2人、すると背後から足音が聞こえて来て…振り返るとメタナイトとバンワドの姿が!
メタナイト「アイシェ、カービィ!」
バンワド「よかった、無事だったんだね!」
アイシェ「メタさん、バンワドくん!」
カービィ「2人も無事だったんだね、でもデデデが!」
メタナイト「大王がどうかしたのか?」
アイシェ「大王さまが、連れ去られたの!」
メタナイト「何だと!?」
バンワド「そんな…どうして大王様を!?」
カービィ「理由は分からないけど、ボクはこれからデデデを助けに行くよ!」
アイシェ「カービィ…!」
メタナイト「私は地上へ戻って、被害の確認をしよう。」
バンワド「ボクはカービィと一緒に行って、サポートに回るよ!」
メタナイト「アイシェ、危険だから私と一緒に地上へ戻ろう…戦艦ハルバードで待っていて欲しい。」
心配したメタナイトは、アイシェにそう提案したが…
アイシェ「メタさん、ありがとう…でも、私もカービィ達と一緒に行く。」
メタナイト「だがアイシェ、危険だぞ…!」
バンワド「メタナイトの言う通りだよ、地上で待ってた方が…!」
アイシェ「大王さまを連れ去った男の人、夢に出てきた手がたくさんある人に似てたの。それにここは雲の上、夢で見た光景に似てるのも気になって…。」
メタナイト「という事は、やはりアイシェは予知夢を見ていた可能性が高いな…。」
カービィ「それなら、これから起きる事も分かるかも?」
バンワド「少なくとも、その男については手がかりが得られるかもしれないね。」
メタナイト「分かった、アイシェも一緒に向かってくれ。カービィ、バンワド…大王の件とアイシェの事を頼んだぞ。」
カービィ「うん!」
バンワド「任せて!」
メタナイト「無事を祈っている!」
そう言うとメタナイトを床を蹴って飛び去って行き…
カービィ「行こうアイシェ、バンワド!」
2人「うん!」
こうして、カービィ達は植物の上を走りながらお城のさらに上…天空の地「フロラルド」と向かうのだった。
同じ頃…マホロアとマルクは「リップルスター」へと到着していた。
マルク「ここでは何の遊びがあるのサ?」
マホロア「アイシェから聞いた話の中で興味深かったノハ、床を壊して相手を落とす遊びダネェ。」
マルク「何だそれ、すげー面白そうなのサ。」
マホロア「とにかくココの星のヒトに話を聞いてみて………ア、居たネェ。」
そう言うとマホロアは、近くを飛んでいた妖精に話しかけた
しばらく話をして…どうやら女王様に会わせてくれるらしく、2人で城に向かった。
女王様「まぁ~よくぞいらっしゃいました!」
マホロア「歓迎して頂いて感謝ダヨォ、ボクは旅人のマホロア、そしてコイツが連れのマルクダヨ。」
マルク「ここは妖精しか住んでないのサ?」
女王様「一応他の生物も住んでますよ。」
マルク「みんな平和そうでつまんないのサ、何なら今からちょっとだけ暴れ…ぐふっ!!」
余計な事を言うマルクにマホロアは女王様に笑顔を向けたまま、右手でグーパンチをして黙らせた。
マホロア「(余計な事言うなヨ、コノ馬鹿ピエロ!)ところで女王様、ボク実は…」
そう言うとマホロアはテーマパークの話をして、その為に色んな星の遊びを研究して回っている事を伝えた。
女王様「あら、そういう事でしたか。それならこの子に案内を頼みますわ、リボン~いらっしゃい!」
リボン「はい、女王様!」
女王様「この方達を、おちおちファイトの遊び場へご案内してあげてね。」
リボン「分かりました!」
マホロア「(この子が、アイシェの言ってたリボンって子カ…。)ヨロシクネ!」
リボン「よろしくお願いします!こちらですよ~!」
道中、マホロアはカービィの話を出して、リボンと盛り上がった。
マホロア「という事は、キミもカービィ達と旅をしたんダネ。」
マルク「あいつ、相変わらずお人好しなのサ。」
リボン「カービィには本当にお世話になりました!あ、着きましたよ!」
そう言って見せられたのは、浮かぶ床で…
マホロア「フムフム、ココでこの床を壊しながら相手を落としていくんダネ?」
リボン「はい、床は一定時間で復活するので、相手をどうやって落としていくかの戦略も必要になるんですよ。」
マルク「(キシシ!端っこに嵌めて落とす事も出来そうなのサ。)」
マホロア「ブラボー!面白い遊びダネェ、早速やってみようか~マルク!」
マルク「受けて立つのサ!」
その後、2人は遊びながらもお互いに落とし合いつつ研究し…満足したマホロアはデータを纏めるとリップルスターに別れを告げ、次の目的地へと出発した。
To be continued…