同じ頃、マホロアはマルクと共に名も無き機械の星を調べていた。
マルク「メックアイはやっぱり違ったな。」
マホロア「マァ…仮にあの星の仕業だっタラ、大彗星ノヴァを呼び出す前にとっくに支配されてるヨネ。」
マルク「とはいえ、この星も違うっぽいのサ。」
マホロア「他の星を機械化出来る程の技術力を持った星、考える程ワケが分からないネェ…とはいえ夢の内容がただの悪夢とも思えないシ…。」
侵略者…そもそも、あの世界の女もどこから来たんだろう…ディメンションホールから出てきたという事は別世界なのは間違いない、奇妙な機械に乗っていたが社名はおろかロゴらしき物も無かった…
せめて会社の事だけでも分かればまだ手がかりが得られたのに…心の中で舌打ちしつつマホロアはマルクと共に星の文明の痕跡を探したが、やはり何も得られなかった。
マルク「次の星が最後だぜ…宇宙は広いといえど、機械仕掛けの星なんてそう無いからな。」
マホロア「それデモ調べに行く必要があるンダ、少しでもいいカラ手がかりが欲しいんダヨ。」
そんな会話をしつつ、2人は次の星へ向かって旅立った。
一方でメタナイトは丘の上からプププランドの様子を見ていた
メタナイト「何も変化は無い…気のせいだったのか?」
マントで身を隠しつつも様子を伺うメタナイト、城ではデデデがワドルディとチェスを嗜んでいて…カービィは木の下でお昼寝している
そして何も知らないアイシェも、戦艦ハルバードのメタナイトの部屋で紅茶を飲んでいる
何も無い平和な日常がそこにあった…しかし次の瞬間!
ポップスターに近づく大きな影…一見巨大なUFOの様だが、よく見ると巨大な丸い機械の塊だった
それらは5本の足場の様な巨大なドリルを出してポップスターに突き刺し、次々と小さなドリルの付いた巨大なオブジェクトの様な物や丸くて刺々しいロボットの様な物が運ばれていく…アイシェが話していた夢の内容と同じ事が起きていた!
デデデ「なっ…これがアイシェが言ってた光景なのか!?」
メタナイト「来たか…ならば食い止めるまで!」
そう言うとメタナイトは翼を広げて飛び立ち、ハルバードへ帰還したが、一方のカービィは気がつく事無く眠り続けていた…。
程無くしてメタナイトは戦艦ハルバードに到着し…
バル艦長「メタナイト様!」
メタナイト「すぐに攻撃態勢に入れ、そしてアイシェを私の部屋から絶対に出すな!」
アックス「はっ!」
一方のアイシェは紅茶を飲み終えて、ソファで寛いでいた。
アイシェ「メタさん、そろそろ帰って来るのかな?」
そう思っていると突然ハルバードが動き出し、扉の方からガチャッと音がして…不思議に思ったアイシェが向かうと、外から鍵を掛けられていた!
アックス「すまないアイシェ、メタナイト様からの命なんです。」
アイシェ「アックス、どうして…メタさんはどうしたの!?」
アックス「大丈夫、メタナイト様と我々が必ず守りますから!」
そう言い残してアックスナイトは去り…
アイシェ「開けて、開けて!!」
中からドンドンと叩くも開く事は無く、アイシェが窓の方へ駆け寄ると目に入ったのは機械化しているプププランドで…夢で見た光景にアイシェの瞳は驚きで見開かれた!
メタナイト「何者だ!この星に手出しはさせない!!」
船首からそう叫びながら船艦ハルバードで謎の物体に近づき、一方デデデも城の砲台から攻撃準備を始めていた
デデデ「撃てーーー!!」
ドンッ!ドンッ!
デデデの命でワドルディ達が砲撃を行うも、その物体はびくともせず…
ギュイイイイン!!
ドカアァァン!!
逆に謎の物体からの強力なビームを受けて城の上部は崩れ落ちてしまった!
そしてメタナイトの方も…
バル艦長「2連主砲、攻撃用意!」
メイス「準備完了だス!」
バル艦長「撃てーーーい!!」
ドンドンッ!
ギュイイイイイーーーン!!
2連主砲がそれぞれ攻撃をするものの、やはりびくともしなくて…
ギュイイイイン!!
ドゴオォォン!!
デデデ城と同じく強力なビーム攻撃を受けて、右ウィングから煙を出しながら戦艦ハルバードは墜落した!
メタナイト「ぐ…うっ!」
アイシェ「きゃあっ!!」
ドンッ!衝撃でアイシェは吹っ飛ばされ、壁に体を打ち付けられてそのまま気を失ってしまい…一方のカービィは衝撃音で漸く目を覚ました。
カービィ「ん……えっ…これは!?」
辺りは所々が機械化していて…アイシェから聞いた話と同じ状況になっていた
デデデとバンワド、メタナイトは…そして何よりも戦艦ハルバードに居るはずのアイシェは!?
無事である事を願いつつ、カービィはまずデデデ城へ向かった!
一方の戦艦ハルバードは、謎の巨大な物体の真下にある岸壁に墜落していた。
メタナイツ達の無事を確認したメタナイトは自分の部屋へ向かうと、アイシェが倒れていて…
メタナイト「アイシェ!!」
驚いたメタナイトが、急いで駆け寄り彼女を抱き上げると…
アイシェ「ん……。」
気を失っているだけだと気づいて安心したものの、このままアイシェをここに置いておくのは危険だと判断したメタナイトはローアに送ろうとしたが…
船員ワド「メタナイト様、敵の侵略が!」
メタナイト「くっ…もうここまで来たのか!」
操縦室ではメタナイツが戦っていたが、次々と倒されてしまい…とうとうメタナイトの部屋にもやって来た!
船員ワド「あわわ…!」
メタナイト「私が相手だ!」
アイシェをそっとソファに寝かせたメタナイトは、宝剣ギャラクシアを向けて敵のロボット達を睨み付ける
すると…
???「あら…何て素敵な御方なの!」
奥の方から声が聞こえ…敵のロボット達は道を開けていく…
すると、ふわふわと浮きながらやって来たのは1人の女性…
ピンクの長い髪に水色の瞳…スラっとした体つきの女性はメタナイトを見てうっとりしている…
メタナイト「貴様達は何者だ、何の目的でこの星を狙っている?」
???「今からこの星は、我がカンパニーの支配下ですわ。」
メタナイト「何だと?」
???「ここは資源が豊富ですもの…素晴らしい価値になりますわね……ってあら、そこの少女…。」
ソファで気を失っているアイシェに目を付けた女性は、じっと見つめている…
メタナイト「アイシェには指一本触れさせんぞ!」
殺気立つメタナイトだが、女性はふふっと笑い…
???「その少女を助けたいのなら、ワタクシの言う事を聞いて貰いますわ。」
メタナイト「何…!?」
???「その子が大事なのでしょう?悪い話ではないと思いますわよ?」
メタナイト「……分かった、だがアイシェには危害を加えないと約束しろ。違えた瞬間、私は貴様を斬る。」
???「うふふ、怖いですわね……そんな所も素敵ですわよ。」
船員ワド「メタナイト様ぁ…!」
メタナイト「大丈夫だ、必ず戻る……皆にハルバードの修理を頼みたい、そしてアイシェをローアへ連れて行ってくれ。」
怯える船員ワドルディに、メタナイトはそっと囁き…船員ワドルディは怯えつつも頷いた。
そして女性はメタナイトに近づき、彼の両手を手錠の様な物で拘束して…
???「連れて行って差し上げて。」
ロボットに命ずると、メタナイトはそのまま連れて行かれ…女性はアイシェをじっと見つめた。
ロボット「如何致しますか?」
近くにいたロボットが声を掛けると、その女性はニヤッと笑い…
???「ワタクシの部屋に連れて行って頂戴。」
ロボット「ハッ!」
船員ワド「そんな…話が違う!」
???「あら、危害は加えませんわよ?ワタクシが直々に調べて差し上げますけどね。それとも…貴方1人で相手をして下さるの?」
船員ワド「……っ………!」
そう話す水色の瞳は冷たくて…船員ワドルディは怯えて俯く事しか出来なかった…。
???「ふふっ、調べ甲斐がありそうですわね。」
ロボットはアイシェを連れていき…女性も満足そうな笑みを浮かべてその場を去った。
同じ頃…ロボット達の攻撃をバリアで防いでいたローアはゆっくりと浮かび上がり、エムブレムの部分から光を放つとディメンションホールを開き、そのままそこに飛び込んで姿を消した。
To be continued…