マルク「どんどんいくのサ!」
そう言うと、マルクは鉤爪をロボットにぶち込み…
ブチブチッ!!
紫の瞳は狂気に満ちていて…ゲラゲラと笑いながら中のコードを引っ張り出してそのまま引き千切った!
一方のマホロアも…
マホロアが魔法で拘束して、魔力球を撃ち込むとメキッという音と共にロボットの胴体が破損した
すると破損した部分にグッと手を入れてニヤリと笑い…
マホロア「コノ動力源に、ボクの魔力を注いダラ…クククッ、どうなっちゃうんダロウネェ?」
心底楽しそうに狂気の笑みを浮かべながら、バチバチと魔力を送り込むと…
ロボットは強すぎるエネルギーを一気に大量に注がれた事で、ビリビリと電気を発して…
マホロアが離れた瞬間、大きな爆発と共に砕け散った!
爆発の煙の中でマルクの紫の瞳とマホロアの黄色い瞳が光り、闇より深く黒い笑みを浮かべていて…
アイシェを連れ去られ、星をめちゃくちゃにされた怒りは溜まりに溜まって莫大な魔力エネルギーとなり…リミッターを外して溢れ出る魔力を全てぶつけている2人を止められる者は、最早誰も居なかった。
一方、タランザは気を集中させながらアイシェの場所を少しずつ確実に探していた。
タランザ「アイシェの気配がだいぶ強くなってきたの、もう少しで分かりそうなのね。」
すると…奥の扉の前にスージーの姿を発見した
スージー「こんな所まで乗り込んで来るなんて…!」
アイシェ「もうやめようよ、スージー…本当は乗り気じゃないんでしょう…?」
タランザ「(アイシェがあの奥にいるのね!)」
奥からアイシェの声が聞こえてきて、タランザが隠れて様子を伺っていると…
スージー「…もう遅いのよ、アイシェ……それにワタクシはあれを奪い取らなきゃいけないの。」
アイシェ「あれって…?」
スージー「大丈夫よアイシェ、貴女はワタクシが必ず守るわ。」
アイシェ「待って、スージー!」
扉越しに会話をしていた2人…スージーは部屋の外からロックを掛けて、足早にどこかへと去って行った。
タランザ「(アイシェはあそこに居るのね、それならここにマホロア達を連れてくれば…!)」
タランザは、アイシェの居る部屋の前の扉に魔力を持つ者にしか見えない特殊な糸を張ると、繋ぎながら戻って行った。
一方のマホロアとマルクは…
マルク「ギャーハッハッハッ!!まだまだ終わらないのサ!」
鉤爪による引き裂きや殴打、シャドウアッパーやアローアローによる攻撃がロボット兵やハルトワーカーズを襲う
マホロア「アレェ~威勢良く来てタ割には手も足も出ないんダネェ?クククッ…クックックックック……アーハッハッハッハッハッ!」
クアッドキルニードルやジェムリンゴボム、ウルトラソードによる攻撃が敵を容赦無く鉄屑に変えていく
マルク「トドメなのサ!」
マホロア「トドメダヨォ!」
2人が楽しげに、狂気的に笑いながら同時にそう言うと…
増幅した魔力によって更に強力になったマルク砲とマホロア砲が炸裂した!
その振動はアイシェの部屋にも届き…
グラグラグラ…!
アイシェ「きゃあっ…!」
恐怖でアイシェは床にうずくまったが、じきに振動は収まり…扉の方からガタッと音がした
ゆっくり扉に向かい触れると…どうやらロックが解除された様で開き、奥のエリアを繋ぐ扉から声が聞こえて来た
兵士1「侵入者ガ向カッテクル、迎エ撃テ!」
兵士2「スージー様ハ!?」
兵士3「オフィスニ向カワレタ!」
バタバタと慌ただしくロボット兵達が走って行った後、アイシェがそっと扉に触れるとウィンと開いて…
アイシェ「(スージーを止めなきゃ!)」
廊下に描かれているオフィスを示すアイコンを頼りに、アイシェは走って行ってしまった…
一方タランザがマホロア達の元へ戻るとそこは瓦礫の山で…床にはオイルがビチャビチャと流れ出して鉄屑が散乱している。
タランザ「これは派手にやったのね。」
マホロア「ンンーー久々に暴れたヨォ!」
マルク「スッキリしたのサ!」
伸びをしながら楽しげに言うマホロアとマルクに、タランザはふぅ…と溜息を吐くと口を開き…
タランザ「アイシェを見つけたの、部屋に閉じ込められてるからボク達の様な魔力を持つ者だけに見える糸で、扉の前と繋いでるのね!」
マホロア「出来したヨ、タランザ!」
マルク「早速行くのサ!」
糸を辿りながらマホロア達は向かったが、到着した時には既にアイシェの姿は無かった…。
マホロア「アイシェ、ドコに行ったノ!?」
タランザ「おかしいのね、確かにこの部屋から声が聞こえてたんだけど…!」
マルク「まさか連れ去られたのサ?」
タランザ「スージーとの会話ではここに居るように言われてたから、その可能性は無いと思うのね。」
そんな話をしているマルクとタランザだったが…
マホロア「…アイシェは間違いなくココに居たヨ。」
マルク「マホロア?」
マホロア「分かるんダ…クッションはまだ温かさが残ってル…ソレにアイシェの香りがスルヨォ!」
黄色い瞳を輝かせながら、マホロアは若干鼻息を荒くして自信満々に言っていて…
マルク「お前、流石に引くのサ…。」
マホロア「引くなヨォ!アァ~~アイシェ…!」
クッションを抱きしめて、そのままうつ伏せになってスリスリしているマホロアを放置して2人はアイシェの心配をしている。
タランザ「アイシェ、一体どこに行ったのね…。」
マルク「スージーを追いかけて行った可能性もあるのサ?」
タランザ「とにかく…こうなったらマホロア、アイシェの場所を探るのね。」
そう言ったタランザだが、マホロアはプルプルしながらゆっくりと顔を上げて…
マホロア「タランザ…ボク……アイシェの香りで興奮して勃っチャ…」
タランザ「馬鹿な事言ってないで、早くするの!」
マホロア「ヒッ…ソンナに怖い顔しなくてもイイジャン…!」
タランザ「さっさとアイシェの場所を探るのね!」
マルク「お前状況を考えるのサ!」
マホロア「考えてるヨォ!ソレでもアイシェの香りがボクを誘惑しちゃったノ!…すぐ終わるカラ、魔力に変換しちゃダメ?」
タランザ「ダメ、いい加減にするのね!」
マルク「ボクもお前をシバき倒すぞ、ド変態イカサマタマゴ!」
マホロア「ヒィィ……分かったヨォ!」
怖い顔で睨み付けるタランザとマルクに震え上がったマホロアは、目を閉じると集中してアイシェの場所を探った
少しして…アイシェの気配を察知して目を開けると、ゆっくりと浮き上がった。
マルク「分かったのサ?」
マホロア「アイシェはオフィスに向かってる、急いで行くヨ!」
タランザ「ちょっと、マホロア!」
マルク「おい、待つのサ!」
そう言うとマホロアは飛んで行き、タランザとマルクも慌てて後を追った。
一方オフィスでは、スージーがカービィ達と対峙していて…
カービィ「ここは…?」
スージー「…ここは我らがハルトマンワークスカンパニーのオフィス、その中枢になりますわ。」
バンワド「オフィスの中枢…。」
スージー「こんな所にまで土足で入り込むなんて…フッ…最後までマナーのなってない原住民ですわ。」
そう言って腕を組むスージーは怒っている様子が伝わってくる
カービィ「ボク達はこの星と大切な友達を助けに来たんだ、どこであろうと引くつもりは無いよ。」
スージー「規律正しく管理された、このカンパニーで働く素晴らしさ…貴方にはきっと理解出来ない事でしょうね。」
突然そんな事を言い出す彼女に、カービィもバンワドも首を傾げてしまう…するとスージーはリモコンを取り出してボタンを押した。
カービィ「何をするつもりなの?」
スージー「今日はそんな貴方の為、特別に先程完成した新製品をご紹介しますわ。」
そう言ってスージーが上を見上げると、彼女の隣にゆっくりとメタナイトボーグが降りて来た!
バンワド「メタナイト!」
目の前に現れたメタナイトボーグは、前に戦った時と姿が変わっていて…全体的に赤く、背中に背負った謎の赤いパーツも以前と同様に付いていて…雰囲気もより無慈悲さを感じる
スージー「あのスクラップを我が社のテクノロジーで大型アップデート。眠る事無く24時間働き続ける…無慈悲な戦闘ロボに仕上がりました、名付けて「メタナイトボーグ改」たっぷりと…ご堪能下さいませ!」
カービィ「何て事を…メタナイトは物じゃない!」
怒りを滲ませるカービィだったが…
バンワド「来るよ、カービィ!」
バンワドが叫ぶと、メタナイトボーグ改の仮面の真ん中に取り付けられた目玉の様なモノクルが光り…宝剣ギャラクシアを振りかざして襲いかかって来た!
To be continued…