小説「星夢煌めくPomme d’amour」(スタアラ編)~破神エンデ・ニル~

ジャマハートは黒い闇の煙を纏いながら何も無い遠くの星へと降り、カービィ達とローアも追って降りた。

戦闘態勢のカービィ達の視線の先で、ジャマハートは黒い煙から轟音を上げながらどんどん大きくなり…地響きと共に足の様な物が姿を現した

アイシェ「あれは…!?」

マホロア「ハイネスと三魔官達を生贄にした魔力デ、ジャマハートに封印されていタ破壊の神が復活したんダ…!」

アイシェ「そんな…パルル達が…!!」

3人が生贄にされた事に言葉を失うアイシェ…その間にも闇の煙からは腕が出てきて…

煙が徐々に消えていき…破神「エンデ・ニル」が姿を現した!

2本の角を生やし、鋭い嘴の様に先が尖った白いハートの形の仮面の様な物を着け、首回りには闇の様に黒い羽根を生やしている…

下半身は硬い鎧に包まれ、手足もプロテクターで覆われており…そこには古代文字が刻まれていた。

カービィ「あれが…破神エンデ・ニル…!」

デデデ「何てデカさだ…!」

エンデ・ニルはその場で大きく咆哮し、その衝撃は星中に響き渡る

バンワド「うっ…体がビリビリする…!」

メタナイト「とても強い力を感じる…破神の力がこれ程とは…!」

タランザ「近づいて戦うのは危険なのね…遠くから攻撃を与え続けるしか無さそうなの…!」

マルク「カービィ達はあの乗り物で戦ってるから、ボク達はアイツの後ろに回り込んで攻撃するのサ!」

そう言ってマルクとタランザは飛び立って攻撃を始めた

スージー「アタシも援護するわ!」

アイシェ「スージー…!」

スージー「大丈夫よアイシェ、みんなで力を合わせれば乗り越えられるわ。」

不安な表情のアイシェをぎゅっと抱きしめると、スージーもリレインバーに乗ってマルクとタランザの元へ飛んで行った。

マホロア「アイシェ、ボクも行ってくるヨ。」

アイシェ「マホロア…必ずみんなで戻ろうね。」

マホロア「ウン、約束ダヨ。」

お互いに抱きしめ合うと、ローアにアイシェを託してマホロアもマルク達の元へ向かい…

アイシェ「(…カービィの中から気配を感じる、あの能力はビートが…!)」

カービィに自らを託したビートを思いつつ、アイシェはローアの結界に守られながらマホロア達を見つめた。

一緒に戦い始めて少しすると、突如エンデ・ニルの胸に赤い目玉が現れた!

マホロア「(あの目玉…まるで…!)」

現れた目玉に嫌悪感を抱くマホロアだが、カービィ達に続いてマルク達と共に攻撃をしていく

エンデ・ニルは拳で地面を殴り、衝撃波が三方向へ襲ってくるのをかわしつつ、「ティンクルコメット」や「ティンクルスター」で反撃していくと…

ドカアァァン!

爆発と共に胸の目玉は消え、次は右肩に目玉が現れた。

エンデ・ニルが大きくジャンプして衝撃派を起こすのを飛び上がってかわし、カービィ達は引き続き攻撃をしていき、マホロア達も背後から右肩へ向かってレボリューションボウルやアローアロー、スーパータランザボウルやレーザーガンによる攻撃を与えていく。

右肩も壊した後はエンデ・ニルの動きも変わり、カービィ達を踏みつけようと動き始めたりもしたが、順調に左肩と背中に現れた目玉も壊すと…突然両手に巨大な剣を出現させた!

その剣はウルトラソードに似ていて、鍔の部分は「あの王冠」の様で…

鍔はエンデ・ニルの手を喰らう様にがっちりとは塡め込まれていて、頭上でクロスさせると剣から炎や氷、雷の属性を付与させてカービィ達に襲いかかってくる!

カービィ「うっ…!」

激しい攻撃に体勢を崩してしまったカービィの元へ、剣から激しい炎、冷気、雷が襲うが…

マホロア「そうはさせないヨォ!」

タランザ「任せるのね!」

マホロアとタランザが共に魔法陣を出し、強力な結界となってカービィ達を守った!

バンワド「マホロア、タランザ!」

カービィ「ありがとう!」

タランザ「どういたしましてなのね!」

マホロア「カービィ、ミンナ…さっさとあんなのブッ壊しちゃおうヨォ!」

マルク「ボク達もどんどん攻撃していくのサ!」

スージー「早くこの野蛮な破神を駆除するわよ!」

デデデ「おう、任せろ!」

メタナイト「我々は悪に屈したりしない!」

するとエンデ・ニルの顔…おでこの部分に目玉が出現した!

カービィ「ボク達は希望を捨てない、みんな頑張って戦っている…みんなで守るんだ!」

そう言うと全員で息を合わせて力を溜め…「せーのでスターアライズ!」が炸裂した!

太いレーザーは目玉を貫通して破壊したが…顔がクルクルと回ってエンデ・ニルは倒れたその衝撃で顔が取れ…中は真っ黒なブラックホールの様に渦巻き、そのままカービィ達を吸い込んだ!

アイシェ「みんな!!………ローア……うん、そうだよね…マホロアと約束したもの…!」

絶望しかけたアイシェだが、ローアに励まされて気を持ち直し、無事を信じてその場で手を合わせて祈った。

一方、吸い込まれたカービィ達はエンデ・ニルの中に落ちた!

カービィ「うっ…ここは?」

マホロア「多分、エンデ・ニルの心臓部ジャないカナ。」

バンワド「あっ、みんなあれを見て!」

そう言ってバンワドが指差した方向には、ハイネス達が逆さまにぶら下げられていた!

メタナイト「気を失っているだけの様だ、この殻を攻撃すれば助けられそうだな!」

デデデ「そうと決まったら行くぜ!」

そう言って、デデデがジャイアントスイングで殻を攻撃すると…フラン・キッスが解放されて落ちてきた

バンワド「わにゃあーーーー!」

メタナイト「ハァッ!」

バンワドの天空突きとメタナイトのメタコンドルダイブでフラン・ルージュとザン・パルルティザーヌも解放され…

カービィ「最後はボクだよ!」

棒術乱舞で殻を叩くと、ハイネスも解放されて地面に落ちた。

マホロア「来るヨ!」

殻から古代文字の様な物「ヒトリゴト」が飛ばされて来たり、攻撃を受ける旅に上から赤い液体状の「アカイナミダ」が落ちてくるが…マホロアがレボリューションフレイムで消していく

ある程度ダメージを与えると、殻に繋がっていた管の様な物が切れて、殻から紐状の何かが垂れてきた。

マルク「引っ張るのサ!」

スージー「行くわよ!」

タランザ「それーっ!」

カービィと共にマルク達が引っ張ると、殻が破れて「ヒメイ」が上がり、光と共にカービィ達は外へ吐き出された!

カービィ「わぁぁぁぁーーーーー!!」

無事に戻って来た事に安堵したアイシェだが、エンデ・ニルは続けてハイネス達も吐き出し、彼等はそのまま彼方まで飛んで行ってしまった…

アイシェ「パルル…ルージュ…キッス…!」

彼女達の無事も信じて、アイシェは再びカービィ達の方へ視線を戻した。

カービィ達は再びティンクルスターアライズに乗り、エンデ・ニルに対峙したが…

エンデ・ニルの顔が元に戻り、手が消えていたが…エネルギーが体中を波紋の様に駆け巡り、起き上がって両手をクロスすると今度は赤と白の宝石の様な翼を生やして飛び立った!

To be continued…