目を開けると、カービィ達は再び祭壇の前に戻っていた。
マホロア「ミンナ、無事に倒せたみたいダネ。」
カービィ「うん、強かったけどみんなで力を合わせたよ。」
マルク「残るは2つなのサ。」
メタナイト「カービィ、ここから先は私と2人で行こう。」
カービィ「えっ、どうして?」
メタナイト「バンワドも大王も疲労が溜まっている、このまま行くのは危険だ。」
彼に言われて2人を見ると、バンワドとデデデは小さな怪我も負って少し苦しそうで…さっきの戦いもあって限界に近い事を悟った。
大王「俺様は大丈夫だ、けどバンワドは休ませてやってくれ。」
バンワド「ボクも大丈夫…大王様こそ休んで下さい…!」
カービィ「ううん、メタナイトの言う通り2人共ここで休んでて。」
バンワド「カービィ…!」
デデデ「けど、お前ら2人だけじゃ…!」
カービィ「途中でヘルパーフレンズを見つけるから大丈夫、それにいざって時はドリームロッドの力を借りるよ。」
メタナイト「恐らくハイネスとも戦う事になるだろう、今は休息を取って戦いに備えて欲しい。」
2人の言葉にデデデとバンワドはその場にゆっくりと座って口を開いた。
デデデ「すまねぇ…ハイネスに会う時は必ず行くぜ…!」
バンワド「負担をかけてごめんねカービィ、メタナイト…!」
カービィ「ううん、ずっと一緒に戦ってくれてありがとうバンワド、デデデ。」
メタナイト「後は我々に任せてくれ。」
タランザ「2人の怪我はボク達が看るのね。」
マルク「次のボスもさっさとやっつけてちょーよ。」
カービィ「うん、行って来るね!」
マホロア「行ってらっシャイ!」
そう言うとカービィとメタナイトはディメンションホールに吸い込まれて行った。
タランザ「2人共お疲れ様なの、今から怪我を治すのね。」
デデデ「あぁ、頼んだぜ。」
マホロア「バンワドはボクが治すネ。」
バンワド「ありがとう、マホロア。」
眠るアイシェを一旦マルクに任せ、マホロアとタランザが治療を始めた一方でカービィ達は動く床を乗り継ぎながら進み、エスパーの能力を手に入れて扉を潜った。
ポルターガオブジェ等を駆使しながらフレンズハートを集めて奥に進むと、アドレーヌとリボンの顔が描かれた扉があり…
アドレーヌ『カーくん!』
リボン『カービィ!』
どこからか、2人の声が聞こえてきた。
カービィ「アドレーヌ、リボン!」
アドレーヌ『あたし達の力も使って!』
リボン『アイシェちゃんをお願いします!』
カービィ「ありがとう2人共!」
2人の心の力を受け取ったカービィは、アドレーヌとリボンに変身した。
メタナイト「行くぞ、カービィ!」
カービィ「うん!」
決意を新たに扉を潜ったカービィ達だったが…目の前にはブロックで出来た大きなオブジェがあるのみ…
不思議に思いつつ扉を潜ると…今度は同じ形のオブジェだが、一部に星ブロックが置かれていた。
メタナイト「カービィ、これはもしや…同じ形にすれば良いのではないか?」
カービィ「それなら簡単に出来るよ。」
以前ポップスターやリップルスターを救う為に冒険をしていた時、ヒントを元に同じ形にしたり、アドレーヌの描いた通りにブロックを壊して隠されたクリスタルを見つけた事があったカービィにとってはもう慣れた事で、難なく仕掛けを解いて進めて行く
次はハート、最後は大きな鯨のブロックで仕掛けも複雑になっていたが…落ち着いて少しずつ形を整えて無事に全てのフレンズハートを回収し、次の扉へと向かうと…ダークメタナイトが描かれていた。
扉から出てきた光でカービィはダークメタナイトに姿を変え、本人の代わりにシャドーカービィの声が聞こえてきた。
シャドー『やぁ、またダークの力が必要みたいだね。ダークは相変わらず無口だけど、キミ達の力になってくれるはずだよ!』
カービィ「うん、ありがとうシャドー、ダークメタナイト。」
手に握られた銀の剣からは強い力を感じる…その力に吞まれない様にぐっと気を引き締めると、扉を潜って次のエリアに移動した。
メラーガソードにして巨大な爆弾を斬りつつ点火させたり、ミラーズ回転切りで敵の攻撃を弾きながらスイッチを押しながら仕掛けを解きつつ、時には敵に鍵を運んで貰いながら進んで行くと…次の扉にはドロッチェが描かれていた。
ドロッチェ『どうやらオレの出番の様だな、力を貸そう。』
次の瞬間、カービィはドロッチェの姿に変身した。
カービィ「わぁ…ドロッチェの視線から見る景色は新鮮だなぁ~それに体がすごく軽く感じる。」
メタナイト「流石は宇宙を駆ける盗賊だな。」
そんな話をしつつも扉を潜り、ステッキからアイスショットを打って仕掛けを解いたり、幹部のドクやスピン、ストロンを呼んで協力して貰いながらフレンズハートを集め…最後は敵やボンカースとの戦いになったが、鋭い爪や三つ星の杖を駆使して倒した。
最後は再びカービィの姿に戻り、クリーンの能力で扉を潜り…台座の上の葉っぱをホウキで掃いて綺麗にした後、フレンズ転がりで奥まで転がって行き…最後のフレンズハートを見つけたのと同時にドリームロッドか輝き出した。
カービィ「ドリームロッドが輝いてる、それなら…!」
上に掲げて祈るカービィ、すると薄い水色のハートと共にドロッチェが姿を現した。
ドロッチェ「オレを呼んだみたいだな、カービィ。」
カービィ「うん、アイシェを助ける為にお願いドロッチェ。」
ドロッチェ「あぁ、オレ達の大切な姫の為に力になろう。」
カービィ「ありがとう!」
メタナイト「では行くとするか。」
新たにドロッチェを迎え、より難易度の高い仕掛けも力を合わせて進んで行くカービィ達…すると、メタナイトが何かに気づいた様子でピクっとした。
カービィ「どうしたの、メタナイト?」
メタナイト「この先から強い気配を感じる…恐らくこれは異空の私だろう。」
ドロッチェ「思念から作られたメタナイトって奴か…これは本物と同じく厄介だな。」
メタナイト「フッ、其方とはまた手合わせしたいと思っているがな?」
ドロッチェ「おいおい、冗談はよしてくれよ…それよりもまた良いチョコを見つけたんだ、今度また訪問させて貰うぜ。」
メタナイト「ほぅ、それは楽しみだ。」
カービィ「えっ、チョコ!?…というか、2人はよく会ってるの?」
仲良く話す2人に、カービィが不思議そうに聞くと…少し含み笑いを浮かべている
ドロッチェ「菓子繋がりで気が合ってな、ポップスターに居る時は時々ハルバードに訪問させて貰ってるんだ。」
メタナイト「ドロッチェの選ぶ菓子は一級品だからな、頼りにしている。」
カービィ「へぇ~いいなぁ…今度ボクにも紹介してよ。」
ドロッチェ「お前は一級品だろうと構わずにすぐ食べてしまうだろうがな、最高級のケーキを紹介しよう。」
カービィ「やったー!」
ピョンピョンと跳ねて喜ぶカービィに、2人も自然と優しい笑みを浮かべている。
メタナイト「さて、行くとしよう。」
すると…カービィのドリームロッドが再び輝き出して…ピンクのハートと共にスージーが姿を現した。
スージー「カービィ、アタシも一緒に行くわ。」
カービィ「スージー!」
メタナイト「何故ここに?」
スージー「光を通じて事情を知ったのよ、アイシェの為にアタシも一緒に戦うわ。」
ドロッチェ「数は多い方がいい、今度こそ行くとしよう。」
新たにスージーも加わり、一行が扉を潜ると…
そこには禍々しい姿をした「アナザーメタナイト」が居た。
カービィ「あれが異空のメタナイト、すごい覇気だ…!」
メタナイト「気を抜くなカービィ、相手は私とはいえあれは異空の存在、別の者だ…!」
ビリビリと伝わって来る覇気にブルッと武者震いをするカービィ達だが、ぐっと力を入れると立ち向かった!
アナザーメタナイトの強さは想像以上だが、僅かな隙を見逃さないメタナイトの攻撃によって相殺され、カービィ達もその間に攻撃を加えていく
強力な竜巻に続き、ある程度ダメージを与えてからは分裂からの全体攻撃や紫のオーラを放ってきた!
スージー「きゃあっ!」
カービィ「スージー!」
スージー「うっ…あぁぁ…!」
オーラに捕われたスージーは苦しさに顔を歪めたが…
ドロッチェ「今助ける、スージー!」
ズバッ!
ドロッチェが爪でオーラを斬り裂き、メタナイトがスージーを受け止めた。
メタナイト「スージー、大丈夫か?」
スージー「えぇ…ありがとう。」
ゆっくりと下ろして彼女の無事を確認すると、メタナイトは再び剣をアナザーメタナイトへ向けて攻撃を再開した。
そして一時も気を抜けない長期戦の末…カービィ達はアナザーメタナイトを倒した。
カービィ「はぁっ…はぁっ…やっつけた…!」
ドロッチェ「苦しい戦いだったな…!」
スージー「でも…これでまたアイシェを助ける事に繋がったわね…!」
メタナイト「む…この光は…!」
光に気づいたメタナイトが言葉を発した直後、カービィ達は再び強い光に包まれて…祭壇へと戻って来た。
To be continued…