小説「星夢煌めくPomme d’amour」(スタアラ編)~堕神官~

カービィ「新しいディメンションホールが…!」

マホロア「カービィ、あのディメンションホール…すごく強い力を感じるヨ…!」

タランザ「ボクも感じるのね…きっとこれは…!」

マルク「ハイネスの奴に違いないのサ…!」

すると…ローアからデデデ達が降りて来た。

デデデ「カービィ。」

カービィ「デデデ、バンワドも大丈夫?」

バンワド「うん、しっかり休息もとったからバッチリだよ。」

デデデ「行くんだろう、ハイネスの所へ。」

カービィ「うん。」

メタナイト「私も大丈夫だ、いつでも行ける。」

しかし突然、ドロッチェとスージーの体が光り出した!

カービィ「ドロッチェ、スージー!?」

ドロッチェ「どうやら力を貸せるのはここまでの様だな。」

スージー「アタシ達は元の場所へ戻るけど…貴方達なら大丈夫、必ずアイシェを元に戻せると信じてるわ。」

カービィ「うん、ありがとう2人共。」

ドロッチェ「頑張れよ、カービィ!」

スージー「解決したら、アイシェによろしくね!」

そう言うと、ドロッチェとスージーは光に包まれて姿を消した。

バンワド「行こう、カービィ。」

カービィ「うん。」

マホロア「カービィ、ボク達はココに残るケド…信じてるヨ。」

カービィ「うん、任せてマホロア。」

黄色い瞳と青い瞳はお互いをしっかりと見つめ、しっかりと握手をした。

マルク「あの野郎をブッ飛ばしてやるのサ。」

タランザ「もう二度とアイシェを苦しめない様に、しっかりとお灸を据えて来るのね。」

デデデ「おう、任せとけ。」

メタナイト「其方達も気をつけて…アイシェを頼んだ。」

マホロア「ウン。」

眠るアイシェを抱くマホロア達に見送られ、カービィ達はディメンションホールへと飛び込んだ。

ひたすらに下へ降りて行く足場に乗りつつも、カービィ達はどんどん禍々しい気が強くなるのを感じる…

カービィ「この扉の先にきっとハイネスが…みんな、準備はいい?」

デデデ「ここまで来たら進むだけだぜ。」

バンワド「みんなで力を合わせて、アイシェを助けよう。」

メタナイト「私達は負けない、皆を信じているからな。」

カービィ「…うん、行こう!」

みんなで顔を見合わせて強く頷くと、カービィ達は扉を潜った。

扉を潜って奥へ進むと…まるで星空の様な幻想的な空間へ辿り着いた

それとは対象的に、辺りには瓦礫が浮かび黒い蜘蛛の巣の様な物が脈打つ様に蠢き、白い葉の様な花の様な不思議な植物が揺らめいている…

メタナイト「ハイネスはどこにいる…?」

気配も無く、辺りを見回すカービィ達…

すると、地面が白く波打ち…そこからゴポゴポと泡を立てながら大きなジャマハートが現れた!

カービィ「ジャマハート、どうして…!」

驚くカービィ達の目の前で、ふわふわと浮かびながら禍々しいオーラを放つジャマハート…

すると、どこからともなく4本の心の槍が飛んで来た!

バンワド「心の槍が…!」

心の槍はクルクルと回転すると四隅からジャマハートに刺さり…

ピキ…バキバキ…

ガラスの様に音を立てながらジャマハートに無数の亀裂が入り、中から白く眩い光が溢れ出す

ガシャンッ!!

大きな音を立てて心の槍諸共ジャマハートは粉々に砕け散り、中から姿を現したのは…ハイネス!

メタナイト「ハイネス!」

デデデ「やっと見つけたぜ、覚悟しろ!」

そう言ってハンマーを構えるデデデだが、ハイネスの様子がおかしい…

禍々しいオーラを纏っていたかと思えばそれらが消え、俯いていた顔を上げるとその全身は薄暗い…

しかし、よく見ると…その衣装は白から一転して闇の様に黒く、ローブの中から黄色く光っていた瞳も赤く光っている。

何より生気を感じない「ダークサイドハイネス」は、無言でカービィ達に襲いかかって来た!

メタナイト「来るぞ!」

雷、炎、氷属性の攻撃を連続で放ってきたり、巨大な「ウンジャマ」を撃ってきたりとその攻撃は激しく…

更にジャマハルダマークが浮かんだかと思えば、そこから無数の鋭い槍が襲ってくる!

避けるだけでも大変だが、僅かな隙にカービィ達が確実に反撃を重ねていくと…ダークサイドハイネスのローブが取れた!

あの時の様にダークサイドハイネスは素顔を隠しているが…

ハイネス「ヴ………ヴ………ヴッ!」

デデデ「お…おい…どうしたんだよ…?」

ブルブルと震えるダークサイドハイネスにカービィ達が警戒していると…

ハイネス「ヴンマジシャスエヴィティリッガマポップーーーッ!!」

素顔と共に突然叫んだダークサイドハイネス…その顔すらも漆黒に染まり、黒く縁取られた金に輝く瞳、耳の模様は赤く染まり禍々しさを醸し出している

怪しく舞うと、3つの魔法陣を召喚して…そこから現れたのは三魔官…の服装や髪を付けた木偶だった。

バンワド「あれを三魔官だと思い込んでいる…!?」

メタナイト「明らかに正気ではない…恐らくだがジャマハートの影響を受けているのではないか…!?」

カービィ「という事は、一度倒せば正気に戻るかも…?」

デデデ「もう迷ってる暇はねぇ、行くぞ!」

そう言うと、デデデはハンマーを振るってダークサイドハイネスを攻撃していく

ダークサイドハイネスの周りを浮かぶ木偶人形は、あの時と同じ様に地面に突き刺さって激しい炎や氷、雷を引き起こす!

メタナイト「人形とはいえ攻撃は強力だ、油断するな!」

バンワド「わにゃあーーーー!」

木偶人形を振り回して来る攻撃をメタナイトが剣で受け止め、その隙にバンワドの槍捌きが炸裂する

少しずつ確実にダークサイドハイネスにダメージを与え…

カービィ「アイシェを…大切な友達を元に戻すんだハイネス!」

そう言ってカービィの攻撃がダークサイドハイネスに炸裂して…

ハイネス「ヴィイヤァハァイ……!!」

木偶人形は何処かへ飛んで行き、ハイネスはその場に倒れ…

パルル「ハイネス様っ!!」

上空から声が聞こえ、ザン・パルルティザーヌがハイネスの元に降り立った!

To be continued…