マルクの姿を捉えたマホロアとアイシェは、そのまま追いかけながらスチールオーガンへと突入した!
スチールオーガンは金属で出来たエリアで、乗ると傾く不安定な足場や分岐する道、大砲から飛び出して先の道へと進むギミックがある。
アイシェ「ゲームの世界では夕方だから、昼間のスチールオーガンは初めて…。」
初めて見る昼間のスチールオーガンの景色に、アイシェはうっとりしていて…マホロアはアイシェの頭を撫でつつも駆け抜けて行き…ついにマルクに追いついたのである!
マホロア「追いついたヨォ!」
マルク「もうここまで来たのサ?」
マホロア「サンドーラとコルダの壁、マグヒートの火炎龍を操ってたのはテメーダナ!?」
マルク「キシシ、バレたならもう隠す必要は無いのサ。」
アイシェ「どうしてあんな事を…!」
マルク「ただレースするだけじゃつまんねーだろ、だからこうして妨害するのも必要なのサ!」
そう言うと、マルクはマシンめがけてシューターカッターを飛ばしてきた!
ガンッ!
アイシェ「きゃあっ!」
衝撃と共にマシンが大きく揺れ、アイシェはマホロアにぎゅっとしがみ付いた
マホロア「マルク、テメー何すんダヨ!」
怒りながらマホロアがそう言うも、マルクはニヤニヤと意地悪な笑みを浮かべていて…
マルク「ほらほら、どんどん行くのサ!」
そう言うと、今度はアローアローを撃ってきた!
アイシェ「マホロア!」
マホロア「リフバリア!」
当たる寸前でマホロアがリフバリアを張ってアローアローを弾き返し、そのまま分岐で下の道を通って行ったが…
マルク「キシシ、まだまだ止めないのサ!」
笑いながらマルクは上の道を進み、合流点で再びマホロア達の乗るマシンに向かって攻撃をしていく。
激しい攻防戦を続けながら大砲に乗って撃ちだされ、何かの装置が置かれているエリアを走り出したが、マルクの攻撃は止まない…
マホロア「しつこいピエロダネェ…!」
マルク「ほらほら、悔しかったら反撃してみるのサ!」
不安な表情のアイシェを抱きしめつつ、マホロアは辺りをキョロキョロしているが…心底楽しそうに笑うマルクは、再びアローアローを放った!
マホロア「リフバリア!」
マルク「防御だけじゃ何にも変わんねーぜ?」
マホロア「………あそこなら行けるヨ!」
そう言うと、レボリューションフレイムを近くの機械に向かって放った!
マルク「どこに当ててるのサ?」
そう言って馬鹿にするマルクだが、マホロアはニッと笑う
マホロア「狙い通りダヨォ!」
そう言った直後、機械がバチバチと電気を放ち…
ドゴンッ!!
大きな音と共に機械が爆発して、黒煙がマルクの目の前を覆った!
マルク「ちょっ…見えないのサ!」
マホロア「アーッハッハッハ!後からノロノロ走って来るがイイヨォ~!」
煙の向こうから聞こえるマホロアの声は、どんどん遠のいていく
マルク「クソッ…こうなったら!」
力を溜めるとマルクは体を真っ二つにして、ブラックホールを発動し黒煙を吸い込んでいくが…
カービィ「わあぁぁぁーーーー!!」
バンワド「な、何が起きたのーーー!?」
デデデ「吸い込まれるーーーー!!」
メタナイト「クッ…止めろマルク!!」
マルク「なっ…お前らもう来てたのサ!?」
追いついていたカービィ達も吸い込んでしまい、驚いたマルクは体を閉じて次々と吐き出し始めた。
カービィ「うわっ!」
バンワド「わにゃっ!」
マルク「うっ…うぐっ…!!」
カービィ「マルク、どうしたの!?」
驚いたカービィが声を掛けるも、マルクは青ざめた顔で何かを吐き出そうと頑張っていて…
マルク「ぐっ…ぐぐぐぐぐ…!」
バンワド「ま…まさか大王様を食べちゃったの!?」
苦しそうなマルクは口を大きく開けると…
マルク「ブヘッ!!」
地面にデデデ大王を叩きつける様に吐き出した!
デデデ「あだっ!痛ててて…酷い目に遭ったぜ…。」
マルク「ゲホッ…あぁ~~~顎が外れるかと思ったのサ。」
バンワド「あぁぁーーよかった大王様ーーー!!」
デデデ「ありがとなバンワド……そしてマルク、お前レース中に何をしてるんだ!」
ゴチンッ!!
マルク「痛ってぇーーーーーー何するのサ!?」
泣くバンワドを抱き寄せつつ拳骨をお見舞いしたデデデに対し、マルクは地面に降りて鉤爪でたんこぶを抑え込んで悶絶している
デデデ「お前はもう少し周りの事を考えろ!」
カービィ「まぁまぁ、落ち着いてよデデデ…。」
メタナイト「とにかく、早く追いつかねばな。」
そう言うとメタナイトは飛び立って先を行き…
マルク「マホロアの奴、もう許さねーのサ!」
ギッと紫の瞳を鋭くして、マルクも飛んで行った
カービィ「さて、遅れを取り返さないと!」
バンワド「まだまだ巻き返せるよ!」
デデデ「負けねぇぞ!」
3人もマシンを動かし、スピードアップしながら追いかけて行った。
一方…大きくリードしたマホロアとアイシェは、スチールオーガンを抜けてチェックナイトに向かっていた。
アイシェ「あれから誰も来ないね。」
マホロア「アノ煙デしばらくは足止め出来てるヨォ。チェックナイトは一周するダケだからモウ優勝確定ダシ、ゆっくりドライブしながら行こうネェ。」
余裕な表情のマホロアはマシンの速度を落とし、周りの景色を楽しみながらのんびり進み始めた。
アイシェ「…ふふっ。」
マホロア「ン~どうしたノ?」
アイシェ「びっくりする事がたくさんあったけど、マホロアとドライブしながらみんなで一緒にレース出来て嬉しいの。」
マホロア「モォ~アイシェっタラ、ホントに可愛いコト言ってくれるネェ~ボクも嬉しいヨォ!」
そう言ってマホロアはアイシェをぎゅーっと抱きしめ、スリスリと頬ずりをした
アイシェ「きゃっ…ふふっ。」
マホロア「エヘヘ。」
2人きりの楽しい時間を満喫していたが、マホロアは徐々に手を下げてきて…アイシェのスカートの中に入れて太ももを撫でた。
アイシェ「きゃあっ…ま、マホロアぁ…!」
マホロア「フフッ、アイシェの反応が可愛くテ…イタズラしたくなっチャッタヨォ。」
アイシェ「もう…今はダメ…!」
マホロア「ジャア後でならイイのカナァ~?」
アイシェ「えぇっ…それは…その…」
頬を真っ赤に染めて、しどろもどろになってしまうアイシェの反応を楽しむマホロアだったが…
ズゴゴゴゴゴ…
後ろから砂埃と共に不気味な音が聞こえてきて…
マルク「このクソタマゴ、覚悟するのサ!」
振り返るとマルクが凄い形相で迫っていた!
アイシェ「マルク!?」
マホロア「クソッ…モウ追って来たのカヨ!」
チッと舌打ちをすると、マホロアは再びスピードを上げて逃げて行くが…マルクはどんどん迫って来て…
マルク「喰らえっ!」
そう言うと、マルクはアローアローを撃ってきた!
マホロア「クッ…もうすぐグラインドレールに乗るネ…そこマデ行けばコッチのモンダヨォ!」
左右に大きく動きながら攻撃をかわしつつ、マホロアはグラインドレールに乗ろうとしたが…
マルク「逃がさないのサッ!」
ドンッ!!
乗る寸前の所でマルク砲が炸裂し、マシンを直撃した!
マホロア「ウワアッ!!」
アイシェ「マホロア!マホロアーーーー!!」
マホロア「アイシェーーーー!!」
その衝撃でマホロアはマシンから振り落とされ、残されたアイシェはスリックスターごとグラインドレールに乗って行ってしまい…
マホロア「マルク…テメー何のつもりダヨ!」
マルク「お前のせいでボクは酷い目に遭ったのサ、もう許さねーから覚悟するのサ!」
マホロア「テメーが最初にやったんダロォ!!」
怒ったマホロアは魔力球を出して、その馬でマルクと乱闘を始めてしまった!
一方追いついてきたカービィ達は…
カービィ「マホロア、マルク!?」
バンワド「何してるの!?」
デデデ「おい、乱闘はルールにねぇぞ!」
マルク「そんなの知らねーのサ!」
マホロア「このクソピエロを黙らせないト、気が済まないヨォ!」
カービィ「やめてよ2人共!」
メタナイト「……………。」
そう言ってカービィ達はマシンを降りて2人の乱闘を止めようとしているが、メタナイトだけはその場で無言で俯き立ち尽くしている
バンワド「メタナイト、見てないで一緒に止めてよ!」
そう言ったバンワドだが、メタナイトが顔を上げると…仮面越しに金色の瞳がギラリと輝いた!
デデデ「ゲッ…メタナイトお前…!?」
何かを察したデデデは気まずそうな表情をしたが、時既に遅く…
メタナイト「ふふふ…なら私も参加させて貰おう!」
不敵な笑みを浮かべながら、メタナイトは2人の争いに飛び込んで行った!
マルク「ちょっ…何なのサ!?」
マホロア「どういうコトダヨ、メタナイト!?」
メタナイト「其方達は力比べをしているのだろう?ならば私も参加しなければな!」
マルク「違うのサ!」
マホロア「チョッ…やめてヨォ!」
そう言って、メタナイトは2人に向かってソードビームを乱射し始め、慌てて避けるマルクとマホロアだが…
久々に勝負事に参加しているメタナイトに一度灯された、闘争心と言う名の火を消す事は誰にも不可能で…金色の瞳をギラギラと輝かせながら2人を追いかけ回している。
そんなメタナイトの様子を見たデデデは、盛大に溜息を吐き…
デデデ「…しょうがねぇなー、あの戦闘狂め。」
バンワド「行きますか、大王様?」
デデデ「あぁ、余計な揉め事を止めんのも俺様の役目だからな。」
カービィ「こうなったら、ボクも手加減しないよ!」
カービィはキリッとした表情になり、バンワドはバンダナをキュッと結び直し、デデデはハンマーを地面にドンッと起き…レースを忘れた3人と、それを止める3人による「チームバトル」が始まってしまうのだった。
一方…長いグラインドレールを抜けたアイシェは、白黒の不思議な空間に突入していた。
アイシェ「きゃあっ…!」
操作が上手くいかず、ふらふらしながらゆっくり進むスリックスターから落ちない様に、アイシェはバランスを取りながら試行錯誤していく
落ち着いてマホロアが操作していたのを思い出し、それを真似しながら操作していくと徐々に動きは落ち着き、スピードが出てきた。
そのままゆっくりと確実に進んで行くと、段々とゴールテープが見えてきて…
カワサキ「おや、見えてきたね!」
ゴールにはたくさんの観客とワドルディ、カワサキが待っていて…アイシェはゆっくりと進んだままゴールに到着した!
パーーーーン!!
ドンパフルが再び紙吹雪を発射して、観客達からは歓声が上がる!
カワサキ「おめでとうアイシェ、君が優勝だよ!」
アイシェ「ありがとう……でも、マホロアが…!」
優勝した喜びより、マホロアの事が心配なアイシェだが…後ろの方からカービィ達がマシンに乗ってやって来た。
カービィはマホロア、バンワドはマルクを頭に乗せ、デデデはメタナイトを右脇に抱えてそのままゴールして…
デデデ「ほれっ、着いたぞこの馬鹿3人!」
そう言ってメタナイトを放り投げ、続けてカービィとバンワドからそれぞれマホロア、マルクを受け取って放り投げた。
3人はそのまま顔から地面に落ち…
メタナイト「ぐっ……すまない…つい熱くなってしまった…。」
マルク「くそっ…散々な目に遭ったのサ…。」
マホロア「ウゥ…こんなハズじゃ無かったのニィ…。」
アイシェ「マホロア!」
マホロア「アイシェ~無事でヨカッタヨォ!」
アイシェ「マホロア、こんなにボロボロになっちゃって…ケガしてない?」
マホロア「ウン、大丈夫ダヨ。」
驚いたアイシェが駆け寄ると、マホロアはゆっくりと起き上がって抱きしめ、お互いに安心した。
デデデ「アイシェが優勝したんだな?」
カワサキ「はい。」
デデデ「おめでとうアイシェ、あの特大ケーキはお前のもんだ。」
バンワド「おめでとう、アイシェ!」
カービィ「おめでとう、いいなぁ~!」
アイシェ「ありがとう、でも…。」
目の前に何段にも積み上げられた山の様な特大のケーキが置かれたが、アイシェはじっと見つめているだけで…デデデ達は首を傾げた。
デデデ「どうした?お前が全部食べていいんだぞ。」
そう言うデデデだったが、アイシェは振り返るとゆっくりと口を開き…
アイシェ「ケーキは……ここに居るみんなで、一緒に食べたい。」
彼女の言葉に、デデデ達は一瞬キョトンとした後に優しく笑い…
デデデ「だそうだ、みんなで盛大に食おうぜー!!」
そう叫ぶと再び歓声が上がり、コックカワサキが丁寧に切り分けていく
カービィ「頂きまーす!………美味っしい!!」
バンワド「クリームがふわふわで、クッキーもサックサクだよ!」
メタナイト「ふむ…これは美味だ!」
マルク「んん~~~運動の後のお菓子は美味いのサ!」
マホロア「キミのせいデ、余計な運動が増えたんダケドネェ〜。」
デデデ「てっぺんのチョコはお前が食え、アイシェ。」
アイシェ「うん、ありがとう大王様。」
デデデから受け取ったアイシェの手には、大きなリボンを象ったチョコレートが乗っていて…そっと囓るとふわっと甘い香りが口内に広がった。
マルク「貰うのサ!」
パキッ…マルクが鉤爪でチョコを少しだけ割って食べてしまい…
マホロア「マルク、テメー!!」
アイシェ「マホロア、はい。」
目をつり上げて怒るマホロアだが、アイシェがチョコをマホロアに食べさせると一転してニコーッと笑顔になった。
マホロア「ンン~美味しいネェ!」
カービィ「途中で色んな事があったけど、楽しかったね。」
アイシェ「うん、今度はみんなでのんびりドライブしたいね。」
カービィ「うん!」
顔を見合わせて笑うアイシェとカービィの瞳はキラキラしていて、そんな2人を見てマホロア達も嬉しそうに笑うのだった。
To be continued…