小説「巡る虹色四季模様(完結編)」~SPLATOCALYPSE(スプラトカリプス)~

それぞれが思い思いの時間を過ごす中、翌日にフェスが開幕した。

ファイナルフェス「スプラトカリプス」

勝つのは「混沌」か

或いは「秩序」か

戦いの火蓋が今、切って落とされた!

広場ではフェスで盛り上がり、ロビーもフェスマッチに向かう者で出入りが激しい。

まめみ「ポナ君、一緒に頑張ろうね。」

ポナ「うん、それに今回は超レアな100倍マッチの確率が100倍上がってるみたいだし、当たるといいね。」

まめみ「10倍は今まで何度かあったけど、100倍なんて来たら緊張で上手く動けなくなっちゃいそう…!」

ポナ「大丈夫、俺がしっかりフォローするよ。それに負けても気にしない、みんなで一緒に楽しもう。」

まめみ「ポナ君…うん!」

優しく笑いながら差し出されたポナの手を取り、まめみはロビーへ入っていった。

それからしばらくして、まめおとスーも到着して…

まめお「おー盛り上がってるな!」

スー「あ、あれ美味しそう!」

屋台の食べ物を買って腹ごしらえをした後、ロビーへ向かった2人だが…

まめお「スー、ちょっといいか?」

入り口の前で、まめおが突然呼び止めた

スー「どうしたの?」

真剣な表情で自分を見つめるまめおに、スーはきょとんとした表情で聞くと、まめおはスーの手を取って口を開いた。

まめお「スー、今から言う事は…決してフェスで気が昂ぶってるからじゃねぇぞ。」

スー「う、うん…。」

一体何を言うのか…スーも真剣な表情でまめおを見つめると…

まめお「スー、このフェスが終わったら…俺と結婚してくれないか?」

スー「まめお…!!」

突然のプロポーズに、スーは驚いて緑の瞳を見開いた一方で、まめおは続けて言葉を発した。

まめお「返事は今すぐじゃなくていい、このフェスが終わった時に…返事を聞かせてくれ。」

スー「まめお…あたしの気持ちはとっくに決まってるのに………分かった、まずはこのフェスを精一杯楽しみましょ。」

まめお「あぁ、お前のテスラと俺のパーマネントに勝てる奴は居ねぇ!」

スー「ふふっ、頼りにしてるわよ!」

まめお「任せとけ!」

頬を赤く染めて笑う2人は、そのままロビーへ入って行き…

その後フーとペコ、ツネとざくろ…エンとツミやルイ、アイカとシキもロビーに入っていき、それぞれの陣営で精一杯フェスマッチを楽しむのだった。

ポナとまめみが何戦かした後、チョウザメ造船にて…

シュピーーーーン!

パァァァァン!!

【100倍マッチ】

ポナ「え、えぇぇぇぇ!?」

まめみ「100倍マッチ!?」

何と100倍マッチが始まってしまったのだ!

ブキを持つ手に力が入る2人…

ポナ「行くよ、まめみ…!」

まめみ「うん…!」

深呼吸をして、試合開始!!

しかし、この時まめみが持っていたハイドラントは敵の格好の餌食となってしまい…

ポナ「まめみ、危ない!」

まめみ「あ…当たらない…きゃあ!」

素早い敵が多かったのも災いし、結果は敗北…

ポナは一旦気持ちを落ち着かせる為に、まめみをロビーの外へ連れて行った。

ポナ「まめみ、よく頑張ったね。」

まめみ「ポナ…く…ごめんなさい……!」

ボロボロと涙を流すまめみをポナは思いっきり抱きしめ、おでこにキスをした。

ポナ「まめみは何も悪くないよ、俺もフォローが足りなかった…ごめん。」

まめみ「調子がまだ上がりきってないのに…ハイドラントも…ごめ…ね……うぅ…っ…!」

ハイドラント『(ポナの言う通り、まめみは何も悪くないぞ。もう少しすれば調子も整って、いつもの様に我の力を最大限に引き出してくれると信じている…だからいつも通り笑っておくれ、まめみ。)』

まめみ「ハイドラント…!」

ポナ「ハイドラントも責めてないよね?」

まめみ「ぐすっ…うん…。」

ポナ「俺もハイドラントも、まめみを心から信頼してる…だからゆっくりと調子を整えて行こう、また必ず来るから大丈夫だよ。」

まめみ「ポナ君…ハイドラント…ありがとう。」

涙を拭い、いつもの笑顔を見せてくれたまめみに、ポナとハイドラントは安堵した。

しばらく休憩した後にフェスマッチに戻り、再び…

シュピーーーーン!

パァァァァン!!

【100倍マッチ】

ポナ「お、また来たね!」

まめみ「今度は大丈夫、もう負けないもん!」

調子が整った2人は息の合った動きで敵を倒して塗り進め…

結果は…勝利!!

ポナ「やったあぁぁぁぁぁ!!」

まめみ「勝った…勝ったよぉ!!」

2人は大喜びでお互いに抱き合い、その後は共に戦った2人と記念撮影をして…

広場の投票受付に置かれた電工掲示板に、撮影した写真が映し出され、下には名前が速報で流された。

まめお「お、まめみとポナが100倍に勝ったか!」

スー「すごいじゃない!」

フー「俺達も負けてられないな、ペコ!」

ペコ「えぇ!」

その後もまめみとポナは100倍マッチに遭遇し…計5回中、3回の勝利を収めたのだった。

ポナ「やったね!」

まめみ「うん!」

ポナ「まめおや姉さん、ツネ達も10倍に勝ってるみたいだね。」

まめみ「みんな楽しめてるみたいでよかった。」

まめお達はもちろん、今までまともに参加出来なかったアイカも、シキやルイと共にフェスを心から楽しみ、10倍や100倍に勝利した記念撮影をしたり屋台で食べ物を買ったり…充実した時間を過ごすのだった。

そして大盛り上がりの中、24時間を切った頃にファイナルフェスにふさわしいゲストが登場した!

アオリ「やっほー!」

ホタル「あたし達も歌うよ~!」

シオカラーズの登場によって広場は更に盛り上がり、最後に登場したミステリーゾーンも…

ミステリーゾーン「DEAR SENPAI」(ディア センパイ)

イイダがヒメに想いを込めたタイトルにふさわしく、テンタクルズがヘリコプターで上空を旋回しつつ、残り1分にヒメが降臨…彼女の切り札「センパイキャノン」を相手陣地に置かれたイイダボムにぶつけて塗りを広げるというテンション爆上がりなステージが登場した。

通常ステージではシオカラーズ&テンタクルズの歌が響き、ミステリーゾーンでは背景にネルス像を構えてガチの塗り合いを繰り広げ…

熱狂の渦の中、3日間のファイナルフェスは幕を閉じた。

To be continued…