小説「緑風と桃花は愛を紡ぐ(葛藤編)」~踏み出した新たな地~

小説「孤独なヒーローと瞳に映る2つの光」の第二部となります。

フー「街を見て回るか?」

まめみ「うん、見たい!」

まめお「その前に登録しちゃおうぜ。」

ところが…

まめみ「えぇ…ハイドラント、使えないの!?」

まめお「パブロもダメなのか!?」

タキ「バレルスピナーもランク8から!?」

まず、新しい舞台の為…ランクもウデマエもハイカラスクエア仕様でリセット。

ハイカラスクエアの舞台が公開されるまでの2年間に「スペシャルウェポンの総入れ替え計画」が行われ、お馴染みのブキでもサブとスペシャルが全然違うのだ。

6人は登録を済ませた後にそれぞれ見たい場所を巡る事にして、まめおとタキ、まめみの3人はブキチの所へ…。

ブキチ「いらっしゃいやし~!」

まめみ「ね~ブキチ、パブロやハイドラント使えないって言われたけど…どうして?」

少し口を尖らせて不満げなまめみだったが…

ブキチ「実は…新しいブキやサブ、スペシャルの変更による調整もあって、許可がなかなか降りないんでし…。」

まめみ「んぅ…そうなんだね…。」

ガッカリするまめみだったが、ブキチの口からは朗報も…

ブキチ「ハイドラントはもう少しかかるでしが…パブロの許可はやっと降りて、明後日から使えるでし!」

まめみ「えっ…ほんと!?」

ブキチ「間違いないでし!」

タキ「よかったね、まめみ。」

まめみ「うん!」

喜ぶまめみは満面の笑みで、まめおとタキもつられて優しく笑った。

まめお「ところでブキチ、低ランクでも使えるのにはどんなのがあるんだ?」

ブキチ「最新のブキでオススメなのは、ランク4から使える『スプラマニューバー』でし!」

タキ「わぁっ…これがマニューバー…!」

そう言って誰よりも目を輝かせてマニューバーを見ていたのはタキ。

まめみ「タキ君、マニューバーをすごく楽しみにしてたもんね。」

タキ「うん、カッコいいなぁ…早く使いたい…!」

ブキチ「ランク4になったらすぐに提供出来るでし。もちろんお代は頂くでしよ!」

タキ「あはは、相変わらずだなぁ…。」

ブキチ「ランク1ではブキは売れないでしよ、ナワバリで頑張って来るでし。」

まめお「どれ…ナワバリに行くとするか。」

タキ「うん。」

まめみ「一緒に行こ…新しい舞台へ!」

その後…みんなはそれぞれ初試合に臨んだ…が…!

まめお「くっ…何だ…これ…!」

まめみ「うぅ…しつ…こいよぉ…!」

ランク1桁のメンバーの中に、1人だけランク12の相手が…

まめみはその相手にしつこく狙われて思うように塗れない事、わかばシューターの新たなスペシャル「インクアーマー」の発動からインクが体に装着されるまでの感覚が掴めず、結果は惨敗で終わってしまった。

タキ「まめみ…。」

まめみ「怖…かった…。」

タキ「うん…。」

少し涙目で震えているまめみを、タキは優しく抱きしめた。

まめお「しっかし…俺達がちょっと街の中回ってるだけで、あんなにランク上げてる奴もいるんだな…。」

タキ「俺達も負けてられないね、まめみが落ち着いたら、気を取り直してもう一度行こうか。」

まめお「そうだな。」

まめみ「タキ君…まめお…ごめんね…。」

まめお「謝るなまめみ、お前は悪くない。」

タキ「そうだよ、俺達と一緒に頑張っていこう?」

まめみ「うん…。」

その後まめみが落ち着いた頃、3人は再びナワバリバトルへ。

最初は苦戦していた3人も、徐々に慣れて来て順調に勝利を重ねてランクを上げていった。

そして…ランク4になったタキは早速ブキチの所へ行き「スプラマニューバー」を購入し、再びナワバリへ…

早速マニューバーで華麗なスライドを披露し、敵を蹴散らした。

タキ「どうかな?」

まめみ「すっごいカッコいいよ、タキ君!」

まめお「様になってるぜタキ!」

タキ「えへへっ…ありがとう。」

少し頬を赤らめて照れつつも嬉しそうに笑うタキに、2人も満面の笑みを返した。

別の部屋で同じくランク上げをしていたフー達も楽しめた様で、この日は夕方になるまで新たな地でのバトルを楽しんだ。

帰り道…

フー「あ~疲れたけど楽しかった…。」

ペコ「ふふっ、フーは相変わらずの強さだったわね。」

スー「かつてのリッター馬鹿が嘘のようだったわよ~兄貴。」

フー「スー!」

恥ずかしそうに怒りつつもフーの口元は笑っていて…スーも無邪気に笑った。

ペコ「そっちはどうだったのかしら?」

まめお「最初こそ苦戦したけど、徐々に慣れて楽しめたぜ。」

まめみ「タキ君のマニューバー、すっごく強くてカッコよかったんだよ~!」

タキ「あはは…まめみったら大げさだよ。」

まめみ「そんな事ないもん、本当にカッコよかったよ!」

タキ「そ…そんなに褒められたら照れちゃうよ…。」

そう言いつつタキの頬は真っ赤に染まり、そんな2人の様子を見てペコは優しく笑いながら目を細めた。

まめお「フー兄は、次はいつ来れそうなんだ?」

フー「仕事が休みならいつでも大丈夫だ、帰ったらまたシフトを確認して連絡する。」

電車に乗りハイカラシティに戻った6人はその場で解散し…タキは泊まる事にした為、まめみ達と共に家に向かった。

To be continued…