ポナ「はぁ…はぁ…っ…!」
あれから2日後…ポナは息を切らしながらタコツボキャニオンへ向かっていた。
そして基地へ…アタリメ指令の元へ向かうと…!
まめみ「美味し~い!」
アタリメ「ほっほっほ、まめみちゃんのお口にも合ったようじゃの。」
まめみ「ホタルちゃんからお話は聞いてたけど、こんなに美味しいオハギは食べた事ないです!まめおにも食べさせてあげたいなぁ。」
アタリメ「たくさん作ったからのう、まめお君にも持って行ってやるといいぞ。」
まめみ「ありがとうアタリメさん!」
ポナ「ま…まめみ…。」
まめみ「あ、ポナ君!アタリメさんからオハギ作ったから食べにおいでって連絡来て…ポナ君にも連絡いったよね?」
ポナ「うん…来たけど…オハギの事なんて書いてなかったから…何事かと…。」
タコワサ「ギギ…アタリメ…オナカスイタゾ!」
まめみ「も~偉そうに!タコワサもオハギ食べる?」
オハギを頬張りながら、まめみはオハギをタコワサに差し出した。
タコワサ「ギギ…ナマイキナコムスメダ!…オイシイ。」
ポナ「………はぁ………。」
先日の調査や戦いの緊張感溢れる日々はどこへやら…すっかり平和になった光景に、ポナは体の力がどっと抜けてその場に項垂れた…。
タコワサ「ギギ…(トコロデ…コノコムスメ、ミオボエガアルキガスルゾ……?ムカシコノチカデヒッソリトクラシテイタ…クロインクノ…イカノイチゾク…フタゴノムスメガイタナ…ソノカタワレニヨクニテイル…………マサカナ……。)」
しばらくして…まめみはお土産にオハギを貰い、ポナと共に地上へ戻った。
そしてそのままブキチのお店へ…。
まめみ「ブキチ~!」
ブキチ「まめみちゃん、待ってたでしよ!」
まめみ「と言うことは…。」
ブキチ「準備バッチリでし!」
そう言うと、ブキチはまめみに【パブロ】を渡した。
まめみ「わ~ありがとうブキチ!パブロ、またよろしくね!」
パブロ「(またこうして一緒に戦えるなんて嬉しいわ。こちらこそよろしくね、まめみ!)」
ポナ「よかったねまめみ。」
まめみ「うん!ポナ君、早速ナワバリ行ってみよう?」
ポナ「そうだね、行こう。」
2人は準備をしてナワバリへ…
まめみは2年前の相棒であるパブロを華麗に使いこなし、ポナもランクを上げて新しく買ったバレルスピナーを手にステージを駆け回った。
その後も調子良く進み…一段落して2人がロビーの外へ出ると、スルメさんとよっちゃんがまめおと共にハイカラスクエアの広場に居た。
まめみ「あれ、みんなどうしたの?」
ポナ「お店は?」
スルメさん「おうまめみ、ポナ。」
よっちゃん「お店はお昼までで閉めたのよ。今日はこっちに用事あったからね。」
まめみ「用事?」
まめお「スルメさんとよっちゃんの昔の仲間が、こっちで店を開く事になって…俺も店の手伝いが終わったし一緒に来たんだよ。」
ポナ「そうなんだね、ところで…そのお店はどこに?」
スルメさん「この辺の裏通りにあるらしいで。ここでソイツと待ち合わせやけど…。」
よっちゃん「あ、来たわよ!」
そう言ってよっちゃんが手を振る先には大柄な男性が…。
紫の髪に色黒の肌…タレサンをしたふくよかなこの男性は、スルメさん達を見つけるなり手を振り返して歩いて来た。
スルメさん「お~久しぶりやな、ブドー!アマナツは元気かいな?」
よっちゃん「ベリアちゃんも大きくなったでしょう?」
ブドー「おぅスルメ、ヨシ!元気そうで何よりだ、アマナツもベリアも元気だぜ。お、こっちの嬢ちゃん達は?」
まめみ「あ…あの…えっと…。」
ブドー「はははっ、可愛い嬢ちゃんだな。俺があと20年若かったら猛アプローチしてたぜ。」
まめみ「えぇ…!?」
ポナ「…………。」
頬を真っ赤にして緊張しているまめみに対して、少しムッとしたポナは無言でまめみを自分の傍へ抱き寄せた。
スルメさん「おいおい、揶揄うなや。この子はまめみ、よっちゃんの娘やで、そして隣にいるのは彼氏のポナや。こっちはボクの息子のまめお。」
ブドー「お~話は聞いてたが…この子達がそうだったか。」
まめお「初めまして、まめおです。」
まめみ「まめみです…は、初めまして…!」
ポナ「ポナです、初めまして。」
ブドー「俺はブドー、お前達の父さんの昔からの仲間だ。3人共よろしくな!」
3人「よろしくお願いします!」
ブドー「まさかスルメとヨシが親族になるとはな~世の中分かんねぇもんだな。」
よっちゃん「そうね~でもこれも巡り合わせよ。それよりもブドー、お店はどんな感じなの?」
ブドー「おう、それなりに繁盛してるぜ。」
スルメさん「ちょっと遅くなったけど、開店祝い持って来たんや。」
ブドー「ありがとな!どれ、早速案内するぜ。」
そう言うとブドーは一行をお店へ案内した。
裏通りにも関わらずお店にはたくさんの人が出入りしていて…ちょっとした憩いの場となっていた。
まめみ「わぁ…素敵…!」
お店は落ち着いた雰囲気のカフェで…ぼんやりとした優しい光のライトが気持ちを和ませてくれる。
ブドー「帰ったぞ。」
アマナツ「お帰り。」
ベリア「おかえりなさい!」
女性の声と小さな女の子の声が聞こえて…奥から姿を現したのは黄色い髪を結ったお腹の大きな女性と、オレンジ色のイカの姿の女の子。
スルメさん「アマナツ、久しぶりやな。」
よっちゃん「あら、お腹もだいぶ大きいわね~もうすぐ?」
アマナツ「スルメさん、よっちゃん久しぶり。えぇ、今8ヶ月よ。」
ブドー「紹介するぜ、嫁さんのアマナツと娘のベリアだ。」
まめみ「まめみです。」
まめお「まめおです。」
ポナ「ポナです、よろしくお願いします。」
アマナツ「話は聞いてるわ、よろしくね。」
ベリア「…………。」
まめみ「………?」
ベリア「……………!」
まめみをじーっと見つめていたベリア…まめみが優しく笑いかけると、彼女は照れながらアマナツの後ろに隠れてしまった。
アマナツ「ほらベリア、ご挨拶しなさい。」
ベリア「…はい、ママ…。こ…こんにちは…ベリア…です…。」
もじもじしながらか細い声で挨拶するベリアだったが、まめみ達は優しい笑顔で見ていた。
まめみ「よろしくね、ベリアちゃん。」
ニコニコしながらベリアの頭を優しく撫でるまめみにベリアは安心感を覚えた様で、そっとまめみの傍へ来て…
むにゅっ…彼女の胸の膨らみにぎゅっと抱きついた。
ベリア「…やわらかくて…あったかい…。」
まめみ「ふふっ、可愛い…。」
ベリアが胸をもみもみしたりうずめたりしている中、抱っこしながら優しく接しているまめみだが…
ポナ「(俺の…俺だけの特権がぁぁ……!)」
まめお「(ポナ…後で奢るぜ……。)」
2人は何とも言えない複雑な心境なのだった…。
To be continued…