ローアへ戻ると、マホロアが場所を確認した。
マホロア「ココカラ少し離れた場所ニ大きな岩があるんだケド、そこが言ってた温泉ダヨ。」
カービィ「あれ、マホロアは入らないの?」
マホロア「ボクはミンナが休む部屋の準備をするカラ、先に入ってイイヨォ。」
カービィ「分かった、それじゃあ先に入るねー!」
そう言ってカービィ達は温泉に入っていき、それを見送ったマホロアは…
マホロア「(クックック、アイシェはきっと最後に1人で入るカラ、その時にボクも入れば2人きり…最高ダネッ!)」
邪な事を考えつつもマホロアは部屋の準備を進め、そんな事を知る由も無いカービィ達はゆっくりと疲れを取っていた。
カービィ「はぁ~いい気持ち。」
バンワド「疲れが取れるね~。」
デデデ「おぉ~生き返るぜ。」
メタナイト「桜の花弁がここにも…風流だな。」
ヒラヒラと舞い落ちてくる桜の花弁が温泉に浮かび、それらを見ながらカービィ達は温泉を満喫して…ローアに戻った。
アイシェ「みんなお帰りなさい、わぁ~カービィほかほかしてる!」
温まってほかほかになったカービィを抱きしめてうっとりするアイシェに、カービィも優しく抱き返してニコニコ笑う。
カービィ「すごくいい温泉だったよ、アイシェも行っておいでよ。」
アイシェ「うん、行ってくる。」
マホロア「部屋の準備は出来てるカラ、ゆっくり休んデネ。」
カービィ「ありがとうマホロア。」
2人はカービィ達が部屋に行ったのを見届けて…
アイシェ「それじゃあ、温泉に入ってくるね。」
マホロア「ウン、気を付けテネ。」
アイシェはタオルを持って出て行ったが…マホロアは笑顔で見送りつつも、マフラーの下ではニヤニヤと笑みを浮かべていた。
そんな事も知らずにアイシェは温泉に到着し、周りに誰も居ない事を確認してからゆっくりと服を脱いだ。
スルスル…パサッ…
乾いた音が響き、髪を濡れないように纏めるとゆっくりと足から温泉に浸かった。
アイシェ「温かい…良い気持ち。」
温かいお湯が体中を包んでいき、落ちてくる桜の花弁を掬い上げながらうっとりするアイシェだが、大きな岩で仕切られた温泉の反対側に居たのは…
マホロア「クククッ、アイシェはモウ浸かってるみたいダネェ…コレは絶好の大チャンスダヨォ~!」
カチャカチャとマフラーのベルトを外して、服もやや乱暴に脱ぎ捨てると…ゆっくりと温泉に浸かった。
アイシェ「わぁ…綺麗!」
何も知らないアイシェはゆったり浸かりながら、星空と夜桜や舞う花弁を眺め…一方のマホロアも温泉の温かさに癒やされつつ、アイシェの方へ向かう機会を伺っていた。
マホロア「小さな隙間があればナァ…。」
そんな事を呟きながら岩を触っていると…
マルク「何してるのサ?」
マホロア「ワァッ!?………マルク、タランザまでどうしたんダヨォ!?」
驚いて振り返ると、そこにはマルクとタランザの姿があった。
マルク「温泉に浸かりに来たのサ。」
タランザ「覗きでもしようとしてたんでしょ?」
マホロア「ソ…ソンナ事無いヨォ~?」
何とか取り繕うマホロアだったが、当然2人にはお見通しで…
マルク「お前ほーんとドスケベタマゴなのサ。」
マホロア「いきなり失礼ダナ!」
マルク「ホントの事なのサ。」
タランザ「マルクの言う通りなのね。」
マルク「隙あらばヤるつもりだったんだろ?」
マホロア「何でそうなるんダヨ!?」
頬を真っ赤にして怒るマホロアだが、図星だったのも事実で…マルクはニヤニヤと意地悪な笑みを浮かべて更に揶揄う。
マルク「お前が考える事なんて、大体それなのサ。」
マホロア「人を場所問わずにヤろうとしてるド変態みたいに言うんじゃネーヨ!どーせマルクもすぐ手出すタイプなんダロ!?」
マルク「どうしてそうなるのサ!」
マホロア「アイシェを押し倒しテ告白した上に、迫ってたダロ!」
マルク「あれはアイシェが鈍かったからなのサ、それにもう終わった事なのサ!」
マホロア「クックック…アイシェはボクを選んだんだモン、仕方無いヨネェ~?」
そう言って意地悪な笑みを浮かべるマホロアに、マルクは怒り出して…
マルク「そもそも、お前のモノでアイシェは満足してないかもしれないのサ!」
マホロア「ソンナワケネーダロこのクソピエロ!コッチはお前より立派なモノ持ってんダヨ!」
マルク「見た事ねーだろ!」
マホロア「ならボクの自慢のモノを見せてヤルヨ!」
タランザ「止めるのね、そんな下品な話は聞きたくないのね!」
ガンッ!
そう言って、怒ったタランザがタランザボウルをマホロアにぶつけた!
マホロア「痛ッテェータランザ、何するんダヨ!」
タランザ「馬鹿な事言ってるからなの、いいから静かに浸かるのね!」
ギャアギャア騒ぐマホロア達、そのやり取りは岩越しにアイシェにも聞こえてしまって…
アイシェ「もう…!」
頬を真っ赤にして恥ずかしがるアイシェは、しばらく聞こえないフリをしつつ浸かっていた。
しばらくして、タランザは先に上がってしまったが、マホロアとマルクは相変わらず騒いでいて…アイシェは2人に気づかれない様にそっとローアに戻ろうと温泉から上がり、体を拭いて纏めていた髪を解いたが…
ガサガサ…
近くの草むらから音がして…
何か居る…?そう思った直後!
シュバッ!!
何かが飛び出してきて、アイシェの胸元に飛びついた!
???「チュッ!!」
アイシェ「きゃあぁぁぁ!!」
驚いたアイシェが悲鳴を上げると、飛びついた何かは逃げてしまい…
マホロア「アイシェ!?」
マルク「どうしたのサ!?」
驚いた2人は空を飛んでアイシェの元へ向かうと、彼女は裸のままタオル1枚でギリギリ隠しながら座り込んでいて…
アイシェ「きゃあぁぁぁーーマホロア、マルク!?」
マホロア「ワーオ!……じゃなくテ、何があったのアイシェ!」
マルク「……っ………!!」
マホロアは大喜びだったが、マルクは真っ赤になってしまい…
マホロア「マルク、テメー見てんじゃネーヨ!!」
怒ったマホロアは大きなレボリューションボウルをマルクにぶつけて…
ズガンッ!!
マルク「ぐはぁっ!!」
そのままマルクは地面に顔からめり込んでピクピクしていて…
マホロア「アイシェ、モウ大丈夫ダヨォ!」
アイシェ「恥ずかしい…早くあっち向いて!」
マホロア「ソンナ事言わないでヨォ~アイシェが悲鳴を上げたカラ飛んで来たんダ、ボクがしっかりと守ってアゲルカラネ!」
そう言いつつも、マホロアはアイシェに抱きつきながら腰を撫で回して…その手は徐々に下へと伸びていく
アイシェ「マホロアぁ…!」
マホロア「ハァ…アイシェ、温かくて柔らかくてイイ香りダヨォ…今は2人っきりだし…ネェ?」
欲望を曝け出すマホロアだったが…
タランザ「このド変態魔術師、いい加減にするのねっ!!」
ドゴッ!!
マホロア「ウボアーーーッ!!」
大きなタランザボウルが襲い、そのまま吹っ飛んで地面に頭から埋まったマホロア…
上を見ると服を着たタランザが居て…アイシェは恥ずかしさから、サッと後ろを向いてしまった。
タランザ「怖かったよねアイシェ、ボクはもう行くから大丈夫なのね。」
そう言うとタランザは自分のマントを脱いでアイシェにそっと掛け、その場を去ろうとしたが…
アイシェ「…待って、タランザ…。」
タランザ「アイシェ…?」
アイシェ「さっき何かに襲われて…もう逃げちゃったけど…怖いから…近くに居て…。」
そう話すアイシェはタランザの掛けてくれたマントをぎゅっと掴んで震えていて、…タランザは優しく笑って口を開いた。
タランザ「分かったのね、ボクは後ろを向いてるから安心して着替えてね。」
アイシェ「ありがとう…タランザ。」
そう言うとタランザは後ろを向いて、アイシェはゆっくりと着替え始めた。
To be continued…