連絡を待つ間に3人は朝ご飯を済ませたが…
ポナ「まめみ…。」
まめみ「どうしたのポナ君?」
ポナ「…………。」
むぎゅっ…ポナは何も言わずにまめみに抱きつき、まめみもまた、何も言わずにポナを優しく抱きしめて頭を撫でた。
まめみ「…不安なのかな…。」
ポナ「…うん…。」
まめみ「大丈夫…必ず元に戻るよ、ツっくんの仲間からの連絡を待とうね。」
ポナ「うん…。」
むにゅっ…すりすり…
まめみの胸に顔をうずめてすりすりするポナ…
不安故に安心感を求めていたのもあるが、今は子供の姿だからこそある程度は許されるという甘えの下心もあったり…
まめみ「よしよし…。」
そんなポナの下心を知るはずもなく、まめみは優しく頭をなで続けていた…。
一方ツネは自分の姿を写真に撮ってタコワサに送り、満腹なのもあって少し眠気が出てきてソファでうとうとしていて…
ツネ「…………。」
まめみ「ツっくん、少しお昼寝する?」
ツネ「ん…そう…しようかな…。」
うとうとしているツネに気づいたまめみはツネに声をかけ、ツネは眠そうに返事をした。
まめみ「それじゃあ、お部屋まで連れて行くね。」
ポナをソファに座らせてツネの元へ行き、彼をだっこしたまめみ…するとツネはまめみにぎゅっと抱きつき、彼女の肩に頭を乗せた。
ツネ「まめみ…あったかい……かあさま…みた…い…。」
まめみ「え…母様…?」
ツネ「うん…かあさまも…いつも…こうやって…ぼくをだっこして…た…。」
まめみ「そうなのね…よしよし…ねんねしようね。」
そう言い、まめみは抱っこしながらツネの背中を優しくトントンすると…ツネからはじきにすぅ…すぅ…と規則正しい寝息が聞こえてきた
ポナ「ねちゃったみたいだね。」
まめみ「うん、ベッドに寝かせてくるね。」
ポナ「うん、わかった。」
まめみはツネを自分の部屋に連れて行き、ベッドに優しく寝かせて布団を掛けた
ツネ「すぅ…すぅ…。」
まめみ「おやすみ、ツっくん。」
優しく頭を撫でてまめみが部屋を後にしてリビングへ戻ると、ポナがソファの上で足をぶらぶらさせて退屈そうにしていて…
ポナ「まめみ、いっしょにゲームしてあそぼ。」
まめみ「ふふっ…ポナ君、小さくなっても相変わらずだね。」
体が小さくなってもゲーム好きなのは変わらなくて…そういう所は普段と全く変わらないポナに、まめみも優しく笑ってしまった。
ポナ「きょうはこれがいい!」
まめみ「ふふっ…うん、これで遊ぼうね。」
最近発売されたばかりの新作の格闘ゲームで遊び始めた2人…
ポナ「えいっ!」
まめみ「わわっ…よし…脱出した!今度はこっちの番だよ!」
ポナ「わっ…そうくるかぁ…!」
ゲームに没頭する2人だったが…ちょうど試合が終わった瞬間に…
ピリリリリ…
まめみのイカスマホが鳴った。
ポナ「まめおかな?」
まめみ「うん、まめおからだね。えっと、スピーカーモードにして…もしもし、まめお?」
まめお『まめみ、今図書館で調べたんだけど…大昔にとある博士が作った記録の資料が残ってたんだ…そこに「幼児化の薬」っていうのがあった。』
まめみ「幼児化の薬…ということは、その博士の作った薬が今も残ってたって事なの?」
まめお『まさかとは思うけどな…何かしらの手段でオクタリアンの奴らが手に入れたか、或いは技術で再現したか…だな…。』
ポナ「まめお…そのしりょうには、つくりかたとかはかいてあるの?」
まめお『いや、そこまでは書いてない…でも数日で効果は切れるって事は分かった。』
まめみ「そうなんだね…ずっとこのままじゃないって事が分かっただけでもよかった…。」
まめお『ツネの仲間からの連絡は来たのか?』
まめみ「ううん、まだ来てない…。」
まめお『そうか…とにかく、後はその仲間から話を聞くしかねぇな…。俺、一旦そっちに戻るよ…それからこの数日間をどうするか決めようぜ。』
まめみ「うん、そうだね。」
まめお『んじゃ、一旦切るぞ。』
まめみ「うん。」
通話を終え、まめおを待つ事にした2人…その間にお昼ご飯の準備をして洗濯等を済ませた。
それからしばらくして…
まめお「ただいま。」
まめみ「おかえり、まめお。」
ポナ「おかえり。」
まめお「ツネは?」
まめみ「朝ご飯食べて少ししてから寝ちゃったの。」
まめお「そうか…。」
手洗い等を済ませた後、リビングでボーッとテレビを見てる3人だったが…まめみはテーブルに置いてあるツネのイカスマホをそっと手に取った。
まめみ「ツっくんのイカスマホ、綺麗な色だよね…グレーだけどすごく品のある綺麗なグレーなの…。」
まめお「俺達は自分のインクに合わせた色で選べるけど、ツネの色は珍しいから…特注で色を付けてもらったんだろうな。」
そんな話をしている一方…まめみの部屋では寝ていたツネが目を覚ました。
ツネ「……ん………。」
夢を見ていた…
母様の夢…
幼い頃…眠くなった僕をいつも優しく抱っこして…背中をトントンしてくれていた…優しかった母様…
自分と同じグレーの髪と…優しい眼差し…
寝起きでまだ微睡む中、ツネは夢の中に出てきた母に思いを馳せるのだった…。
To be continued…