小説「ハイカラ娘の蛮殻探訪」~踊るウツボ使い~

不思議に思ったのも束の間、ウツホが笛の音を響かせて…

ウツホ「イエローウツボ、カモン!」

そう言うと、後ろから大きなタコツボックス……の形をした大きな箱が現れ、中から顔を出したのは巨大な3匹のウツボ!

まめみ「何なのあれ…!?」

ドスコイまる「キュッ…おっきい!」

ポナ『気をつけてまめみ、ドスコイまる!』

ウツホ「そぉーーら、祭りじゃーー!!」

箱は回転を始めたが、点の上に乗るウツホには高すぎて攻撃が届かない!

ポナ『今は攻撃に経過して、反撃のチャンスを伺うんだ。』

通信機でポナの指示を受けながら、まめみが様子を見ていると…

ウツホ「三の舞、ウツボ百景!!」

するとウツボ達が箱から飛び出して襲いかかって来た!

ポナ『まめみ、ウツボの顔をよく見て本物と偽物を見分けるんだ、本物なら撃ち返せるかもしれない!』

まめみ「分かった!」

ヒーローシューターで本物のイエローウツボを撃つと、インクに染まったウツボ達は堪らずウツホの元へ勢いよく戻って行った!

ウツホ「うぎゃっ…こらっ!やられたからってぶっ飛んで戻って来るでない!」

2号『司令の予想通り、強面のウツボをとっちめるとあの子の元へ飛んで戻ってくみたいやね。』

ポナ『箱の回転も止まって目を回している、今の内だまめみ!』

まめみ「うん!」

箱の側面を塗って登り、目を回しているウツホを攻撃すると…

ウツホ「ぎゃっ!……二ヒヒ、やりおるな!ならば、ワシの本気を見せようかの!」

そう言うと、今度は6匹のイエローウツボが箱から顔を出した!

まめみ「ウツボの数が増えた!」

ウツホ「ワシらの技、とくとご覧あれじゃ!」

笛の音色で再び箱は回転し出したが、先程の様に追ってくる様子は無い代わりに、物凄い速さで回っている!

まめみ「早い…!」

ウツホ「二の舞、ウツボ大渦!!」

すると、回転する箱の周りをウツボ達が高速で回転していて…さっきと違い本物を見分けるのが難しい為インクで撃ちながら1匹ずつ消していくと、先程と同様にウツボ達は勢いよくウツホの元へと帰って行った。

ウツホ「ぐえっ!!ぎょわーバランスがぁ…!」

ポナ『少々懲らしめてやれ、まめみ!』

言葉通り、インクで再び攻撃すると…

ウツホ「何じゃと………えぇーい、どうなっても知らんぞ!!」

怒るウツホに合わせる様に、今度は9匹のウツボが箱からぎゅうぎゅう詰めで顔を出した!

まめみ「ひえぇ…!」

ドスコイまる「キュ…きもちわるい…!」

ウツホ「フルパワーで行くぞ、覚悟するのじゃ!」

気持ち悪がるまめみ達をよそに、ウツホは箱の上で演奏して…

まめみ「今度はどんな攻撃を…!?」

ウツホ「終の舞、ウツボ大転身!!」

するとウツボ達が偽物も交えて大群となり襲いかかって来る!

まめみ「すごい数のウツボが…!」

ポナ「これでは攻撃を当てるのも一苦労だ…!」

ウツホ「この大波、乗りこなしてみよ!」

まめみ「絶対に負けない!」

ドスコイまる「キュッ、ぼくもたたかう!」

まめみ「お願いドスコイまる!」

ドスコイまる「キュッ!」

まめみが1匹を撃ち、ドスコイまるがもう1匹に噛みついてダメージを与えていく…それを何回も繰り返す内に次々とウツボ達は戻って行き…

ウツホ「一の舞、五月雨ウツボ!!」

残ったウツボ達がマルチミサイルの様に地面に刺さっていき、尾びれをバタつかせている!

まめみは刺さっているウツボに攻撃して、ウツホの元へ戻していくと再び目を回し…

ポナ『今だまめみ!』

ドパパパパッ!!最後の攻撃をして勝利した!

ウツホ「ぐぅ……まさかここまでのウデマエとは…!」

まめみ「負けたんだから、観念しなさい!」

そう言ってまめみが近づこうとしたが…

ウツホ「フン、これですりみ連合に勝ったと思うなよ!覚えてやがれなのじゃー!」

そう言うと煙玉を出して地面に叩き付けたが…爆発してウツボ達と共に吹き飛ばされて行ったのだった…。

すると奥の扉が開いて…何やら見た事の無い大きな部品の様な物が出てきた。

2号『反応してたのはコレだったか…。』

まめみ「これ、どうしよう…。」

ポナ『あのロケットの場所へ行くの使えるかもしれない、貰っておこう。』

その後、まめみが部品をシオカラキャンプへ持ち帰ると…

アタリメ『………たし…応答されたしーーー!!』

2号「お爺ちゃんからの通信!」

ポナ「相談役、無事ですか!?」

アタリメ『ワシは大丈夫じゃ、まめみちゃんとドスコイまる…それにタコワサはそこにおるのか?』

まめみ「ドスコイまるとあたしは無事です、でもタコワサはどこに居るのか分かりません…。」

アタリメ『そうか…まぁアイツなら大丈夫じゃろ、まめみちゃん達が無事でよかったぞい。』

1号「じーちゃん、今どこにいるの!?」

アタリメ『ここは真っ暗でよく分からんが、狭い部屋の様じゃ…何とか脱出を出来んか試してみるわい。』

2号「こっちも探してみるから無理せん様にね、何かあったらすぐに知らせて。」

アタリメ「分かったぞい。」

通信を終え、とりあえずアタリメ相談役の安否が確認出来た事にほっと胸を撫で下ろした。

1号「じーちゃん無事でよかった!」

ポナ「とはいえ早く助け出さないとね、少し休んでから次のサイト3へ向かおう。」

まめみ「うん。」

そのまま建物の中へ入り、食事を終えた後にまめみはよっちゃんへイカラインで連絡をした後に、眠りについたのだった。

To be continued…