クマサン「必要な物は3つ…正しき器、正しき魂…それを導ける正しい頭脳だよ。」

アタリメ「なっ…近寄るでない！」

まめみ「アタリメさん…アタリメさーーーん！！」

アタリメ「まめみちゃん！えぇい…離せっ！！」

クマサン「経験を積み上げた君の頭脳は美しい…そのエキスであれば申し分無い。」

アタリメ「あ痛っ、こらっ…チューッとするでない！！」

まめみ「アタリメさん！？」

アタリメ「あっ！？あーーーれーーーー！！」

1号『お爺ちゃん！？すごい事になってそうだけど…！』

2号『急ごう、あたし達も今向かってるかんね！』

クマサン「何かを塗れば、何かが消える…そして何も潰さずに新しく塗る事は出来ない。」

まめみはひたすら走った！途中で1号と2号も合流し、ポナ達もすりみ連合と共に遅れて追いかけて来てるという。

そしてまめみ達がついに屋上へ辿り継いだが…

1号「じーちゃん、助けに来たよ！」

2号「えっ…？」

ゆっくりと歩くまめみ達の目の前に倒れて居たのは…代わり果てたイカの姿になったアタリメ相談役の姿！

まめみ「きゃああああ…アタリメさん！！」

1号「じ…じーちゃん！？」

2号「嘘…そんな…っ…！！」

するとポナ達も追いついて…

ポナ「まめみ！」

まめみ「ポナ君…アタリメさんがっ！！」

ポナ「アタリメ相談役！？」

フウカ「う…嘘やろ…！？」

ウツホ「誰がこんな酷い事をしたんじゃ！？」

マンタロー「エイ…！(どうしてこんな姿に…！)」

すると、まめみ達の前に大きな影がかかり…見上げるとそこには巨大な毛むくじゃらの生物が居た！

まめみ「きゃあぁぁぁ…！！」

ポナ「まめみ！」

まめみ「ポナ…く…何あれ…！」

ガタガタ震えるまめみをしっかりと抱きしめるポナ、一方のドスコイまるはじっと睨み付けていて…

？？？「やあやあ、よくここまで来たね。」

まめみ「その…声……まさか…クマサンなの！？」

クマサン「そうだよ…ワタシは「実験体:熊三号」…またの名を「クマサン」だ。」

1号「ちょっと毛むくじゃら！じーちゃんを…じーちゃんを元に戻してよっ！！」

クマサン「…気にする事は無い、これからすべて元通りになるんだ。」

ポナ「元通り…！？」

すると…

ゴゴゴゴゴゴゴッ！！

大きな地響きと共に周りが揺れ出して…

2号「な、何ね！？」

ポナ「何か聞こえる！」

何を言っているのかは分からないが、どうやらカウントダウンをしている様で…ロケットが発射されたと理解するのにそう時間はかからなかった。

そしてクマサンはそのロケットに掴まり、どんどん空へ飛んで行く…

まめみ「貴方の目的は何なの！？」

クマサン「アルバイト、キホンの「ン」…何事にも終わりは訪れるものだ、そう…今の世界にもね。」

ポナ「何だと！？」

クマサン「何、天からケバインクを降らせて世界のバランスを正すだけさ。」

まめみ「ケバインクを…そんな事したら、地球の生き物達は…！！」

クマサン「今日は終わり、明日が始まる。」

そう言い残して、ロケットは遙か宇宙へと飛び立ってしまった…。

1号「あぁ…ロケットが…！」

2号「お爺ちゃん…カラカラになっとる…。」

1号「これからあたし達もこうなっちゃうの…？」

まめみ「そんな…そんな事したら…みんな居なくなっちゃう…！」

大好きな家族や仲間が居なくなっちゃう…それにこれから生まれてくるこの子だって…そんなのやだよ！！

1号と2号はお互いに抱きしめ合って泣き出し…まめみも涙を流して目をぎゅっと瞑り…ポナもまた、まめみを抱きしめつつアタリメ司令を持ち上げて涙を流した。

ポナ「アタリメ相談役……俺は…っ…！」

ポタッ…

涙がアタリメ相談役にかかった直後…真っ白だった彼の体はみるみる内に色を取り戻し…

アタリメ「ふ～ビックリしたわい…急にチューっとされたもんでの…。」

1号「えっ！？」

アタリメ「ちと体が軽くなったかの…。」

2号「スルメになっとる…てゆ～か生きてんじゃん！」

1号「よかった、じーちゃん！」

まめみ「よかった…アタリメさん…！」

ポナ「本当に、よく無事で…！」

1号「…待って、まだ終わってないよ！このままじゃケバインクが降ってきて、みんな毛玉になっちゃう！」

2号「けど…ロケットに追いつくのは流石に無理が…」

そう言いかけた2号だったが…

ウツホ「ちょっと待ったあぁぁーーー！皆々様、お困りのご様子！ここは1つ、ワシらに任せて欲しいのじゃ！」

まめみ「えっ…？」

一体何を？不思議に思うまめみ達だったが…

ウツホ「イエローウツボ、カモーン！！」

何とイエローウツボ達が一列に並び、巨大なインクレールになった！

フウカ「先生、先生ーーお越しやす！！」

続いてフウカが号令を掛けると、あの先生と呼ばれていた大きな鮫が姿を現した！

まめみ「すごい…これで宇宙に…！」

感心していたまめみに、後ろからマンタローが優しく肩を叩き…

マンタロー「エイ！(どうぞ！)」

まめみ「マンタローくん、これは…？」

マンタロー「エイ！(僕達が見つけたお宝の1つだよ、これで宇宙でも呼吸が出来るからね！)」

まめみ「ありがとう！」

黒い専用のヒーロー装備に身を包んだまめみはドスコイまると共に先生に乗り…

勢いよくインクレールを泳いだ後、その勢いでまめみを吹っ飛ばし…まめみはそのままスーパージャンプで宇宙へと飛び立った！

アタリメ「イカ、よろしくー！」

1号「地球の運命、任せたよ！」

ポナ「(まめみ、ドスコイまる…どうか無事で！)」

しばらく飛んでようやロケットに追いつき着地したまめみ達だったが…周りはケバインクで覆われており、クマサンの姿が無い…

2号『クマサンは…？』

まめみ「居ない…一体どこに…？」

キョロキョロするまめみだったが…視線の先のケバインクがもぞもぞと動き…クマサンが姿を現した！

クマサン「キミ達も働き者だね…休むのも仕事の内だよ。」

まめみ「今は貴方を止めるのが、あたしの仕事よ！！」

ドスコイまる「キュッ、とめる！！」

クマサン「来なさい…永遠の休みをあげよう。」

魚介類のまめみ達と、哺乳類のクマサン…

地球の未来を巡って…今、戦いの火蓋が斬って落とされた！

To be continued…